「テンプルハウスミラー製作過程 1」
6月に新宿のオゾンで展示したロココスタイルのミラーの製作過程を紹介します。
18世紀のロココ様式全盛期の彫刻スタイルを取り入れたミラーです。
工房のある寺家町にちなんで、「寺家」の単純な直訳。
「テンプルハウス」ミラーとしました。
まずは原寸のイラストを製図します。
左右が対称になる部分は省略します。彫刻の詳細は彫りながら考えるので
全体のプロポーションや、彫刻の細かさなどを具体的に考える目的があります。
彫刻になる部分の材料を製材したところです。
今回はチェリー材を使いました。仕上がりは、ウォールナット材が経年変化した
豊かな飴色を目指します。
ウォールナットとチェリーは経年変化するととても近い色になります。
堅すぎず柔らかすぎず、彫り心地もとても似ています。
ミラーが入る中心部分は、彫刻を入れるために複雑な形状に加工した後、
額縁を組む要領で接着します。
組み上がりました。
次回はこのフレームに彫刻を彫った過程を紹介します。