「昭和女子大付属中高の五修生制度をご存じですか?」
五修生制度とは聞きなれない言葉ですが、昭和女子大学付属中学高校で行われている特殊な進学コースです。
簡単に説明すると、「5修」ですから「五年間で修める」ということです。つまり、昭和女子大の付属中学と高校の5年間で卒業を満たす単位をすべて取り終えて、最後の1年間は「昭和女子大学の学生として、大学の授業を学ぶ」制度です。そして、実際に昭和女子大学の入学すると、その1年間で学んだ科目の単位を認めてもらえるのです。
つまり、いま話題の「高大接続プログラム」の1つです。高校と大学を結んで、単位の早期取得を目指すものです。これにより、優秀な高校生が「早く大学の授業を受けたい」という気持を満たすことが出来ます。いい制度だと思っています。その制度と同じ内容が、アメリカにも存在します。
「AP(Advanced Placement Program)」
アメリカでも、高大接続プログラムの一環として存在して、高校から大学への授業に円滑に移ることが出来るようにデザインされています。最初は、高校3年生の時にAPコースを受講できたのですが、いまでもどの学年でも受講できるようになっています。そして、実際の大学進学した際には、APテストと言われる試験があり、その成績でどれだけの単位を認めるかを審査されます。
そして、私が驚いたのは、この五修生制度が出来たのが、今から39年前だということです。
「1983年 五修生制度導入」
この昭和女子大学の歴史を辿った時に、昭和女子大学の先見の明があることに気付きました。現在のテンプル大学ジャパンをキャンパス内に誘致したことも驚きでしたが、五修生制度導入もその驚きの1つです。
では、この五修生制度を利用すると、どんなメリットがあるのでしょうか?
①1学年上の大学生と同じ授業をうけることで、エリート意識に浸ることが出来る。
②大学生として、「就活」と「教育実習」が別の学年で行うことが出来る。
③ダブル・デグリー・プログラムを利用することで、高校1年間+大学4年で「2つの学位」が取れて、コスパが高い。
これらのメリットは、昭和大学付属中学高校の特徴となっています。私も以前は知りませんでしたが、先見の明がある昭和女子大学だからこそできる戦略だと思っています。
「従来の授業の質だけを高めても、生き残れない競争がある。」
少子化で大学間の競争が激化する中で、同じキャンパス内にテンプル大学ジャパンがあり、昭和女子大学とテンプル大学ジャパンを行き来できるメリットがあり、テンプル大学ジャパンも東京の渋谷という地にキャンパスを備えたというメリットがあり、日本でアメリカの学位を取得できるというとうたい文句で、日本の方々の大学から提携の話があります。
10代の若者が育った教育環境が日本の内外に及ぶので、単なる6-3-3-4制を固辞する必要もないのです。海外で教育を受けた10代の若者の中でも学習速度が速い生徒に、ふさわしい環境を与えてあげることも、これからの日本の教育には必要だと思っています。
私に娘がいたら、昭和女子大学付属中高に入れたいと思います。それが、素直な気持ちです。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございます。
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