「カフェで、平気で嘘をつく女子高校生に出会いました。」
池袋の本屋の帰り道に、ベローチエに寄りました。そこで、ちょっと休憩をしようと思ったのです。アイスコーヒーとサンドイッチを買って、席があるかを聞きました。
「ええ、ありますよ。」
そう言われて見渡すと、1階は全部埋まっていました。そして、地下へ降りて行きました。そこには、喫煙席だけが空いていました。仕方なく、また1階に上がりました。そして、店員に席が空いていないことを告げました。
「喫煙席は、空いています。」
「私は、禁煙席が欲しいんだよ。ちゃんと確認しろよ!」
そうやって、強く言い放ちました。そしたら、ある席が空いたのです。
「あの席が空きそうですが・・・」
そして、そこに座ったのです。隣には、白いセーラー服の女子高校生が勉強をしていました。なんだか、私が気になっていました。見ますと、彼女の隣の席に、彼女の荷物らしいのが置いてありました。つまり、席取りなんです。荷物だけ隣の席に置いているのです。そこで、私が尋ねました。
「その席は空いているんですか?」
「いいえ、空いていません。」
「あの荷物はあなたのですか?」
「そうですが、もう一人来るんです。」
「そうですか・・・」
そう言われて、納得したのですが、どうもそうらしくないのです。じっと見ていたら、誰もやって来ないのです。
それから、その女子高校生は、なんだかバツが悪く感じたのか、席をひとつ空けたのです。
なぜなら、先ほど叱った店員らは、それらから来た客に対して、「おタバコは、お吸いになられますか?禁煙席は、今満席なのですが、お待ちになられますか?」と断り始めたのです。
それを知ってか、その女子高校生は、席を移動したのです。それから、他の女性の客が空いている席に座りました。そして、しばらくして私が帰ることになって、立ち上がってカップを片付けに行った時、彼女がこちらをちらりと見たのです。だから、帰りがけに声をかけました。
「おい。」
それでも下を向いたままでしたので、テーブルをコンコンと叩きました。そうしたら、頭を上げたのです。
「誰も来ていないじゃないか、嘘をつくんじゃない!」
そう言い残して帰りました。
「もう一人来るんです。」
これは、カフェで席取りの時の言い訳だと聞いたことがあります。それを黙って見逃すわけにはいかないのです。他の客が迷惑をしているのですから。
教師なら、ここまで言い切ることが求められるのです。そして、気分が台無しでした。
帰りの電車内で、妊婦さんに席を譲り、乳飲み子を抱えているお母さんに席を譲りました。そしたら、気分がスッキリしました。
詰め込み勉強をしていて、熱心なことはわかりますが、勉強の成績よりも、礼儀作法の方がもっと大切です。平気で嘘をついてまでして、自分の立場を守ろうとする女子高校に、将来の期待が見えませんでした。
ここまでお読みいただきまして、ありがとうございます。
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