アレルギー子ども仲間のMさんから散歩にでも行こうとお誘いが有り、行くことにする。あまりの天気の良さに結局Mさんの自宅で遊ぶことになった。

ミトモと同じ11月生のAくんは随分前からもう寝返りができていて、腹這いの状態で上手く方向転換をするので、行きたい場所があると寝返りと方向転換でどこへでも行ってしまう。何て器用なんだと感心然りだ。
ミトモは相変わらず座っていられるだけで寝返りも腹這いもできないので、置かれた場所から少しも動けない。

いつもMさん達と会う時は外だったので、部屋でのびのびと動き回っているAくんを初めて見たのだけれど、本当に楽しそうだ。おかげでMさんは目が離せなくて大変らしく、ミトモはまだまだ動けなくていいかもと思う。

ミトモはAくんのオモチャを沢山貸してもらったのというのに、破って遊ぶ為に自宅から持ってきたボロボロの雑誌でばかり遊んでいた。

時々は2人で掴み合ったりしてはいたが、まだまだ1人で遊ぶので精一杯で私たちはゆっくりと話すことも難しかったけれど、それでも外で会うよりも気兼ねせずに居られるのが嬉しい。
ここ数日間まともに彼と会話をしていない。さすがに彼も私が疲れていると思ったのか、どこか出かけてきたらというので、雨の中昨日も行った近所のケーキ屋まで一人ランチを食べに行く。

相変わらず人もまばらで、私は読書をしたりメールを打ったりしながらくつろぐ。
そういえば半年近く会って無いなあと思い友人に、また来週あたり遊びに来ないか?と電話をかけてみた。
彼女は偶然にも我が家から自転車で10分ほどの処に住んでいて、そのケーキ屋も近いので、じゃあ今から行くわと言ってすぐにやって来てくれた。

1時間以上も2人で喋りまくり、今度は夜遊びしようと言って別れた。

おかげですっかりと機嫌が良くなり、家に帰ると普通に彼と喋ってしまった。
彼はきっとここ数日の疲れが取れて、機嫌が良くなったと思っているに違いない。違うよ、あんたの態度が気に入らないんだ!と言いたいけれど、馬鹿らしくなって黙っておくことにした。
朝からずっと激しい雨で、外に出るのも面倒ででもイライラは募ってきて、よしっと思い切って近所のケーキ屋に出向いてお茶を飲みに行った。
ここはいつも人が少ないので、こんな日は誰もいないかもと思ったのに2組の先客がいた。どんな状況でも同じらしい。

私の横でイスに座らせたミトモを私とスリングでつなぎ、オモチャ(と言ってもポケットティッシュや薬の空き瓶などだが)を並べる。
取りあえず機嫌良く遊びだしたので、私は読みかけの本を取りだして読むことにした。
途中で少し退屈したのか、最終手段の為に持ってきていたボロボロになった雑誌を勝手にカバンから出して遊び始めた。思ったよりも私は読書に集中ができ、半分ほど読み残していた本を読み終えることができた。
なのでその後は本を置いてミトモと遊ぶ。

まだ大雨の中、私の気分は少し晴れて帰ってきた。
離乳食も随分となれてきて、人参、ほうれん草、紫芋、そして今日はジャガイモをおかゆに混ぜてみた。
最初の一口目は毎回必ずびっくりした嫌な顔をするのだけれど(いい加減に慣れてくれと思う)2口目からは普通に食べている。美味しいのか楽しいのかは分からないけれど、目をキラキラさせてなぜか興奮しだし「きゃはー」と叫んだり手をぶんぶん回して食べている。

こぼすこともあまり無く、スタイはいつも綺麗なまま。なんと楽なんだろうと思っているけれど、そのうちぐちゃぐちゃにしだすのだろうか。

一昨日に食べさせたほうれん草は根本まで全部使ったので、筋が沢山残っていて大丈夫かなと思っていたら今日お腹から出てきた。でも思ったよりも消化されている。
彼と口を利いていない。いや少し違うか。彼の言葉に返事をしていない。
無視をしているのではなくて、彼のやっていることを真似ているだけだ。

彼は本当に、会話の途中の返事や相づちをしないことが多い。話はちゃんと聞いているらしいし返事も心の中でしていると言うのだが、心の中で返事されても私には聞こえていない。当然だ。

今でこそ私がしつこく注意しているので少しはマシになったが、以前は私が「お帰り」と言っても「ただいま」とは言わなかった。彼はちゃんと言ってると言うのだが、蚊の泣いたような声で玄関でこっそり言われても、ミトモを相手している私には聞こえない。

ここ数日そんな彼の返事しない病が一段と酷くなってきたので、私も同じように返事をしないことにした。
「布団敷いとく?」と聞かれると
(小さな声で)「うん」と応える。
暫くすると、まだ彼が敷いていないので、
「なんで敷けへんの?」と聞くと
「いや、返事無かったから敷かんで良いのかなあと思って」

私は彼の返事が聞こえないと、再度聞き直してきちんと返事をするようにと促すのだが、彼は私の返事が聞こえないと、自分の都合の良い方に決めるらしい。私の返事が聞こえないことに何も思わないのだろうか。

何でも自分の良い方に捉える彼が、羨ましいと時々思う。
その日も夜まで2人(+子ども2人)でぶらぶらと遊び、会話の中でMさんが26歳だと知る。
「え?じゃあ申年?」
「そうー」
「私も申年やねん」
「えーじゃあ同い年?」
「.......まさか」
「.......12歳上?」
「そう」

という会話の後も、それまで通りに接してくれた彼女に感謝。
久々にコモンカフェまで鈴鹿さんのランチを食べに行こうと思い、それならと小児科の先生を紹介してあげたアレルギー子ども仲間のMさんを誘ってみた。鈴鹿さんのランチなら卵も牛乳も心配なく食べることができる。行きたいとの彼女からの返事だったので一緒に行くことになった。

2人ともベビーカーなので、相変わらず裏口から突然現れて鈴鹿さんに驚かれる。あいにく和ランチは売り切れていたので2人とも洋ランチにした。私はこういう食事は食べ慣れているし鈴鹿さんの料理は美味しいと思うのだが、Mさんは食べ慣れていないだろうから大丈夫かしらと少し心配だったが気に入った様子だった。

食事後もケーキを食べる。Mさんは卵と牛乳を絶っているので大好きなケーキもずっと我慢しているらしく、私もなるべく食べないようにはしているので2人とも久々に心おきなくケーキを堪能する。

彼女は今まで食生活には全然気を使っていなかったらしく、これからは気を使わないと行けないねえと言うので、適当にいい加減でいいからねと言っておく。
そしてこの先きっと子どものアレルギーやアトピーについて、周りからは色々と「これがいいから」と勧められることが有ると思うけれど、それらに真剣に向き合わないようにと話しをする。

もちろん周りは良かれと思ってのことだけど、それら全てをまともに取り合っていたら、いつか振り回されて自分を見失ってしまう。周りは勧めることはしても、その後に振り回されて倒れた自分を助けたりはしてくれない。
情報として受け入れるのは良いけれど決して頼っては行けない。
ほ乳瓶を全く受け付けなくなって1ヶ月。今も全然ダメで母乳のみの生活を送っている。今のままだと今後ミトモを保育園に預ける時に困るし、だいいち今だって彼の休日に私一人で出かけることが難しくなっている。

今さらほ乳瓶を練習しても仕方がないと思うので、ストローとコップからの直のみの練習をすることにした。

取りあえずミトモの前でストローを使ってコップから水を飲んでみる。その後ミトモに渡してみるが、口にはくわえるものの吸ってはくれない。
それじゃあとストローに水を含ませて、指で押さえてミトモにくわえさせてみる。そして指を放す。口の中に落ちてきた水にミトモはびっくりしたようで、そのまま口から流れ出してきた。
それでも何度も何度も繰り返していると、時々吸ってくれるようになってきた。ただそれを飲み込むことを分からないようで、そのまま全部口から出てしまう。

次はコップのままと口元に持っていくと、中に水が入ったことは分かったらしく、飲もうとはするけれど舌をぺろぺろとコップの中に入れている。まるで猫のように飲んでいる。

もちろん最初から上手くいくとは思っていないので、拒絶されなかっただけでも成功としておこう。
朝から離乳食のおかゆと野菜のペーストの作り置きをする。
といっても、ごはんを再度鍋で炊き直し、野菜は湯がいたものをそれぞれコップに入れてブレンダーで潰すだけなので、手間はあまりかからない。

昨日買った人参を食べてみると、甘くて少し苦くてとても美味しい。離乳食の本には野菜を湯がいたものをだしで延ばすと書いてあるけれど、だしの旨味で野菜の味が隠れてしまうのはもったいないと思う。どうしてだしが必要なのかが分からない。

なので我が家では野菜にはだしを使わずに、おかゆにはごくわずかお塩を入れることにした。

出来上がったおかゆと野菜のペーストを小分け皿に入れて冷凍し、残ったおかゆは私の朝食にする。だけど私の舌にはそれはただの味気ないものなので、しっかりと塩味の着いた鮭と塩昆布でいただく。
夕方には彼が上海から帰ってくるので、それまで上本町の自然食料品のお店キャロットハウスに久々に向かった。調味料にはいつもとてもこだわっているので、この店で買うことも多い。でもやはり少し金額が高いので、食材はスーパーの特売品が主だ。

ただ今回は、ミトモの離乳食に初めて食べる野菜くらいは無農薬のものを使ってやろうと思い、買いにやってきた。
本当ならずっとこういうものを口にした方が良いのだろうと思う。高いと言ってもほんの数百円程度だ。洋服一枚買うのを我慢しただけで、半月は無農薬野菜を口にすることができるはず。分かってはいるもののやはり手が出ない。
ただ今は野菜が高いので、キャベツなんかはスーパーのものとあまり値段が変わらなかった。

有機栽培の人参と無農薬のほうれん草、それから紫芋の焼いたものを粉末にしたものを離乳食用に買う。それから残り少なくなっていた調味料を沢山買って帰る。

夕方過ぎに彼が帰ってきた彼を見て、ミトモはいつも通りに嬉しそうに「きゃーきゃー」とはしゃぎ出す。
良かった、彼のことを忘れていなかったようだ。