1987年 108min.

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ネタバレ:あり

敬称略

 

いやあ、ね、まあこれ、なんと言いましょうかね、はザンネンながら「0」ですよ、ゼロ。ロボコン、零点。

 

最初はね、まあ良かったんです。

 

大正12年かよー、古いなあ、なんて余裕はありましたね。

若干、アキタイヌのことを全員が「あきたけん」呼びしているところは気になりましたが、まあそれも時代を反映しているのでしょうから、いいわけです。

 

昭和62年の映画ですからね、ちょっとした驚きもそこかしこにあって、まあ飽きません。

え、誰かと思ったら尾美としのりだよ、みたいな。😵

 

 

これはわかりません。

 

もちろん仲代達也はさすがですよ。シブいわあ、こんな爺さんになりたいなぁ、とか思ったら、今の自分と同い年でしたけど...😅

 

 

シブさ満開です。☺️

 

お葬式のシーンまで山本圭さんにも気付きませんでしたしね。

 

ていうか圭さん、「降霊」(https://ameblo.jp/mitata4352/entry-12728178669.html)のときもなんかチョイ役で使い方粗かったような...😅

 

淡々と、フツーに、大事件が起こるわけでもなく。でも観入ってしまってましたよ、ええ、ええ。古き良き日本映画なんだなあ、と。仲代達也のメロメロぶりもほのぼのと笑えます。

 

途中、ハチが花壇の花を食べてしまうシーンがありましたが、実は前日にウチのトイプードル、その名もプー太くんがやったばっかでしてね、苦笑ですね。🤣🤣🤣

ちなみにそのお花は、わたしの母のお葬式でいただいてきたお花でした。😭

 

さて、ところが、ですよ。

 

仲代達也が突然亡くなってしまうんですが、それを境に映画が、これまた突然に駄作となります。前半と後半で監督が違うのでは、と思っちまいますよ。演出がヒドすぎるんですね。😵

 

リード外して散歩したり、イヌを一人で迎えに行かせたり、今だったら考えられませんが、この時代はよかったのだろうか、なんてギモンは、まあ実話なのですからいいとしましょう。

 

フツーに大型犬のアキタイヌが放し飼いです。😭

 

ところが、仲代達也のお葬式のシーンの時です。祭壇に向かって悲痛な鳴き声のハチ...。なんかベタというか、気持ちはわかるけどそらないやろ、的な。肛門もドアップです。😅

 

モザイクかけなくていいんでしょうか。🤣🤣🤣

 

この時点でまだ残り50分もあるんですよ。いったいどう展開させようというのでしょうかね。

 

わたし、母が亡くなってすぐなので、お葬式のシーンとかこの家に住めないとか、そういうとこは共感しましたけど、そんなん、映画カンケーないですしね。

 

で、そうなってくると、もう映画、入って来なくなっちゃいますよ。

 

仲代達也の妻役の八千草薫のセリフで、

 「食べ物は、人が食べるものならなんでもいただきます」

 なんてのがあって、よくそれでイヌたちも生きとったなと思いましたけど、よく考えたらこの時代、人の食べるものも自然食品ばっかなんだなあ、食品添加物とかないもんなあ、とかどうでもいいことを考えてしまうのですね。😅

 

話の辻褄も、合わないところが多々ありまして。

 

仲代達也が亡くなって、残された八千草薫が娘である石野真子の婿・柳葉敏郎の家に同居することになります。

でもね、これちょっと「?」です。だって、石野真子が柳葉敏郎とできちゃった婚すると聞かされたときに、石野真子の父親である仲代達也が、

 「一人娘だから婿養子をと思ったが、向こう(柳葉敏郎)も一人息子だからそうもいかず」

 って言ってたんですよ。なのに八千草薫が同居って、柳葉敏郎の両親はどうなったんでしょうかね?一緒に住んでない?亡くなってる?婿養子にするわけじゃないからまあええじゃないか?

いやいや、そんな些細なことかも知れませんけどね、そういう細かいところにも気を配らないと、映画としては評価下がるんですよ。細部にもちゃんとこだわって、全ての辻褄が合うようにキッチリ説明してくれないと、これ絶対ダメなんです。

 

若いですねぇ〜。

 

これ、どこまでが事実なんでしょうね。けっこう超人(犬?)的なところが多いのも気になりすぎるほど気になります。

 

こんなんもあります。

 

仲代達也が亡くなった後、八千草薫のおじである殿山泰司の家で飼われていたハチは、その家を脱走しては毎日のように昔の家に行っているんですけどね、たまたまその抜け出して昔の家の前でしょぼんとしてるハチを見た長門裕之(仲代達也とどんな関係だったかはすっかり忘れました🤣)が、おれんとこへ来い、って言ってた次のシーンのとこですよ。

殿山泰司は、まったくなつかないし家は脱走するし、そんなハチをもう手放したい。でも八千草薫は故郷の和歌山へ帰るからハチは引き取れない、と。

そこで八千草薫、ハチを預かってほしいと長門裕之に言うんですけど、言われた長門裕之、うちにはネコがいるから飼えない、って言うんですよ。いや、どっちやねん、て。お前さっき、ほんのついさっき、なんなら1分も経ってないですよ、そんな直前に、おれんとこ来い、言うてたやんけー!😡💢

 

優しそうな顔して、言うことはむちゃくちゃです。桑田佳祐に似てますね。🤣

 

そしたらまた、その当の長門裕之、これまた突然に亡くなりますよ。ところが、この次が衝撃なんですね。

和歌山に帰る八千草薫が、ハチに言い放ちますよ。

 「野良犬として元気でね」

いやもうこれ、なんかむちゃくちゃでしょうよ。ハラ立つやら呆れ返るやら。感情バラバラですね。😭

要するに、ハチは捨てられた、とまあ、そういうわけです。

 

それでもハチは、仲代達也を迎えるために、健気に毎日、鉄道の駅に赴きます。

そしたらそれを見た駅員が言いますよ。

 「バカなイヌだね〜」

 ...。いや、そんなセリフいらんやろ、て。

 

そんなとこにおったら人間様の迷惑になることがわからんのか、バカなイヌだね〜、ということでしょうか。🤣🤣🤣

 

まだまだありますね。

 

ラスト近く。

なんかそのハチが、忠犬として新聞に取り上げられて、あわてて和歌山から八千草薫が会いに来るんですけどね。

もちろん、引き取りに、ではないですね。ただ会いに来ただけ。で、八千草薫、雨の駅で主人を待つハチを見て、

 「こんなに汚くなって」て。

おのれが捨てたからじゃろがい!

てツッコミはみんなが同意することでしょう。

 

もうわたし、どうしたらいいかわかりませんでしたね。

 

そして物語も終わりが見えてきたころ。

 

駅前で、若かりしけんさま(松平健さま)似の山城新伍が一杯飲み屋の屋台やってるんですけどね、客の岸部シローが汚くなったハチを見て「こんな汚いのは早く始末しちゃえばいい」って言うもんですから、もちろん山城新伍キレますよ。

まあ、岸部シローも岸部シローですけど、そのあとの山城新伍のセリフは、もう驚愕でしたね。

 「汚ねえのはお前の心なんじゃねえのか」

 ...

嘆息。いや、セリフ、ダッセェ〜。😭

わたし、ガックリ肩を落としました。

 

問題のシーン。😭このあと殴り合いになるという...

 

けんさま似です。🤣

 

そういえば、山城新伍の奥さん(?)役が加藤登紀子だったんですけどね(上写真参照)、久しぶりにハチを見て、

 「やつれちゃってぇ」

 て言うんですけど、どう見てもハチ、まるまると太ってるんですよ。もうやめてー、って感じでした。

 

 

フツーのリッパなアキタイヌ...😭

 

そして最後の最後、仲代達也とハチとの回想シーン。いや、誰の回想やねん、ていうか。

バックがピンク色になって、スローモーションでハチとたわむれる仲代達也の絵は、もう観るに堪えませんでしたとさ。

 

 

いくら昭和とはいえ...‪‪(´༎ຶོρ༎ຶོ`)‬

 

ハチが両手を広げた仲代達也の胸に飛び込むという、観ているこっちが恥ずかしいシーンがあるんですけど、「アルプスの少女ハイジ」で、フランクフルトからアルムの山のおじいさんのところに戻ってきたハイジとおじいさんとの感動の再会のシーンで、大喜びしてありえないほどジャンプするセントバーナードのヨーゼフ並みに、飛んでました。🤣🤣🤣

 

ていうかハチ、どう見ても放り投げられてるやん!!!

 

で、最後は当然ハチも、駅前で雪にまみれて亡くなるんですけどね、いやこれほんと、いったいどこで泣けと言うのでしょうか。タイタニックか、て。

わたし呆れ返って、笑ってしまいましたよ。

 

なんて思ってたら、エンドロール。

いやこれ、わたしこれまで何千本と映画観てきましたけど、わたし史上サイテーのエンディングでしたよ。

なにせ、エンディングテーマです。音楽担当のシンガーソングライター林哲司の曲だそうですが、もうほんとに最悪です。ウソじゃないです。本当に最悪なんです。歌はド下手だし、曲の雰囲気がとにかく全然合ってないんです。なんかアイドルの曲みたいな。😭

 

これ、仲代達也の汚点になってないかとーっても心配なのでありました。

 

余談

 

①加藤嘉と長門裕之。つい最近観た昔のテレビシリーズ「悪魔が来りて笛を吹く」(古谷一行)に出てました。☺️

 

②わたしの亡き父は、東海ラジオに勤めてて、制作の仕事でいくつか番組作ってましてね、その仕事で一緒になった井川比佐志さんからは、毎年年賀状きてました。☺️

 

今日の一言

「四、五日も出張行くのに、荷物が少ないんだが...。」

 

こんなカバン一つで大丈夫なのか!😭

 

 

レビュー さくいん