社費のMBA留学が減っている。 | マークシートに慣れた英語を、世界に通じる英語にシフトさせ、あなたをグローバル社会に送り出すGlobal10の英語教室

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「社費のMBA留学が減っている。」

 

 

こんな記事が、日経新聞に載っていました。社費でMBA留学を目指す人には、ちょっと心配な内容ですね。

 

 

 

 

記事の内容は、「米国のトップ大学で、MBAを取得する日本人留学生が10年で半減しているというもの。

 

 

その理由の一つは、帰国後に退社が相次いでいることから、企業が社費留学を抑える動きが広がったことだというのです。

 

 

これには、企業側と留学生側の言い分があります。

 

 

①まず、企業側ですが、「名門校で国際的なビジネス感覚を学ぶ若い人材を増やして、日本の競争力を高めたい。」と考えます。これには、納得します。

 

そして、留学生側では、「討論で臆せずに発言できるようになったことは、財産だ」と思うのです。

 

 

②しかしながら、企業側では、「長年働いて実績を出した社員へのご褒美という風潮がある」ことも事実です。社費留学は、日本特有の制度であって、時代にそぐわない」という指摘があります。

 

そして、留学生側では、「最初は退社する気はなかったが、帰国後もなかなか管理職になれないという旧来型組織にギャップを感じた」というのです。

 

 

ここで、考えていただきたいのは、社費でMBA留学させる企業側には、「MBAを使いこなせるだけの器がない」ことが事実としてあると思っています。

 

 

留学してしっかり勉強してきても、卒業後に帰国して張り切っている新MBAが、その後にまた同じ環境で働かねばならないことになると、今まで必死でやって蓄積した知識を使いたい、役に立たせたいと願っている気持ちを、企業側が満足させてあげられないところにギャップがあります。

 

 

「2年間遊んで来いよ。今まで頑張ったんだから、ちょっとは羽を伸ばせよ。帰国したら、また働いてもらうんだから。」

 

 

私が聞いた企業の言い分です。

 

 

そして、留学生側も、2年間の異文化と厳しい授業内容の中で揉まれると、価値観が変わってきて、入学時の感覚がずれてきて、アメリカ的な考えに染まっていくのです。それを抑えることができなくなります。

 

 

だから、社費留学する学生は、卒業する時期になると、悩んできます。これは、私が留学した頃から変わりません。

 

 

私の卒業したビジネススクールの卒業生が、月に一度都内で交流会を行なっていますが、ほとんどが外資系の企業にいます。あるいは、日本企業の国際部門で活躍している人もいますし、起業した人もいます。

 

 

そして、国家公務員のキャリア組のMBA留学経験者からも、「組織からのMBA留学は、減ってきた」と言っています。その代わり、他の学部ならOKだというのです。やはり、MBA取得が離職のきっかけになるので、MBA留学そのものがなくなってきていると話しています。

 

 

また、それだけMBA取得者が活躍する場が、日本国内には増えているということも事実なのです。

 

 

そして、社費のMBA留学が少なくなると、MBA留学したい若者にはショックとなります。費用が1500万円から2800万円くらいかかるのですが、それをまかなえる個人は、それほど多くはいません。

 

 

だから、社費でのMBA留学させてくれる企業に就活先を合わせる大学生は、今でも多いです。それを励みにして、仕事を頑張る人もいると思っています。

 

 

今では、国内留学でMBAを取らせる方向に変わってきています。テンプル大学ジャパンのMBAコースやや、名古屋商科大学大学院のMBAコースが人気を呼んでいます。英語での授業で、国際認証されたプログラムですので、海外のMBAコースとなんら損傷のない内容になっています。

 

 

私がオススメしたいのは、社費でMBA留学した人は、その後も今までの企業に止まっていただきたいということです。それが、「恩返し」になるからです。義理を欠いてはいけません。退社したいなら、帰国後5年間は今までの職場で働いてください。不義理は、その後の人生に無理が生じてきますので、ご注意ください。

 

 

あなたを優秀だと評価しているのは、あなたの職場の上司です。そして、そこで縁があって入社できて、たまたまそこので仕事内容があなたに合っていて、仕事ができる状態にあり、あなた自身も真剣に仕事に励むことができた環境だったということです。

 

 

それを十分にお考えになってください。

 

 

仕事は、一人ではできません。相手も仲間も必要です。あなたの能力を活かすのは、「場所」だけではなく、今までのあなたを知っている上司や家族もそうです。その人たちを「活かす」ことも、これからのあなたの生き方だと思っています。

 

 

ここまでお読みいただきまして、ありがとうございます。

 

 

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