ストーリーで理解する かけはしプログラム | mitemoのブログ

かけはしプログラムとは何でしょうか。なぜ上記のような変化をもたらすことができるのでしょうか?その全体像を体感いただくために、ある会社組織の文化が変化したまさにその瞬間を抜き出したストーリーをご紹介します。


【ソフトウェア開発会社 A社】

 社員数300名程度のA社はソフトウェア開発を企業から受託事業を生業としている会社。設立10年、競争激化する業界において、社員一人一人が会社に誇りをもち働ける人材になることで競合他社と質的優位性を築きたいと考えた経営者は、改めて企業理念の明文化プロジェクトを立ち上げました。
 しかしプロジェクトは暗礁に乗り上げてしまいます。 理念を明文化するプロセスにおいて、様々な社員が会社の方向性の不明確さを口にし、将来に希望が見出せていないことが明るみに出ました。設立10年間の間で急速に会社規模が大きくなるとともに、客先での作業が多くを占めるA社ではいつのまにか会社への帰属意識・社員同士のつながりが極めて希薄化していたのです。
 そんな中で改めて社員全員がA社に帰属している意識を高め、誇りをもって仕事ができるようになるためかけはしプログラムが開始されました。その全体像とは下記のようなものでした。


まず、経営者からWEBを活用し、全社員に向けたビデオレターが送られました。 その中で彼は社員一人一人にこう語りかけました。「設立10年を迎え、これから私たちは次の10年間を創り上げるまさに入り口にいる。私たちには道しるべが必要です。これから私たちが改めて一つのチームとして団結し、同じ方向に向かって歩く道しるべが必要なのです。そしてこれからの10年間の道しるべは社員の皆さんとともに創り上げたいと私は思っています。ぜひ、我こそは次代を担おうという方にぜひこの道しるべづくりを手伝ってもらいたいと思っています」

この経営者の呼びかけに対して、多くの社員が反応しました。しかしその多くは「社長の呼びかけに応えなければ評価に響かないまでも具合が悪い・・・」といった消極的な理由によるものでした。ある参加者はこう感じたと言います。「今回も集まったところで社長が一方的に語っておしまい、だと思ってました。そういう場なら今まで年に1回の全社員会議とか、これまでに何回もあったし、今回も同じだろうな、と。」

そうしてワークショップが開かれました。時間内に集まった人が大半でしたが、業務の都合があり、遅れてきた人もいました。これまで会議などは遅刻者がいようと時間どおり始める社風でしたが、今回のワークショップは10分間遅刻者を待ち、開始されました。冒頭、経営者から挨拶とともにこのワークショップを開いた経緯、現時点で感じていることが語られました。最後に経営者が発した「以上で僕からの話はおしまいです。それではここからは僕も一参加者としてワークショップに取り組むので、よろしく。」に参加した社員一人一人が違和感と戸惑いを感じました。

ワークショップはファシリテーターと呼ばれる外部の進行役のガイドのもと、執り行われました。まずはファシリテーターから進行について簡単なレクチャーの後、相互にインタビュー、そして今会社が置かれている環境についてどのようなシステム・構造になっているのか?を1日間かけて話し合われました。

このワークショップが終わったとき、参加者に変化が生まれました。その変化は終了時のアンケートに下記のような言葉となってあらわれました。
「まず変えていかなくてはならないのは自分たちの価値観やメンタルモデルであることが分かった。何よりも私たち一人一人が考えを変え、対話尾していくことで確実に会社を変えていける確信が得られました。」
「もっと職場のみんなと対話する必要性を感じた。」
「社長の考えやメッセージがはじめて自分ごとで捉えることができた。ぜひ周囲の皆さんに僕から発信していきたい。」

このワークショップの成果物としてあるビデオメッセージが出来上がりました。そのビデオでは、
・自分たちが置かれている環境・システムがどのように成り立っているの か?
・自分たちがこの会社で次の10年を創り上げていくために何をしていか 
 なくては ならないのか?
・実現されていくことがイメージできるような物語
が紹介されています。そして各職場でワークショップに参加した一人一人がビデオを活用しながら、まるで経営者の代弁者のように、自分の言葉で会社の未来を語り始めたのです。ここからA社は大きく変化していくことになるのです。


このA社のストーリーは今、様々な組織にとって他人事では済まされない課題と解決に向けた可能性を秘めていると当社は考えています。一方で組織コミュニケーションの課題は一社一社のこれまでの歴史・地理的距離感・組織構造・経営者のスタンスによって大きく異なります。まずは現在の貴社の問題意識をお聞かせください。組織変容のプロフェッショナルとして、貴社の組織風土を変化させるプログラムをご提案させていただきます。


POINT:「かけはしプログラム」は組織トップが主催者となる組織横断型プロジェクトです。



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