夕方過ぎにまた熱が高くなってきて、計ると39度も有った。それでもミトモはいたって元気に遊んでいる。
機嫌がいいのなら大丈夫と分かっていても、あまり熱を出さないミトモなのでついオロオロしてしまう。

近所の小児科に聞いてみるかと探してみても、もう診察時間が終わってしまっている。いつもの病院に問い合わせると、受付の人しか出てくれず「取りあえず夜診に来てください」と言うだけで、どう対応したら良いかは教えてくれない。

悩んだ末に、ベビーマッサージの先生に電話をすることにした。
先生とはすぐに連絡が付き、私の話を聞くと「大丈夫、私なら受診はしない」とはっきり言ってくれたので、やっぱり家で様子を見ようと思い切る。

夜に授乳をしていると誰かが訪ねてきた。宅配の人かと思って出てみると、ベビーマッサージの先生だった。

近所に来たからと、心配して訪ねてくれ、驚いたけれどその気持ちがとても嬉しい。
ただ元気なミトモに少し申し訳ない気持ちになった。

先生に、電話の声が泣きそうだったからと言われ、それは不安だったからじゃなくて、こうして相談にのってくれる先生に感動してとは気恥ずかしくて言えなかった。
1ヶ月ほど前から、食事が終わると合掌をするようになった。
家では全然「いただきます」も「ごちそうさま」も教えてなかったのに、突然するようになって、ああこれも保育所で教えてもらってるんだと感心と反省をする。

どうしてもいつ何を教えたらいいのかが分からないので、こうやって保育所に教えてもらうことが多く、本当に助かっている。

今日もいつも通り食事が終わって「ごちそうさまでしたー」と言うと、それに合わせて「たー」と言い出した。
今までは「タッチ」「タッチ」と合掌する時に言うだけだったのに。
それも私の「たー」と言うタイミングとばっちり合っている。何度言っても同じタイミングで「たー」と言う。

どうやら「ごちそうさまでした」という言葉を覚えたようだ。まだ「たー」の部分しか言えないけれど。
夜中の3時過ぎに授乳を終えて、いつも通りに寝るかと思ったら、しばらくして愚図りだした。
もうちょっとくわえておきたいのかと思い、再度乳首をくわえさせると口の中が異様に熱い。

体を触ると額も腕も、かなり熱くなっていた。
計ってみると38.7度もの高熱。
驚いたけれどしばらく授乳を続けていると、ミトモは落ち着いたのかとても機嫌が良くなってしまった。
あまりの機嫌の良さに、高熱で錯乱してるのか?と怖くなったけれど、本当に楽しいみたいだったので安心する。
眠りかけの彼に起きろとばかりに呼んでは笑いかけ、私と彼と交互にずっと喋り続けている。
1時間近く元気に遊んだあげく、最後は自分の手でおとなしく遊びだしたかと思うとそのまま眠ってしまった。

朝9時頃に体温を測ってみると37.8度まで下がっていた。
今日は保育所の保護者懇談があるけれど、仕方がない休むことにしよう。
相変わらず、毎日のように「たらこ~」のDVDを見ているうちに、振り付けまで覚えだした。

キグルミの2人が横揺れすると同じように横揺れするし、胸に手を当てると同じように胸を叩いている。

そしてサビの「たーらこーたーらこー」が始まると、両手を額に当ててひらひらと振って大はしゃぎだ。
もちろん一緒に「たあーーたあーー」と大声で歌いながら。

「たー」のタイミングもばっちり合ってきている。
またまた成長してるんだなあと実感する。

時々、突然「たあーーたあーー」と歌い出してはひらひらしだすのは、機嫌がいい時の鼻歌なんだろうか。
今日、これとこれどっちが食べたい?と聞くと「こっち」と言って指さしたので驚いた。
「こっち」というのはたまに口にしていたけど、意味が合った使い方をしたのは初めてだ。

夜、彼に向かって「あっち」と遠くにあるパソコンを指さした。

分かってるのか偶然か。
明日もう一度聞いてみよう。
最近はずっと、出した積み木を元に戻すのがマイブームらしい。

今日も積み木の箱のふたを開けだしたので見ていると、3分の1ほどの積み木を取り出して、積んだり投げつけたりして遊びだした。
もうブームは終わったのかと思い、目を離していた。

暫くしてミトモの方を見てみると、なんと積み木が全部元通りに箱に収まっていた。
え?と思い側に寄ってみると、ミトモが満足げな顔で私を見た。

一体どうやってあんな沢山の積み木を元に戻したのか、見逃してしまったのが本当に残念。
ミトモを見ていると、世界の人の心が繋がるのはやはり音楽なのではないかと思ってくる。

今ではミトモはテレビから音楽が流れ出すと、すぐに反応して踊り出す。
クラシックでもロックでも童謡でも何でも、音楽が聞こえると楽しそうに体を揺らしている。
時々一緒に歌も歌っている。

何にも教えていないのに。

知らない間に音楽で幸せになっている。
何にも教えていないのに。

世界の人の心が繋がるのは、やはり音楽なのではないかと思ってくる。
子どもが大っ嫌いな黒猫だったのだけれどミトモは別のようで、最近は気が付くとすぐにミトモの横にくっついている。
ミトモも黒猫が大好きなようで、寄ってきた黒猫の背中を撫でたり、上から覆い被さったり何か話しかけたりしている。

少し前までは、毛を引っ張ったり目を付こうとしたりと黒猫にとっては迷惑なことばかりしていたけれど、それでも黒猫は嫌がらずにじっとされるがままになっていた。

きっと黒猫もミトモの事を赤ん坊だと理解していて、自分が世話をしているつもりなのだと思う。
飲み終えた赤ちゃん用の紙パック飲料に刺さったストローを、抜いて遊ぼうとしだしたので
「あー」と声を挙げると、マズイと思ったのか元に戻そうとしだした。

そんなの大人でも結構簡単じゃないぞと思いながら見ていると、ほんの数回失敗した後にスポッと元に戻してしまった。
それが気持ちよかったのか、結局何度も抜いては挿すを繰り返している。

どうもミトモはこういう細かいことが大好きみたいだ。

将来、私の大っ嫌いなジグソーパズルなんか得意になるのだろうか。
誕生日に買った積み木は、月日が経つごとにどんどん遊び方がかわってきて面白い。
最初はただ箱の中から出していくだけだったのが、それを別の箱や紙袋に入れていくようになり、
こっちが積んでいると片っ端から崩していったかと思うと、自分で積み出すようになった。

最初は3個までが精一杯だったのが、気が付くと6.7個は簡単に積めるようになっていた。

最初は箱のふたを開けるのも上手くいかなかったのに、そのうち自分でふたを開けて狭い隙間に小さい指を入れては器用に最初の1個目を取り出す。
好きなのは茶色の円柱型みたいで、ふたを開けると必ずそれを取るようになった。
そのうち、無色(木目)のちょっと薄い積み木2つを両手に持って、カンカンと拍子木のように叩くのがお気に入りになった。

そして今はと言うと、箱から出した積み木を元に戻すのが楽しいみたいだ。
2.3個だけ取り出すと、それをまた元の位置に戻す。少しでも歪んでいると「あー」と言って怒り出す。上手く入らないと「あーーん」と泣き出してしまう。
それでも何とか全部ぴったりと元通りに入れると、「パチパチ」と拍手をして喜んでいる。

これからも一体どのくらいの遊びを発見するのだろう。
積み木の奥深さにつくづく感心する。