「チェリスト」
この教室が始まった年から15年、ずっとレッスンに通ってくれている
生徒さんの作品を紹介します。
私の用意した課題は大昔に終わり、自分の彫りたい物を自由に彫っています。
最近仕上がったチェリストの彫刻を紹介します。
材料はクリ、チェロはハードメープルです。
ペンの大きさと比較するとチェロの大きさがわかります。
かなり小さな彫刻ですが、ディテールは可能な限り実物に近い仕上げにしました。どれだけ細かく彫るかは彫り手次第ですが、講師として生徒さんがもうこれ以上は難しい、と思うところを後押しして限界の先に到達してもらっっています。
セラックニスで仕上げて、台座に固定しました。
このような立像は平面のレリーフと違って360度全てのアングルから見られるので、どの角度から見ても違和感なく見えるよう彫る必要があります。
これで完成、全てやり尽くしたと思えるところまで彫るのはなかなか難しいです。場合によっては永遠に手直しが続いてしまいます。
自分の中に完成の条件を持って、それを満たしているか判断する客観的な目が必要です。たとえ彫る技術があってもそこが一番難しいので、講師として一緒に仕上がりの判断をしています。
完成したチェリストです。
手間も時間もかかりましたが、とても美しく達成感のある作品になりました。