「アムステルダム国立美術館(Rijksmuseum)2」
今回はアムステルダム国立美術館で見た家具を紹介します。
これは扉付きのキャビネットです。
細かいディテールの集合体です。
思わず目を奪われました。
中世のゴシック様式の建物のように、円筒形の柱が地面から立ち上がって、
先端は尖った屋根を持つ塔の形になっています。
建築物をインスピレーションにしている家具です。
目を奪われる要素の一つが、柱部分に使われている「ツイスト」と呼ばれる
部材です。
ツイストは木工旋盤で丸い棒を作ってから棒に螺旋状に線を書いて、彫刻刀で均一に手で彫って作られます。
とても手間と時間のかかる製作方法です。
最近は機械でツイストの加工ができますが、彫りの深さやディテールの
美しさで比較すると、手で彫った物の方が価値があります。
キャビネットの扉や天板、引き出しのエッジには「リップルモールディング」という装飾部材が至る所に使われています。
これもとても加工が難しい部材です。
複雑な形状をした面材が波形に加工されています。
これが面材の形を作るカッターです。
これを板の上を波型になるように少しずつ引っ掻いて、面材を作ります。
このリップルモールディングとツイスト、扉や引き出しの表面に施された
彫刻、透かし彫りの全てが、とても複雑な幾何学模様の集合体になっています。
全体を見ても、ディテールを見てもとても美しい家具です。
製作者として、このキャビネットを製作するために費やされた技術、労力、
時間を想像すると、不可能との戦いに思えました。
こんな美術品を間近で見ると仕事のモチベーションも上がります。










