★★★★★★★☆☆☆

2004年 111min.

ネタバレ しときました、すみません。m(_ _)m

敬称略

 

 

監督 ジェイムズ・ワン

音楽 チャーリー・クロウザー

 

ローレンス・ゴードン:ケイリー・エルウィス

アダム・フォークナー:リー・ワネル

デイヴィッド・タップ:ダニー・グローヴァ―

スティーヴン・シン:ケン・レオン

アリソン・ケリー:ディナ・メイヤー

アリソン・ゴードン:モニカ・ポッター

ダイアナ・ゴードン:マッケンジー・ヴェガ

ゼップ・ヒンドル:マイケル・エマーソン

 

 さて、ということで、なんだかちょっとジェイムズ・ワンの作品が無性に観たいということで、デビュー作に手を出してみましたよ。完全オリジナルだそうで、そこらへんは「死霊館(死霊館 | みたたの日常と映画ざんまいそしてディズニー! (ameblo.jp))」と違うところですね。いずれにしても、デビュー作にもかかわらずこの映画でジェイムズ・ワンの名を世に知らしめた、というわけですから、期待大なわけですよ。

 

 まあ若干ですね、オープニングは暗いです。もうこれ、最近の流行りなんですかね、暗いの。まったく見えませんよ。男か女かもわかりませんでしたが、しかたないのですかね。

 

 で、ようやくなにやら見えだしますと、二人の男の映像です。

 

↑アダム(左)とローレンスです。とりあえず、なんのこっちゃかはまだわかりません。

 

 なんて思ってちょっと調べましたら、脚本、このアダム役のリー・ワネルですよ。とてもなんかそんな風には見えませんでしたから、ちょっと驚きました。「え、そうなん?」て言ってしまいましたからね、声に出して。なんかセリフで “So?” とか言ってましたが、ちょっとダジャレたのでしょうか。

 

↑こうやってなんか投げて鍵かなんかとろうとするシーンよく見かけますけど、そう簡単には取れないと思いますけどね。

 

 そうこうしてますと、20分過ぎにダニー・グローヴァ―が出てきましたよ。出演者にラインナップはされてましたから承知の上でしたが、まさかこういうスプラッター映画に出演するとはちょっと驚きではあります。当時、御年58歳、あの「リーサル・ウェポン」から17年後ですよ。ていうかもう今はこの人も76歳なんですねえ。年の経つのは速いですけれど、こうして昔のヒーローたちがどんどん老いていくのは寂しい限りです。ハリソン・フォード80歳て、驚き通り越してショックですらあります。

 

↑「リーサル・ウェポン」では実際40歳だったときに50歳の役やってましたね。もうそれをも超えてるわけです。

 

 なんて感慨にふける間もなく、見知った人がまたお一人出てきました。

 

↑あ、マイケル・エマーソン、て。ドラマ「パーソン・オブ・インタレスト」の人です。

 

↑30分前に犯人登場です。早くていいですね。なんか異様にじらされたりすると、めんどくさくなってしまいますが、こうやって無駄のない展開は好きです。「死霊館」でも言いましたけれど、ホラー映画は畳みかけるのが成功への近道なわけです。まあそれにしても、イヤな顔ではあります。

 

 映像はとっても斬新ですね。話としては奇抜ではないかもなのですが、映像に力強さがあって迫力がすごいです。さすがジェイムズ・ワン、というよりも、さすがこれで有名になっただけのことはある、ということでしょうか。音楽の使い方も上手いですしね。

 

 内容もいいです。アダムとローレンスの二人が捕まってトンデモなことになるわけですが、その間に二人の普段の姿が描かれてましてね、それだけ聞くと長い気がしますけれど、メリハリが効いてていいのですよ。しかも捕まってる理由はわかってませんから、謎解きの部分もあるのかと、つい観入ってしまうというわけです。

 

 なんて言ってましたら、ちょっとわけわからなくなってきました。

 

↑向こうの子役は演技がうまいです。このあと犯人映ってますけどね、マイケル・エマーソン。でもってダニー・グローヴァ―も絡んできて、わやくちゃになってくるのです。まあでもそれも当然織り込み済みなのでしょうけれどもね。

 

 わたし的には、勝手に「キューブ」みたくずっと捕まった部屋での出来事が続くのだと思ってましたから、そこらへんの裏切りはうれしくって、新鮮に観られました。

 

 まあですね、突っ込みどころはないわけではないですよ。

 

↑銃があるんですからね、撃てばいいのに、と思ったのはわたしだけではないと思いますね。もっと早く撃っとけば、ダニー・グローヴァ―だってケガしなかったでしょうし、シンちゃん役のケン・レオンだって死ななくて済んだはずなのです。まあそんなこと言ったら、映画にならなくなっちゃいますけどね。おかげでダニー・グローヴァ―が怒り狂うわけですから、しかたないっちゃないです。

 

 要するに本作は、サイコ・キラーのサスペンスホラー、て感じです。あ、謎解きも絡んでますから、サスペンスホラーミステリー、てとこでしょうかね。てことはジェイムズ・ワン、こういうジャンルのほうが得意なんでしょうか。まあ「死霊館」観てましたら、得意も不得意もないのでしょうけれども、デビューがこれで、こちらは「死霊館」シリーズ全8作をしのぐ全9作。そのどれもが評価高いですから、そりゃあすごいのですね。たぶんこれからイッキ観することとなると思います。

 

 演技力もみなさん高いですね。

 

↑死ぬ演技がこうも上手くできる人はなかなかいないですよ。

 

 そうこうしてますと、奥さんの話でますます訳が分からなくなります。

 

↑片ときも目を離せないのです。

 

 最後のほうはなんかFBIとかCSIとかそんな感じになってましたけど、なかなか犯人がだれかはわかりません。いやいやどうなってんねん、なんて思って、ほんと訳が分かりません。

 

 ラストはとうとうローレンス、気がふれて自分の足を切断しました。うへぇ~、てなりましたね。こういう状況下になると、やっぱりしてしまうのでしょうかね、自分で自分の足を切断、て……。昔、アメリカのポケットジョーク集なんてのを読んでまして、その中に似たようなシチュエーションのやつありました。ある男が隣の家の奥さんと不倫関係になった、と。で、その日もいつものようにモーテルでしこたましてましたら、そこへ旦那が入ってきてこん棒のようなもので殴って気絶させられる。気が付くとその男、どこか見知らぬ小屋の中で、全裸で自分のナニを万力に挟まれて身動きが取れない。万力のハンドルは壊されていて、なにをどうやってもナニは挟まったまま取れない。そこへ隣の主人がやってきて一言。「ここにのこぎりを置いておく。おれはこれから外へ出てこの小屋に火を放つ」って。まあおそろしいですね。このあとどうなったのかは知りませんけれど、ジェイムズ・ワン方式ならその男、ニューハーフになってしまったのでしょうね。なんて言ってる場合ではありませんでしたね。とにかく悲惨なわけですよ。

 

↑悲惨です……。

 

↑で、アダムも……。死んでませんでした。

 

 ラストはそれでもちゃんと肚落ちでしたよ。なるほどー、です。これで次につながるのかはわかりませんから、やっぱり次は「ソウ2」を観るのでしょうね。ただこれ、あまりにも悲惨すぎますからねえ……。おもしろいんですけどね。でもなんか観ているこっちが落ち込むほど悲惨なわけで、がんばって7つというところでしょうか。2作目も悲惨なのでしょうか。期待というか不安というか、ではあります。

 

今日の一言

「あぁ、絶望に打ちひしがれる……」

 

 

レビュー さくいん