普通の家造りとは?
構造を木造に決めたところまでこの前書いた。

柱はヒノキ、桁は米松にした。
その他、自社の建物では柱を杉、米つが等、無垢材を使用する。

九州等では桁に杉を使用しているようだが、
広島ではあまりそういう例は聞かない。
個人的にも杉は圧縮応力に向いていて
曲げ応力には松を使用するものと思い込んでいるが、
これは地域の特性があるのだろう。

また近年は大手ハウスメーカー以外にも
構造(柱、桁)に集成材を使っているようだ。

確かにデータ化しやすい集成材の平均的な強度は
大手ハウスメーカーにとって魅力的だ。
均質化しやすく、瞬間的な負荷に対する強度は計算やすい。
大量生産を目的とするビジネスモデルには均質化は重要なキーワードだ。

しかし、あくまでも集成材は接着剤で固めたものだ。
経年変化は心配だ。

逆に無垢材は節やその材の素性に大きなバラツキがある。
狂いも出やすいだろう。
(ハウスメーカーにとって“狂い”があるなんて絶対に許されないだろう)

また、以前書いた高気密高断熱住宅に対する疑問で
完成時の精度は良くても、構造が無垢材の場合、
経年の狂いに弱点がある。
それなら構造は集成材か…
(高気密高断熱住宅に対して書くと際限がないのでこの辺で)

でも、数十年、場合によっては100年以上の建物を
リフォームの際に解体したときに、無垢材の経年変化に対する
強さを再認識する。

集成材を使用した建物の2、30年以上の実績はないが
想像したとき、腐食は進行しやすそうだ。

火災に対しても、無垢材なら表面が焼けて炭化したらそれ以上は
燃えずに芯が残るが、集成材は火が回りそうだ。

経年の劣化や火災に対してデータがあるわけではないので悪しからず。
あくまで自邸の計画のための個人的判断ということで。

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