ダイソーにて

安価で購入したワイヤレス・ヘッドセットで

早速ラジオを聞きました。

 

BBC Radio3 「ロベルト・シューマンにつけられた数多くの病名」

 

2021年9月の放送。

シューマンに興味を持ち始めた頃に聞いたものの、

寝落ちしたので、ぼんやりとした記憶しかなく。

 

再度聞くことにしました。

 

 病名

 

シューマンについてオンラインで検索すると

彼のプロフィールと病気の解説は

メンタル関係という共通項以外は様々。

(躁病、うつ病、双極性障害、統合失調症、梅毒、ジストニアetc.)

 

一体何が真実なのか、、、

 

ロベルトの姉の自殺や

息子のルートヴィヒの精神障害、

孫の自殺などから

家系的なものとしてみる解説もあります。

 

曖昧さは、

1990年代まで精神科の病院での記録が公にされなかったことと、

時代背景も影響しているようです。

 

どの時代に発表された論文かによって

病名が異なり、

 

その後のシューマンのプロフィールと病名も、

参考文献の時代によって

異なってしまうのかなと思います。

 

 番組について

 

BBCのこの番組は、

シューマンの病名の変遷と

社会背景の影響についてのドキュメンタリーです。

 

ここでは

印象に残ったことを書きたいと思います。

 

(番組アーカイブは1年以上有効のようです。)

 

 記録魔シューマン

 

ロベルトは記録魔で、

細かいことまで日記に書き残しています。

 

作曲についても書いているので、

その記録をたどると、

多産時期と全く作曲しない時期との差が激しい。

 

躁うつ状態のメンタルの記録と合わせて、

ここから

双極性障害という診断が出ています。

 

梅毒感染も、

感染時期と相手が日記から特定できています。

 

1990年代に公開された

ロベルト最後の日々の診療記録、

脳の病理解剖によると、

医師は当時から梅毒の診断をくだしていたようです。

 

そういうわけで、

現在の分析は、

 

・人生前半からの双極性障害

・人生後半、20代(クララとの交際前)に感染した梅毒の進行による症状

 

この2つがシューマンを苦しめたと考えるのが主流のようです。

 

 当時の診断

 

1850年代は

メンタルヘルスへの“stigma“、社会的偏見も強く、

病名は曖昧に、

「過労による精神疲弊」とされたようです。

 

1930年代からのナチス・ドイツの時代。

 

クラシック音楽は国民の誇りでもあり、

ユダヤ人のメンデルスゾーンの音楽は禁止されたそう。

 

シューマンはドイツ音楽の象徴的存在。

(シューマン夫妻はメンデルスゾーンと親友だったのに皮肉なものです)

 

優生思想のナチスなので、

メンタル的な影を拭うべく、

病名は、

 

「脳卒中からくる認知障害」

 

となったようです。

 

その後、

精神障害のメンタル面・身体面の研究が進み、

 

精神障害が治療できうるとして

人の意識が変わっていきました。

 

分析によって病名は二転三転しながらも

記録の研究で

正確な診断に近づいていったようです。

(といっても21世紀になっても確定はせず、

アルコール中毒など違った見方も出てきたりしているそうです。)

 

長くなりそうなので、

ここで一度止めたいと思います。

続きは②に。。。

 

お読みくださりありがとうございました。

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