今から35年前、日本はバブル景気に浮かれ、我が世の春を謳歌するような状況だった。

不動産価格は異常な上昇を示し、金融関係なども派手な話が飛び交った。

どんな業界も中小企業から大企業までみんな浮かれていた。

 

住宅業界に身を置いてる私は、他業界ほどではなかったが、

住宅づくりにおいて施主さんの要望は今よりもワンランク、ツーランク上の仕様を求められた。

 

将来についても希望的な見通しをする人が多く、日々を楽観的に過ごす人が多かった。

 

 

本日、日経平均株価が史上初のバブル期超え、3万9千円台へ突入した。

 

大企業や一部の富裕層は笑いが止まらない。

しかし周囲を見渡して、好景気に浮かれているような人を見ることはない。

 

 

バブル崩壊後、35年経つが世界の主要国の賃金は2~3倍になるが、日本はほぼ横ばい。

それだけならまだしも、それまで無かった消費税なるものが10%となり、

実質的な賃金ダウンといわれている。

 

 

30数年前に、台湾出身の実業家で日本に帰化された丘永漢さんの講演を聞きに行ったとき、

「日本の政治はトヨタに全て任せたら一番良い。」

と言われていた言葉が今更ながら身に染みる。