まだ1度しか聴いてない段階で感想は早過ぎるかと思いつつ、、、。

 

11月に、

アンドリス・ネルソンス指揮(ボストン交響楽団)の

来日コンサートがあるので、

この機会に書いておこうと思います。

自宅で音楽鑑賞

 

「ドヴォルザーク & シューマン - ピアノ協奏曲集」

アンドリス・ネルソンス指揮

2015年当時、音楽監督であったバーミンガム市交響楽団と共に、

サー・スティーヴン・ハフのピアノとの共演。

 

 

ドヴォルザークはピアノ協奏曲を1作しか書いておらず、

それもあまり知られてなくて、

検索しても、

リヒテルのピアノ演奏が一番有名で、

それ以外の演奏はあまり出てきませんでした。

 

シューマンのピアノ協奏曲は、

一回だけ聴いた段階では、

私の好みの曲ではなかったので、

あまり印象に残らなかったのですが、

追記:2回目を聴くと、いい曲でした。

ドヴォルザークの感動が強くて、ちゃんと聴けてなかったようです。。。

 

ドヴォルザークは予想以上に素晴らしく、感動しました。

 

ドヴォルザークのピアノ協奏曲は、

“ピアノ協奏曲“らしくない、

ピアノがあまり目立たないと、あまり評価されてない作品だそうです。

 

でも、私はそこに良さを感じました。

 

ピアノが独演のようにはならず、

ピアノとオケが語り合う統一感と愛を感じました。

 

ネルソンス氏の指揮がその連帯感を導いたのかな、と想像します。

 

オーケストラ共に、

サー・スティーヴンのピアノが素晴らしかったです。

 

第一楽章で、

ピアノとオケの掛け合いが、まず心を溶かします。

 

小鳥たちが仲間でさえずって会話をしてるよう。

 

我が家は田舎にあるので、

朝と夕方に鳥たちが集合して、

さえずるのを耳にします。

互い違いに鳴いているのです。

 

何を話してるのかなぁ

 

今日はどこに餌を取りに行こうとか、

天敵にあって大変だった、

とかかなぁ

 

なんて想像するのも楽しかったりします。

 

この曲の掛け合い、ピアノとオケの絡みが

全体的にそんな風に感じました。

 

バーミンガム市交響楽団とサー・スティーヴンは、

過去に、

サン・サーンスのピアノ協奏曲全集でも共演、

グラモフォンの2002年のレコード・オヴ・ザ・イヤー受賞、

今回も息の合ったところを見せてくれます。

 

単に交代で演奏してるのじゃなく、

音の強弱や音色で、友愛の会話のように聴こえるのです。

一緒に演奏している時も、

ピアノが目立つこともなく、

音を抑えすぎることもなく、

バランスが心地よかったです。

 

サー・スティーヴンのピアノは

美しく洗練されていて

いつも、

ああ、間違いない、やっぱりスゴい、

そう思わずにいられません。

 

リズミカルでノリがいいところもいつも通り。

この方のグルーヴ感というかフレーズごとのまとまり感が

好きなのです。

 

そして、

テクニックに洗練された美が伴ってます。

 

美とテクニックの関係性

 

「The art of piano playing」

 

ネイガウス先生の著書のタイトル

邦訳では「ピアノ演奏芸術」

 

恐らく、訳には思案されたんじゃないかと。

 

the art ofの形だと

 

訳としては、

「〜の芸術」より

「〜の技術、テクニック」

 

の意味が先にくるイメージ。

 

が、

 

ネイガウス先生の文にあるように、

 

英語の「テクニック」は、語源的にartの意味があり、

 

the art of〜とくると、

テクニックに芸術の含みがあり、

 

ネイガウス先生の想いを汲み取って、

敢えて、“テクニック“でなく、“芸術“と訳されたかと察します。

(実際、本文もテクニックより芸術的観点の内容も多く感じます。)

 

私は、サー・スティーヴンの演奏に、

まさにそれを感じるのです。

 

ピアノのテクニックが美を作り出している、と。

 

彼のトリルを聴いていると、本当に美しいなぁと思います。

緻密なテクニックの上にある見事なトリル。

 

 

例えに相応しいかどうかわかりませんが、

 

きめ細やかな配慮で作られた美しいケーキのよう。

 

もちろん、サー・スティーヴンだけでなく、

プロのピアニストの方々は皆、

テクニックの上に美を造り出していますよね。

 

私の場合は、

サー・スティーヴンの演奏を聴いた時に特に、

美と技術の繋がりを再認識するのです。

 

 

ネルソンス氏のコンサート、

行ってみたいのは山々ですが、

やはり、オーケストラのコンサートは、私にはちょっと勇気が入ります、、、

(お財布と相談)

 

もっと勉強してから聴かないと、

今の理解力では魅力を味わい尽くせないので、

我慢します。

 

 

⬆️私の特にお気に入りの掛け合いのパートはないのですが、

抜粋版がありました。

 

 

お読みくださり、ありがとうございました。

 

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