今回のアメリカ出張では、
後回しにしていたことを
全て終えることが出来てスッキリした![]()
「座席を窓側に
変更出来ますか?」
残念ながら
チェックインカウンターのスタッフは
日本人ではなく
"ENZO"名前から推測すると
イタリア系アメリカ人のようだ
拙い英語で奮闘する…
今回の私の座席は
プレミアムエコノミーの
両側を挟まれている最悪な場所

マイレージとカードのポイントを使っての
往復約10万の格安なので文句は言えないが
出来るだけ良い席を確保したい
彼もその辺りを察したらしく、
「今は返事出来ないですが
出来るだけやってみます。
窓側が取れなければ
通路側でいいですね?」
「お願いします。」
「わかりました。
ラウンジでお待ちください。」
ラウンジで食事をしていると
呼び出しがかかり
窓側座席のチケットを
受け取ることが出来た
飛行機に乗って見ると
変更前の私の席の隣は
身体の大きな外国人
座席間隔の広いプレミアムエコノミーでも
前の座席に膝が当たっている…
ありがとう
ENZO!
(スタッフの名前)
早めに搭乗を済ませた私に続いて
私の隣に80くらいの日本人が乗ってきた
彼は頭上のトランクにバッグをしまい
シートのポケットにパスポートを入れて
席を離れて行った
しばらくすると、
アジア系の外国人が再び私の隣に座った、
「座席は合ってますか?」
「はい、合ってます。」
差し出したチケットを見ると
座席は間違いない
どうやら
先ほどの老紳士が間違えているようだ
戻ってくればわかるだろう…
本を読んでいると
CAさんがやってきて
先ほどの老紳士が頭上トランクに残した
荷物に気づいた
「すみません。
この荷物はお客様のですか?」
「いや、違います。
それは…」
私が説明する間もなく
慌てた様子で
別のお客様にも確認していた
そうこうしているうちに
先ほどの老紳士が戻って来られた
外国の方が座っているのを見て
自分が間違えていたことがわかったようだ
「すみません。
座席を間違えたようで
ポケットのパスポートを
取らせてください。」
流暢な英語で話かけ
パスポートを受け取っていた
続けて頭上のトランクを確認した老紳士は
自分の荷物がないことに気づき
CAさんを呼び出す
「ここにあった
私の荷物知らない?」
とたんに
CAさんの顔がどんどん青冷めていく
NY着のお客様のものと思い
機外に下ろしてしまいました…
ドアが
閉まってしまいましたので
今から積み込むことが
出来ません…」
えーっ❗
これは怒られるぞ…
すると、
「あらら、
じゃあ荷物は別便で来るのか?
まぁ、届くならいいよ。」
私も少し責任を感じていたので
予想外の対応に拍子抜け
トイレに立った際に
CAさんに説明しきれなかったことを
お詫びすると、
こんなこと慣れてますよ。
そんなことよりね、
私は心臓が悪いから
もし倒れたら
このポケットの薬を
口の中に放りこんでください。」
老紳士の懐の深さは
異国での差別や不便といった
経験から身に付いたものだろうか
そんなことがあったが
帰りの飛行機では
思いのほかぐっすりと眠りについた
しかし、
目覚めて朝のはずが
窓のシェードを上げると
鮮やかな夕焼けに富士山が見えた
写真を撮って老紳士に見せると
顔をほころばせて彼は言った






