面白い記事を見つけたので

今日はそれについて書こうと思います。

 

イム・ユンチャンさんのインタビュー記事で

ショパンのエチュードについて語っています。

 

なぜ見つけたかと言いますと、

 

昨日の続きで、

海外旅行に音楽鑑賞を組み込んだら楽しそうと思い、

海外ツアーや演奏会を調べてたら、

 

イムさんの協奏曲などの公演が何回かヒットしてきたので、

 

この方一年に世界中で何回公演するの???

 

燃え尽きてしまわない???

(以前のブログにも書きましたが、

クライバーン優勝者はコンサート数がとても多くて

過去にデビュー前に力尽きる方が多かったというウィキペディアの記事を読んだので)

 

などと気になって、

今年のスケジュールを検索してるうちに

インタビュー記事に出くわしました。

 

一般的なピアニストのリサイタル数を知らないので

なんとも言えませんが、

世界中を飛び回るのは大変だろうなぁと思います。

 

才能ある若きピアニストを

周りの方は大事にしてあげてほしいと思います。

 

インタビュー記事

 

私が見つけたのは英訳されたもので、

そのオリジナルはこちらのようです⬇️

 

全く読めませんので、

英語訳から面白いと思ったところを抜粋したいと思います。

 

上の記事もGoogleの自動翻訳を使ったら、

英訳とほぼ同じ内容でした。

 

全エチュードの中で

 

リサイタルで演奏されたショパンの27のエチュード。

 

それぞれの曲にイメージを浮かべ、それに対する感情と共に演奏するのだそうです。

 

中でも一番気を配るのがOp.25の第6番から第7番への流れ。

6の最終和音の最低音G♯が7の始まりの音でもあり、

左手がゆっくり暗く導いていくのだとか。

 

私はリサイタルでこの曲を聴いているはずなのに、

今となっては、どうだったか思い出せない、、、

 

仕方がないので、Youtubeで過去の演奏をチェックしました。

⬆️11分40秒付近が第6番の終わり。第7番へと非常にゆっくりと移行

 

 

イムさんにとって第7番が一番重要なエチュード。

ショパンの「白鳥の歌」のようだと。

(死ぬ間際の白鳥の歌は最も美しいと言われ、最後に作った曲や演奏などを指す)

 

イムさんの第7番のイメージは、

 

“夢の中で愛した女性が消えてしまう“

“悲しむことも放棄し心を凍りつかせて閉ざす“

“涙が流れ落ちる“

“その涙で印をつけていくように“

 

ショパンのエチュードは「練習曲」らしくないですが、

イムさんのエチュードは、

かなり具体的なイメージを持って演奏されているのですね。

 

アルフレッド・コルトーの「ショパンを探し求めて」という本に

コルトーが生徒に「テクニックではなく想像力で触れなさい」と教えたとあり、

イムさんの解釈として、

ショパンは楽譜を超えて、

自分自身の想像力で演奏するべきだと感じたそうです。

 

この記事で特に興味深く感じたのは、

記者が

 

イム・ユンチャンのショパンは、

「音」というよりむしろ「音と音の間」の演奏

 

彼の演奏には音と音の間に特別な間(ま)ががある。

会話のような、呼吸のようなものを音と音の間に挟んで合わせていく

 

と書いてるところ。

 

私も以前書いたように

彼の間(ま)の取り方が絶妙だと感動したので共感しました。

 

「自然さ」を追求していることらしいのです。

 

そのきっかけは高校生の頃。

 

モーツァルトをきっちり均一に弾いてたそうです。

 

すると先生が、

「自然界には真っ直ぐな線など存在しない」

と言われたんだとか。

 

それに納得したイムさんは、

ナチュラルでない杓子定規な音楽は弾くべきではないと思ったそうです。

 

それゆえに彼の音楽は

磨き抜かれた完璧さを敢えて避けているところがある

 

と記者は書いています。

 

この「間」や「ルバート」などの崩し方は、

私は大好きなんですけれども、

聴く側の好みに合わない場合もあるかもしれないですね。

 

イムさんの「ピアノの練習」は想像したり実験しながら時を過ごすことで、

そういう意味では彼は一日中練習してるんだそうです。

 

真の音楽家は見返りを期待せずに毎日山越えをしなければならないのです。

毎日違う山を越えるのです。

 

と話し、

ショパンのレコーディングでは4日間で500テイク録ったそうです。

 

記者が、今まで「山を越えて幸せを感じたことは?」と尋ねると、

答えは、

 

ほぼないです

一度もないです

 

なんと、、、

それは自分に厳しすぎるのではないでしょうか。

 

2025年4月25日にカーネギーホールでバッハのゴルトベルク変奏曲の公演が決まっているという話で記事は終わっていました。

 

休養もしっかり取りながら、

想像力を広げるリラックス時間も持って

これからも演奏活動を続けてほしいなと思いました。

 

 

お読みくださりありがとうございました。

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