終戦 その2 | ときには真珠のように

ときには真珠のように

思考は光速を越える

暴力では何も解決しない?

なに言ってんだよ。
何を解決するだよ?

生きるか? 死ぬか?
だろ?

俺は俺が生きるために殺す。
それだけだぜ?

てめえだって殺してるだろ?
豚、牛、鳥、みんな殺して食ってるだろ。
ベジタリアン?
ふざけんな。
草木だって生きてんだよ。
それを殺して、てめえが生きてんだろ?

それと同じじゃねえかよ。
てめえが生きるために、じゃまなやつを殺す。
あたりめえじゃねえか?

平和?
はぁ?
ふざけんなよ。
これまでの人類の歴史で平和なんかあったか?
この先もそんなことありえねえよ。
平和なんて言ってると、てめえが生きていけねえ。
てめえは生きていたくないのか?

なあ、タケ、いいかげんに気づけよ。
てめえが生きるためには何かを誰かを殺さなきゃいけねえんだよ。
戦争ってのそれが分かりやすい形で出ちゃってるだけなんだよ。
戦争がなくたって、てめえは何かを誰かを殺して生きてるんだよ。
てめえの贅沢のために何かが犠牲になってるんだよ。

それが人間ってもんじゃねえのか?



セイシロウさんはあきれ顔だった。
でもその根本的な考え方は間違ってはいないような気もした。
ただ、この人は極端なのである。
そうは言っても—―どこかで妥協しなければ、現在の社会で生きていけない。
いや、セイシロウさんは、妥協したら生きていけないと主張している。

本当に困った人だ。
とても厳しい人だけど、時々、あたたかい。
ぼくはそんなセイシロウさんが好きなのである。