☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 0個

2017年 96min.

ネタバレ まあ、しても誰も損はしないと思うわけです。(-_-;)

敬称略

 

 

 えと、とりあえずジャンルはなんやねん、と調べてみましたら、ホラーコメディとかありましてね、イヤな予感はしたんですよ。ホラーにコメディを合わせたような映画にロクなのはない、と思ってるわけではないのですけれども、完全なドロッドロのホラーに、ちょっとだけ笑いのペーソスを加える、ってんならいいんですよ、「死霊のはらわた」みたいに。でもこの映画みたいに、はっきりと「ホラーコメディ」なんて謳われてると、もうそれだけでなんか胡散臭い、ってことになっちゃうのですね。あー、そんなん調べんといたらよかった、というのも後の祭りでして、そうした色眼鏡でけっきょく観てしまったわけですが、そんな色眼鏡がなくってもこれ、やっぱ☆のつけようがないほどわたしの中では駄作でありました。

 

 オープニングからですね、映画製作会社のユニヴァーサルのロゴがなんか3回やり直しみたいになってましてね、わたし最初はDVDのバグかと思いましたよ。

 

 で、主人公らしき女性が出てきますが、とりあえずまだ何のことかはさっぱりわかりません。まあまだ始まったばかりですからね、それはそれでいいのですけれども、ただ今イチこの女の子に魅力を感じないんですよねえ...。ショボーン

 

↑主人公役のジェシカ・ローテ。う~ん...。

 

 そうなってくると、いやまだ開始5分だし、というのはわかっていても、これほんとにこのあとホラー感出てくんのかなあ、と疑心暗鬼ですよ。そもそも年代もわかんないんですよ、高校生なのか、大学生なのかすら。申し訳ないですが、ジェシカ・ローテ含めて、なんか老けた顔のやつしか出てこんのですよ。開始早々で、何度「う~ん」と言ったかしれません。

 

↑その直後にこのシーンがでてきたので、大学とわかりましたが。

 

 で、ですね、こうして10分が過ぎましてね、わたしもうすっかりイライラマックスでした。もうね、このジェシカ・ローテがまったくもってクソ女でしてね、主人公とはわかっていても、なんならもう今すぐにでも殺したってくれ、と願わずにはいられませんでしたよ。たった10分ですよ10分。全96分ですからあと86分。はたして最後まで平静を保っていられるのか、とそっちのが怖くなってしまいましたね。そもそももうすでに平静は保ててないですしね。

 

 そしたらようやくなにがどうなるのかはわかりました。すなわち、ジェシカ・ローテが殺されそうになると、その瞬間過去に戻って、その日をもう一回やり直すのや、と。それであのオープニングだったんや、と肚落ちはしましたが、まあた同じ場面をこの女とともに過ごさなアカンのかと思ったら、もうウンザリでしたね。ガーン

 

 そんなクソ女でも、好きになる男はいるわけですよ。カーターくん役のイズラエル・ブルサード。男前なのに、またどうしてこんな女に、と思ってしまいます。やめとき、って。

 

↑男前ですよねー。映画とはいえ、もったいないことこの上ありませんね。えーん

 

 で、話としてもなんかもうとっちらかってて、意味が分からないシーンも多いわけですよ。これ、ひょっとしたらこの先同じように殺されて戻ってを何度も繰り返して、繰り返すうちにようやくどういうことかわかってくる、ってことなんでしょうかね。そう考えたら、あーもうダメです。めんどくせえ~、ってなりました。特にジェシカ・ローテがなにやらココアをかけられるシーンがあるのですけれども、これ結果的に、最後まで観てもなんのこっちゃかわかりませんでした。サイアクです。

 

 25分を過ぎて、ようやく怖そうなシーンと遭遇しますが、なんのこたあない、誕生日のサプライズでしてね、よくあるパターンでこれまた食傷ですね。

 

↑怖いと思ったんですよ。「おっ」って。

 

↑でも単なるサプライズで。しかも丸で囲んだ奴らのワザとらしい顔と言ったらもう怒りすら湧いてくる始末ですわ。湧いて沸く、みたいな。ムキームキー

 

 あまりの怒りで現実逃避となって、眠くなってしまいましたね。最後まで全うできそうにありません。

 

 なんて言ってたらその直後、ようやくらしきシーンが出てきましてね、わたし2回目の「おっ」ですよ。

 

↑やっとか!ってちょっとワクワクしたわけですよ。

 

↑そしたらなんかブサイクなのが突然アホみたいに踊りまくりますよ。これ、無理やりコメディ感出さないとアカンのでしょうかね。クスリとも笑えません。

 

↑なんて言ってたら襲われました。コメディ部分で笑う、じゃなくって失笑がもれる、て感じです。

 

 で、3回目のやり直しへ突入するわけです。

 

 ……。

 

 ジェシカ・ローテは何回目でもやっぱり魅力はありません。そういうキャラでそういうメイクなのかもですが、もうすっかり冒頭から嫌悪感しかないわけですからね、何度も同じところを観させられて、でも誰にも文句の言えない自分にまた腹が立って腹が立って。だったら観るのやめればいいじゃねえか、って言われそうですけれども、でもこちらとしては、せっかく観だした以上は最後まで観ないと気が済みませんよ。だって、意味不明ですけれどこの映画、世間一般受けはすごくいいんです。なんか批評家受けもいいですし、だからひょっとしたらこれから爆発的におもしろくなるかもしれないじゃないですか。いずれにしたって、観てみなきゃなにも語れないわけですからね。だから我慢して観るのですよ。まあ、結論として☆0なわけですから、我慢した挙句、時間をムダにした、ってことなのですけれども、それは結果論ですからね。因果な趣味なのでありますね。笑い泣き笑い泣き笑い泣き

 

↑いやいや...。えーん

 

 さて、3回目のやり直しでようやくジェシカ・ローテのお母さんが亡くなっていたということが判明しますが、なんかその命日がこの日で、しかもこの日はジェシカとお母さんの二人の誕生日という。そこまでやるか、的な設定なわけですけれども、そんな事実は映画とはまったく無関係で、何がしたいのかさっぱりわからないですね。なんでもぶっこめばいい、ってもんじゃないんですよ、物語って。

 

 そしたら4回目へ。で、ここでハタと思い当たりましたよ。ジェシカ・ローテ、戻る前に襲われそうになるんですけど、けっきょく何もされてないんですよ。なんかされる前に過去に戻ってきちゃってますからね。だからこれ、怖くもなんともないんです。いや、さすがにもう30分以上過ぎてますよ。いくらなんでもホラー感出してくれないと、「裸の銃を持つ逃亡者(裸の銃を持つ逃亡者 | みたたの日常と映画ざんまいそしてディズニー! (ameblo.jp))」並みの、いや以下の、駄作コメディになってしまいます。ほんのちょっとだけ抱いていた「おもしろくなるかもしれない」という希望も、へったくれとともになくなってしまいそうです。ガーン

 

 一応ですね、ストーリー的には考えてあるところもあるんですよ。とにかくジェシカ・ローテはやり直すたびに前の記憶が残ってますからね、とりあえず自分を襲う犯人のリスト作って、やり直すたびにそのリストから一人ずつ検証して、犯人かそうでないかを確かめる、なんてやってます。それは確かに利口なやり方ですけれど、けっきょくいったい何回やり直さなきゃならんのか、とまたまたガックシですよ。そもそも、それはいいけどなんで全裸で構内歩いてんのか、って。のちにジェシカがほかのことで「いいの、どうせ忘れるから」って言うセリフがあって、ああそういうことか、って思いはしましたが、それならそれでちゃんと全裸見せんかい、と思ったとしても、それはただのエロいおっさんの発言ではないですよ。もうなんかグダグダなわけですからね、ちゃんとせよ、なわけですよ。すっかりホラーじゃなくなってますしね。設定自体、イミがわかりませんけれどね、それ以上に、なにやってるのかがさっぱりわからないんです。ショボーンショボーンショボーン

 

 50分も過ぎて、ようやくちょっとだけホラーっぽいところが出てきましたね。でもこれも、ホラーいうかサスペンスの部類?て感じで。怖くもなんともないし、もちろんおもしろくもなんともないです。なんともないんですよ、総じて。ていうか、まだあと40分もあんのかよ、的な。

 

↑刑事ドラマのようです。

 

 出てくるザコキャラが、あ、こいつ殺られるな、て思ったら間違いなく殺られますしね。音楽でなんとか盛り上げようとはしてますが、これではムダ遣いも甚だしいですね。

 

↑イズラエル・ブルサードはなんか誰かに似てるなあ、て思ってましたが、このシーンでわかりました。林遣都くんですね。でもって...、

 

↑こうして素手とかでガラス割るシーン、映画とかドラマでよく観ますけれど、これほんとはめっちゃ危ないんだよなあ、真似してやったら、間違いなく流血の大惨事だわ、なんて、そんなどうでもいいことばかりが頭を駆け巡ります。さらにこのあと、そうしたわたしの思いに畳みかけるように、ドアをケリ飛ばしてクサリを切るなんてシーンも出てきましてね、これも実際にはできるわけないやん、とかもうすっかり集中力も途絶えてきましたよ。

 

 セリフも、なんかカッコいいこと言わせようとしてる気持ちは重々わかりますけれど、ここまできたらそんなもん、どうでもいいです。何回目かのやり直しの時にジェシカ・ローテが、「何度もやり直すとほんとの自分がみえてくんねん。ほいでもって、いまの自分をママが見たらきっとガッカリするやろなあ、て」て言うシーンがあるのですけれども、今ごろ気づいとんのかい、という盛大な突っ込みが聞こえそうですよ。まったく説得力もないわけです。

 

 さあ、で、ですよ、みなさん。ここがもうこの映画の最大のダメなとこなんですけれどもね、ジェシカ・ローテを何度も何度も殺そうとしていた犯人は、じつは病院に入院していた殺人鬼だった、と、しかもここまで来ての新キャラという設定だったのですね。謎解きもなく、なんのおもしろみもありませんよ。新キャラが犯人だった、ってもうそれこっちからしてみれば、今までの時間なんやったんや、てことでしょうよ。

 

 さらにこのあとのジェシカがまたこれ輪をかけてウザい。なんか吹っ切れて、カッコいいとこを見せようとしてますけど、もうそれが受け付けません。「クリスマスキャロル」のスクルージみたいになってましてね。でもスクルージは改心してあとはみんなから好かれる人になりますけれども、このジェシカはスクルージ以上にクズでしたから、なんの感情移入もできないわけです。

 

 もういったいね、なんなんですかね、この映画。どのサイト見ても、評価がめっちゃ高いんですよ。どこをどう見たらそんなにおもしろく観られるのか、ほんとに教えてほしいです。わからないわたしが悪いのでしょうかね。もうわけわかりません。ガーンガーンガーン

 

↑こんなシーン観せられても、なんも感動もしないのです。

 

お父さんと再会するシーンで、ようやく人間的なところを見せてたジェシカ。なんかそこだけめちゃくちゃ美人でしたけれど、時すでに遅し、なわけですよ。

 

↑たしかに別人のように美人になってます。別人なのかもです。

 

ただこのシーン、1時間15分過ぎたあたりのお話なのですけれどもね、つまり何度もやり直しているジェシカ・ローテが、やり直すたびに行いを改めて改心する話、てことなのか、ということを観客にわからせたいということなのでしょうね。でもって、そんなありふれた話をここまでこんなにめんどくさくしたのか、と思ったら、なんか逆に称賛の思いもわいてきましたよ。よくぞここまでめんどくさくしたもんだ、て。笑い泣き笑い泣き笑い泣き

 

 で、すべてを改めて、すべてに謝罪して、戦いに挑むジェシカ・ローテ、という構図ですか。まあ死んでもどうせ元に戻るのですから、なんでもできるわな、という感じですよ。なんの共感もありません。

 

 その後、話の流れとして、なんかめっちゃ強いジェシカが新キャラの殺人犯を殺して万事解決、みたいになってますけど、前のどっかの映画でも書いたんですけどね、あんたこれ警察の事情聴取はどうなったんや、てなりますよ。どうしてこんなすぐに家に帰ってこられるのか、まったく意味不明ですね。普通、いくら殺人犯に襲われて正当防衛とはいえ、人ひとり殺してるわけですからね、過剰防衛に当たるかもしれないですし、とりあえず警察署で厳しい取り調べをなんなら一晩でも二晩でもするのじゃないのでしょうか。いずれにしたって、こんなすぐに帰ってこられるわけはないはずですよ。

 

 なんて思ってたら、また戻りました。いえね、そうは思ったんですよ。時間もまだ残ってるし、おそらくなんかまだあるんやろな、て。でもそう思ってはいても、実際また戻っていつものシーンを観せられたら、もうほんといいです、ってなりますね。確かに、なんであの殺人犯はジェシカを襲っていたのか、っていう理由はまだわれわれ観客は知らされてないですから、それを知らなきゃならないんでしょうけれど、ごめんなさい、もういいわ、てなりました。

 

 で、最終的にですね、真犯人がわかりました。こいつがあの殺人鬼をあやつってジェシカを殺そうとしていた、と。でもね、なんの驚きもありませんでした。最初に出てきた時から、あ、こいつ犯人やな、て思いましたもん。理由は、彼氏を寝取られたから、ということのようですが、あーあ、て感じですね。ありふれすぎてて、笑ってしまいました。ひょっとしてこれがコメディなのでしょうか。

 

 もうほんと、時間のムダでした。ただこれ、わたしの感想ですからね、意見には個人差がありますから、わたしのような意見はほんとに少数派なのかもしれません。でもやっぱりわたしは、2作目は観る気にはなれませんでした。本作も、もう二度と観ることもないのだろうと思います。そんな映画でありました。

 

 

今日の一言

「あ、イズラエル・ブルサードは映画好きやったんや」

↑まさかのジョン・カーペンターの「ゼイリブ」。そういえば「恋はデ・ジャ・ヴュ」とかビル・マーレイとか言ってましたわ。

 

 

レビュー さくいん