★★★★★★★★☆☆
2015年 124min.
ネタバレ ごめんなさい、します。
敬称略
さて、そこでシリーズ4作目、「ジュラシック・ワールド」シリーズとしては、3部作のうちの1作目にあたります「ジュラシック・ワールド」ですよ。シリーズ興行収入第1位の作品ですね。
前作同様、スティーヴン・スピルバーグは製作総指揮に回り、監督はコリン・トレヴォロウ。当時39歳の新鋭だそうです。また、音楽もジョン・ウィリアムズではありませんね。テーマはジョン・ウィリアムズとして、音楽担当はマイケル・ジアッキーノ。ゲーム音楽出身の人だそうですから、そうとう畑が違いますが、でもドラマでは「フリンジ」とか「LOST」とかありますし、映画も「Mr.インクレディブル」とか「M:I 3」とか、けっこう経歴はすごい人ですね。
作品としては、前作からは14年後となってまして、ずいぶん待たされた感ですけれど、満を持して、ということなのでしょうかね。
いや、それで、のっけからのCGは目を見張るものがありました。メインテーマもしっかり流れてて、こりゃ期待大だぞ、となるわけですよ。14年も経つと、やっぱり技術の進歩はすげえなあ、ということなわけです。
↑本物かと思いましたよ。
まずお目見えは、本作で主役の一人、クレア役のブライス・ダラス・ハワード。なかなかの美人やなと思ったら、なんとロン・ハワード監督の娘さんでしたよ。ビックラです。
↑なんかお父さんに似てるし。
もう一人の主役、クリス・プラットは男前でしたね。お二人は、シリーズ通じての主役になるわけですね。
↑この顔面でヴェロキラプトルを手なずけるという。
なんて言ってましたら、お、ドノフリオ、と。こちらは拙ブログ「クローン(クローン | みたたの日常と映画ざんまいそしてディズニー! (ameblo.jp))」をご参照いただけるとありがたいことでごでいます。m(_ _)m
↑デビュー当時はヴィンセント・フィリップ・ドノフリオでしたが、フィリップはどこへ行ったのでしょうね。
で、なんかしれっとふれあい広場みたいな映像が出てきますよ。CGとアニマトロニクスの融合、なのでしょうかね。これでもか、と最新技術を見せつけてくれます。すごい映像で、まず視覚からくぎ付けにされる、という。うまい造りではありました。
↑動物園か、て。
↑最新技術のたまもの、なわけです。
ただ、です。ただですね、冒頭こうして技術の粋を見せつけられるわけですけれども、なんか話としては人間模様のあれこれが続いていて、冒頭であらかた観てしまうと、なんかあとはちょっと間延び感というかダレるというか、退屈な時間が過ぎていくのですよ。実際わたし、何度か意識を失いましたからね。 今はDVDで観てますから、意識失った部分は戻せば観られますけれど、映画館で観ていたらそういうわけにはいきませんよ。なんなら気がついたらエンディング、なんてことになってしまったら、どうのしようもないですよね。昔だったら、一回分のお金払ってさえいれば朝イチ上映から最終まで何回も観られたのでしょうけれども、今はそういうことできませんからね。ので、ちょっとここらへんの脚本は、確かに大切な部分でもあるのでしょうけれども、なんとかしてほしいと思ったものでした。
いや、確かにですね、「ジュラシック・パーク」も、同様な人間模様というか、恐竜出てきて闘う以外のシーンが多くありましたけれど、あれは恐竜出現にまつわる一連の話ですから、絶対になくてはならないものでしたし、それをあのマイケル・クライトンが書いてるわけですから、それはそれでもうひとつのストーリーとして(いやほんとはそちらがメインなんでしょうけど)君臨していたわけですね。でも今回はちょっと趣が違ったのですよ。前半の、ほんとにピッタリ前半1時間、これ必要だったんかなあ、て今でも思っているところです。
まあ、とかなんとか言ってますが、じつはその1時間になるにつれ次第に雲行きが怪しくなってきて、とうとう1時間を過ぎると、えっこれさっきまでと同じ映画なん?というほどすさまじくなってまいりましてね。 思った通り、最悪の恐竜は逃げ出すのですけれども、それがもういとも簡単にあっけなく逃げ出しまして、ほんとにそれでいいんか、とか思いながらも、そうこなくっちゃ、とワクワクするわけですね。
要するに、そういう最悪の恐竜を、遺伝子操作で創り出してるのが今のこの会社、というわけですね。となると、「ジュラシック・パーク」の時よりもはるかにたちが悪いのですね。これでワクワクしないわけがないわけです。
まあやらかすのはやはり子供ですかね。「ジュラシック・パーク」では子供はかわいく被害者であり、やらかすのは気のふれた大人やくそじじいだったわけですけれども、本作では若干子供も加わります。
↑兄ザックがニック・ロビンソン、弟グレイはタイ・シンプキンス。お兄ちゃんはマイケル・パレ似ですね。
で、最悪の恐竜との闘いが静かに、でもないか、まあ始まるわけです。
↑握りつぶされてますが、
↑あ、ハマダ殺られた...。 銃とか撃っても効かないんですよ。いったいなにを創りだしたんや、て。
ただですね、やっぱりちょっと不満なのは、まだこの時点では、人類の相手はこの最悪の恐竜一頭だけなのですね。やっぱり冒頭からあれだけの技術を魅せられていると、もっとたくさんいろんな恐竜が見たいわけですよ。でも出てくるのはこの最悪の恐竜とふれあい広場といつものラプトルが少々。欲求不満になっちゃうのですけれども、いやいやまあまあ、ご心配なさるな、というところではありました。今だから言えますけど。
↑とりあえずは子供たちがピンチになります。
↑大ピンチです。
↑うわっ、て叫ぶこと請け合いです。
↑飲み込まれたら終わりでしょうなあ。
↑もうサイアクなわけです。走って逃げられるわけが...。
そうなんです。こうしたシーンを踏まえての1時間を過ぎたあたり、というわけで、ハイブリッド恐竜ですから知能もあるし、いやはやどう収集つけるんや、って楽しくなってきましたよ。
↑こういうシーンも盛り込まれてきます。
↑恐竜界のムツゴロウさんか、て。
で、なんかよくよく考えますとね、人間たちもいいんですよ、これが。性格的なところ。子供たちなんか、やらかしこそしましたけれども、兄を慕う弟と、弟を守ろうとするお兄ちゃんという構図がとってもよいです。なんか泣けてきちゃうところもありましたよ。ブライス・ダラス・ハワードだって、通常のアメリカ映画だったら間違いなくわからずやで人の話は聞かず、自分が一番でけっきょく墓穴掘る、みたいなウザい女に設定されているのでしょうけれども、本作では全然そんなことなくって、ちょっと暴走気味なところがあるにはあるけれど、なんかゆるせるチャーミングな女性、て感じで描かれていて、みんな優しい人の設定なんですよ。だれもいがみ合ってないのですね。ドノフリオは別として。 だから観ていてすごくうれしい気持ちになるわけです。だからこそ恐竜に襲われまくる1時間過ぎからラストまでは、ジェットコースター的に怖さ倍増、となってくるんですよ。
↑もうね、めっちゃ怖いわけです。
↑あ、オーナーも死んじゃうし...。
↑こいつらが一番ヤバいと思いますよ。
↑あ、やっぱり、と...。「寿司」
もうほんと、さっきも書きましたけど、前半と後半でこれ同じ映画なんか、と思ってしまうのです。
↑もうなんかいろいろヤバいっす。
そうしたところで、おばちゃんと甥っ子たちが再会できるところは、こっちもひとときのホッとする瞬間で、なんか涙が出ましたね。
もうなにしろ、1時間過ぎてパニックになったあたりから、ほんとにおもしろすぎるんですよ。なんでこれをもっと早くにやってくれんかったか、と。焦らされた分おもしろいのかもしれませんけれど、そんなんしなくてもじゅうぶん楽しめますって。次から次へと息をもつかせぬ展開の応酬で、なんかつくづく前半の1時間がもったいない気がするんです。
↑おおっ、て。
↑このシーン、めっちゃかっちょえいんですよ。
↑で、ヤバいじゃん、て。チビりそうです。
で、手なずけていたはずのヴェロキラプトルたちも、最悪恐竜と結託する、と。このハイブリッド恐竜は、ラプトルのDNAも組み込まれているからだ、ということですけれども、まあほんとよくできた話ではありますよね。ちゃんと伏線回収しているわけです。
↑闘うおばちゃんブライス・ダラス・ハワード。いいじゃないですか。
もちろん、案の定ドノフリオはお亡くなりになりますが、そうやって観客の留飲を下げさせるのも忘れてませんね。
↑そして絶望感ですよ。
でもって、最後の最後は怪獣対決、となりましてね、そら人気がでるのは当たり前でしょう、という感じで締めくくられるのでした。
↑さあ、ラプトルも参戦です!
↑あ、そうきたか、と。後ろから...。
いやまあなにしろ、すごい映画ではありました。映画のだいご味満載なわけですね。やっぱりどうしても前半の部分がもうちょっと短ければ、というところで、そう考えると最初っから最後まで恐竜一色だった前作よりは☆ひとつ減らして、というわけでの☆8つとなっとります。m(_ _)m
ラストはなにやらハッピーエンドのようになってましたが、いやいやそれはちゃうやろ、何人死んだ思てんねん、と突っ込みながら、でもなんか笑顔での観了にほっこりという良作でありました。
う~ん、次回も期待大ですな。
今日の一言
「グレイくんはなんでマッチなぞを持っていたのかはナゾです」
↑やっぱ T-Rex はかっちょえいのです。