ところが、その職人に何度電話をしても出ない。
5日経っても出ない。これを他の職人に頼むと、どう少なく見積もっても50万円は下らない。
でもしかたない。
担当した職人が連絡が取れないのなら他の職人に頼むしかない。
それから3日後、社員の山下が相談があると言ってきた。
話を聞くと、1年前に屋根工事をしたお客さんから雨漏りが止まっていないとクレームがあり、話がこじれているという。
築年数がまだ12年と浅かったので山下は、張替えはしなくても部分補修工事で雨漏りは止まると判断。
しかし雨漏りは止まらなかった。
山下は
「その雨漏りは今までにないほど強い横殴りの雨が原因で、イレギュラーなケース。普通の雨なら漏れていないはず」
とお客さんに伝えた。
しかし納得がいかないお客さんは、他の業者に屋根の点検を依頼した。
するとその業者に
「補修工事は素人判断。この屋根の状況を見ると張り替えなければ雨漏りは直らない」
と言われたという。
「『雨漏りは直る』と山下さんが言ったので工事をお願いしたわけだから、責任を持ってしっかり雨漏りを直して欲しい」
そうお客さんに言われた山下は、
「屋根の張り替えは追加工事になるので一度見積もりを出します」
と言うとお客さんが激怒した。