退職金の社外準備制度には様々なものがありますが、
本日は社外準備制度のひとつである、
適格年金に対する疑問点について少し書かせて頂きます。
社労士試験においても社外準備制度については、
あまり深くは触れることはありませんが、
なかなか理解しづらい部分でもあると思います。。。
中小企業において中退共と並ぶ代表的な社外準備制度として、
適格年金があります。この制度は昭和37年から始まりました。
実施しているのは生命保険会社と信託銀行ですが、
この適格年金は確定給付企業年金法が施行されたあとは、
その多くが規約型企業年金に移行すると見込まれています。
中退共と適格年金は、退職金の社外準備方法としては同じであっても、
その制度の内容は大きく異なっています。
中退共は「確定拠出型」といって、掛けた金額に金利が上乗せされます。
そして、その金利が変動しますので、将来いくらの給付額になるのか?
事前に分かりません。それに対して適格年金は「確定給付型」といって、
将来給付する額が決まっています。
金利が上昇すれば運用益が見込まれますので掛け金が減りますが、
金利が下がれば掛け金が増えてしまいます。
その仕組みは規約型企業年金に移行しても基本的に変わりません。
近年、金利が随分下がってしまいました。
そのため、生保会社は適格年金制度を契約している会社に対して、
掛け金の大幅増額を要請しています。
一方、生保会社は契約企業から高額な事務費を徴収していますが、
生保業界で勝手な規定を作っていて、
それを下げようとはしていません。
このため、運用利回りはマイナスになっています。。。
金利が低下したことには企業側は一切責任がないはずです。
にもかかわらず、なぜ?一方的に責任を企業に押しつけるのでしょうか?
適格年金を解約する事業主が急増しています。
適格年金は給付の減額は難しいのですが、
解約は事業主のハンコひとつで簡単にできるため解約に至っているのです。
監督官庁は「従業員に不利益になる減額は基本的に認められない」
と硬直的な姿勢をとっています。
この行政と生保会社の姿勢には疑問を感じずにはいられません。
