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水戸済生会総合病院は、救急医療から緩和医療まで多彩な症例が経験できる総合力の高い地域の基幹病院です。
医師の生涯のうち最も実りある初期臨床研修期間を私たちは強力にサポートします。

お久しぶりです。白ひげ救急医です。

 

前回はドクターヘリ(DH)で患者さんに

接触する方法を3つお伝えしました。

DHの最上位目標は、患者さんに1分1秒でも早く

医療を提供する事を理解していただけたと思います。

 

さて、今回は実際に患者さんに出会い、診察して、

初期治療をした後についてお話します。

 

もちろんDHやドクターカー(DC)などの

プレホスピタル医療は現場で完結するものではなく、

フライトドクターとしては、医療機関まで安定して

搬送するまでがミッションとなります。

 

では、現場で診療を終えた患者さん、

どの病院に搬送しましょうか?

 

「えっ?そのままヘリコプターで水戸済生会病院に

戻るんじゃないの?」

 

そう思った方も多いのではないでしょうか。

実は患者さんをどの病院に連れて行くかは、

患者さんを診察し、必要な初期治療をした後、

患者さんの緊急度・重症度を考慮して搬送先の

医療機関を決めます。

 

これを「病院選定」といい、フライトドクターの

重要な仕事のひとつです。

このため、フライトドクターは茨城県内のどの地域に、

どんな病院があり、その病院は何が強いか、

どこまで診られるかなどを把握しています。

 

例えば茨城県のA地域であれば、

B病院は緊急カテーテル治療など循環器は強いけど、

外傷は苦手だったなとか、

同じA地域のC病院は整形外科は強いけど

脳外科が人手不足だから頭部外傷は診られないな・・・など、

ある程度の医療資源を把握しています。

 

その中で患者さんの病態を考慮し病院選定を行い、

フライトドクター自身が病院のホットラインに連絡し、

患者さんの病状を伝え、収容をお願いしています。

 

このようにDHで出動し、患者を他院に

DHで搬送することを「Jターン搬送」といいます。

 

一方、当院にDHで戻ってくる場合は「Uターン搬送」といいます。

 

中にはDHで患者さんに接触したけど

診察してみると思いのほか軽症だったという事もあります。

そのような場合は地元の救急隊のみで近隣病院に

救急車で搬送可能であり、「Iターン搬送」といいます。

 

ここで大事なのはIターン搬送でも収容先病院には

フライトドクターが電話で状態を伝えるという事です。

フライトドクターが診察した結果、軽症と判断しました

という一定の安心感を、搬送先病院や救急隊に

持ってもらう事ができ、医者同士が話す事で

行った処置や診断の根拠等を正確に伝える事ができます。

 

Jターン搬送、Uターン搬送、Iターン搬送など

色々な搬送の形がありますが、患者さんの状態を

しっかりと見極めながら、搬送先を決定しているのです。

そのため、われわれフライトドクターは各地域の

医療事情やどの病院がヘリポートを設置しているか等の

情報も頭に入れています。

このように各地域にDHを受け入れてくださる

病院があってこそ、DH事業が成り立っているのです。

 

DHを受け入れてくださっている茨城県内の救急部の皆さん、

いつも本当にお世話になっています!

 

 

ハッピーターンが大好きな白ひげ救急医でした

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