樫本大進さんとエリック・ル・サージュさんの

シューマン&ブラームスの

ヴァイオリン・ソナタ・チクルス公演の感想、

今回が最後となります。

 

 第二部

 

後半1曲目は
クララ・シューマン:3つのロマンス Op. 22

 

ヴァイオリニストでブラームスと共に、

クララにとって生涯の大切な友人となる

ヨアヒムに献呈された

ヴァイオリンとピアノのための1853年の作品。

 

Wikipediaを読むと、

シューマンのヴァイオリンソナタ第1番の

主テーマを使ったりと繋がりがあるのですね。

 

この作品は、

エマニュエル・パユ&エリック・ル・サージュの

フルートとピアノ版で愛聴。

 

オリジナルであるヴァイオリン版を

初めて聴きました。

 

第1楽章の旋律はとってもロマンティック。
 

ヴァイオリンの音色が甘く優しく、

曲のイメージとあって心地よかったです。

 

そしてまたこの演奏が

パユさんの演奏の凄さにも気づかせてくれました。

 

フルートで

ヴァイオリンに匹敵する甘さや滑らかさなどが表現されていました。

 

どちらも素敵。

 

こちらは前年にアンコールで演奏された第1楽章⬆️

 

第2楽章は、

フルートで聴いた時、

終わり方があっさりで、唐突な気がしていたのです。

 

ヴァイオリンが、ピチカートで終わるのですね。

だから最後があっさり、軽め。

 

なるほど〜と合点がいきました。

 

第3楽章は

ピアノが軽やかに飛ぶ感じ。

軽いけれど芯があると言うのか、

あの加減がすごいなぁと感動します。

 

ル・サージュさんのピアノは優しい包み込むような演奏でした。

 

最後の曲は、

シューマン:ヴァイオリン・ソナタ 第2番 Op. 121

 

クララの作品が前菜のように、

軽めに心地よく感性を刺激した後、

メインディッシュが登場

(表現が悪くてすみません)

 

樫本さんの圧巻の演奏でした。

 

それまでの曲も全部素敵だったのですが、

この演奏は突出。

 

音色の深さ、響き、迫力など、

表現が急に変わったという印象です。

 

素晴らしかったです。

 

アンコールは

R.シューマン:3つのロマンス op.94より 

       Ⅱ. Einfach, innig(素朴に、心から)

 

この曲も、

パユさんのアルバム「ロマンス」でよく聴いているので

馴染みの曲。

 

アンコールにぴったりの素朴な温かい曲です。

オリジナルがオーボエ&ピアノで、

フルートでもレパートリーに入る作品。

 

ヴァイオリン版も温かくゆったりとして

演奏会の夕べの最後にふさわしい曲でした。

 

樫本さんとル・サージュさんの演奏で

ブラームス、クララ&ロベルト・シューマンを聴けて

満ち足りた気持ちで家路につきました。

 

ホールから駅までの道のりの夜景⬆️

 

4回にわたる公演感想にお付き合いくださりありがとうございました。

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