下部尿路障害 その7 | 水戸済生会総合病院 臨床研修ブログ

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前回に引き続き、アラレちゃんの

症例解説です。

 

64歳女性

主訴:尿意切迫感

高脂血症や糖尿病、高血圧で加療を

行っているが、最近体重が増加傾向に

ある様子。以前からトイレが近かったが、

ここ数か月で尿意を感じてからトイレまで

間に合わなくて漏れることが多くなった。

水仕事をすると尿意が強くなる。

 

解説:

残尿は0ml、排尿日誌では昼夜ともに

2時間おきと頻回、1回の排尿量は

50-150mlと低下し、多尿や飲水過多は

ありません。自覚症状と他覚所見から

過活動膀胱による蓄尿障害と診断しました。

 

治療薬としてはβ刺激薬抗コリン薬

なりますが、まずは副作用のより少ない

β刺激薬から始めることが多いです。

 

非神経因性の過活動膀胱に膀胱虚血が

関係していることが知られ、生活習慣病や

メタボリックシンドロームによる動脈硬化は

リスク因子となります。既往症のコントロール

により症状が改善することもあります。

(アラレちゃん)

 

術前のカンファ風景

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