運気うなぎ登り!
「うなぎ玄白」
を経営する
村井三雄
です。
鰻屋さんやりたい方
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今日も私と関大徹和尚のお話です
コカコーラ問答があります
寺に寝泊まりするようになってから
3日ほど経った頃
私達は味のない精進料理に
耐えられなくなりました
吉峰寺の精進料理は
朝はお粥
昼と夜は一汁一菜
ナマグサという
肉や魚は使いません
出汁にも煮干しや鰹節は
一切使わない徹底ぶり
そんな生活の中
兄が言いました
コカコーラを買いに行こう!
その為には
和尚さんを説得しなければなりません
兄と私で和尚さんに
お願いすることになりました
1番年少の私を連れて行けば
和尚さんも怒らないだろうという
皆んなの作戦でした
「和尚さん、
コカコーラが飲みたいので
外出させてください。」
「なんでそれが必要なんじゃ?」
「皆んながどうしても飲みたいって…
飲めれば最後まで頑張れます」
「わかった。
行ってきなさい。」
和尚さんは
意外にもそれだけのやりとりで
私達を許可しました
喜ぶ友人に見送られ
荒れた山道を駆け下りました
小さな商店街で
1リットル瓶のコカコーラを買って戻ると
まもなく夕食の時間になりました
お寺には、
私達の他に様々な年齢の男女が
30人ほどいて
毎日一緒に食事をとります
初日に与えられる
紙の箸袋に包まれた木の箸は
合宿の間は洗って使い続けます
箸袋の裏には
食事前に昌和する
お経が書いてありました
いつもは無言で食事をするのですが
この日は合掌する前に
和尚が口を開きました
「村井君。
どうしても飲みたかった
コカコーラを飲みなさい。
部屋で飲むのはダメだ。」
茶碗に箸が当たる音しかしない
静かな食堂で
私達はコカコーラを飲みました
他の皆さんに申し訳ない気持ちで
いっぱいになり
まったくコーラの味はしませんでした…
「どうした?
どうしても必要なものじゃったら、
どうどうと飲めるだろ」
私達は質素な食事と共に
自分達の愚かさを噛みしめる事になりました…