過日のヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール。

2位はロシアのアンナ・ゲニューシェネさんでした。

 

ウクライナ侵攻が始まって、

ロシアの芸術について語りにくい現実。

実際、芸術やスポーツの分野で

国を支持するかどうかの踏み絵みたいな出来事もあったし、

支持を表明したり、職を辞任した人もいたり。

 

でも、このアメリカでのコンクールでは

国と個人を別に考えて、

参加を認め、実力で評価。

 

それを見て、

時事問題と関係ない部分で

芸術の部分だけピックアップして

書くことはいいかなと思って、書いてみます。

 

 

このところはピアノに熱くなってますが、

子どもたちが高校生くらいまでは、

バレエ鑑賞趣味でした。

 

有吉京子さんのSWANが大好きでした。

少しだけバレエを習ってたし、

娘たちも習ってたこともあって、

一時期熱くなってました。

 

何人か好きなバレリーナ、バレエダンサーがいたのですが、

好きなのに、舞台を鑑賞できなかったのが、

ファルフ・ルジマトフさん。

(ファルーフ・ルジマートフさんと表記されることも)

 

もう、ほんと、縁がない、としか言いようがない。

出演予定の舞台、チケットゲットしたのに、

キャンセルや代役に変更が2回。

 

ソロリサイタルにすれば、

確実だけど、

そのころは、

ほぼ東京のみで、即完売の人気。

行けませんでした。

 

雑誌やネットなどで、

素晴らしかったという感想をみて羨ましく思いながら、

家でビデオ鑑賞してました。

 

 

写真家でレポーターでもある松本路子さんが、

ルジマトフさんを、

「求道者にして誘惑者」と表現されましたが、

まさに。

 

彼のストイックなまでの美の追求。

ふと腕を上げるだけの動きでさえ完璧な美が宿っている。

 

 

ルジマトフさんといえば、「海賊」。

 

私がファンになったのもこれがきっかけ。

 

踊りのどの部分を切り取っても、ポーズが決まって彫刻のよう。

 

アリは準主役で、

その謙虚さ、慎ましやかさを、ルジマトフさんが体現。

 

この抑えた姿が

求道者にして誘惑者のタイトル通り。

 

娘たちがバレエをやめて、

その後、父の病気などで落ち着かない日々になり、

いつの間にやらバレエ熱は冷めていったのでした。

 

それでも、ふと時々思い出します。

 

久しぶりにルジマトフさんの海賊を見て、

やっぱり美しい!

と、心が震えました。


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