■情報を受ける側のフレームワークを知る
多忙を極めた人は、ある面速読はしていません。
ピンポイントの読み方をしています。
おそらく、「タイトル・固有名詞・数字」プラスαをポイントにチェックしています。
リスク管理の観点からも、この3つは押さえるべきポイントです。
「タイトル・固有名詞・数字」で、私自身も過去に苦い経験をしています。
ということで、情報を発信する側としては、情報を受ける側のフレームワークを知っておくことです。
なお、ここでいう情報発信は、身内だけでなく、不特定多数への連絡・告知なども含めて広い意味です。
■タイトルは要約
まず、忙しい人は、全文を事細かに読むことはありません。
タイトルで概要を理解しようとします。
文書によっては、タイトルを因数分解した”見出し”をざーっとみます。
あるいは、ねらいへの対応が的確かどうか、結論と理由付けが説得力があるかをみます。
となると、看板となるタイトルが全文を要約しているかで評価していることになります。
中味は二の次です。
これは、上司への報告だけではなく、お客さまへの発信の場合も含まれます。
こちらが伝えたいことすべて丹念に読んでいただくほうが異例です。
したがって、情報を発信する側は何よりもタイトルを十分吟味することです。
半分くらいの時間を費やしても構いません。
■固有名詞の間違いは心証を害する
「固有名詞」は、相手の立場、お客さまの立場になっているかが端的にわかります。
正しくは大島(おおしま)なのに、「おじま」さんと呼ばれたら嫌ですね。
あるいは、書面で「大嶋」と記載されたら、心証を害します。
会社でいえば、大島係長が課長に昇進したとします。
一昔前は、どこの会社も課長といえば、それなりのステイタスでした。
「大島課長さん」と呼ばれると気持ちが良かったいいます。
それが、従来どおり、「大島係長さん」では、心証を害します。
あるいは、会社名を間違えて、出入り禁止になった営業の人もいます。
それも、「○邉」商事というところを「○辺」商事と記載した結果のトラブルです。
この程度なら誤差のうちと考えられるようにも思いますが、現実は厳しいです。
さらに、株式会社の前株・後株もおろそかにできません。
会社名で□□商事株式会社と株式会社□□商事を正確に区別する必要があります。
■数字は客観的であるため間違えると命取り
数字のトラブルは数限りなくあります。
あまりにも客観的であるために、間違えると禍をもたらすことがあります。
打合せの開始時刻を間違えるなど代表的でしょうか。
社内ならまだしも、対外的には商機を逸します。
折角の商談が、日時を間違えたために破談になることは珍しくありません。
当社でいえば、セミナーの日時を間違ったとすれば、信用問題になります。
ネットの時代では、ネット通販の価格入力ミスが、ときどき話題になります。
これも、取り返しがつきません。
安い価格で売らざるをえません。
以上、押さえるべきところはきちんと押さえて、いざというときに頼もしいのが”雑食系”のチェックのしかたです。