今回はアトピー咳嗽についてです。
アトピー咳嗽は遷延性・慢性咳嗽
の原因として咳喘息に続いて比較
的多い疾患とされています。
病態としては、中枢気道を炎症の
主座とする非喘息性好酸球性
気道炎症です。好酸球性気道炎症
が中枢気道に限局しているため、
FeNO濃度は正常範囲内となります。
臨床像としては、アトピー素因を
有する中年の女性に多く、咽喉頭の
イガイガ感を伴い、気管支拡張薬が
無効な遷延性・慢性咳嗽です。
ガイドラインにはアトピー咳嗽の臨床
像として以下の13個が記載されて
います。これを記憶しておくだけでも、
咳嗽患者さん対応のストレスが減り
ます。
・8週以上の喉のイガイガ感をとも
なう持続性乾性咳嗽(喀痰はあった
としても少量)
・喘鳴、呼吸困難発作を認めたこと
がない