上野千鶴子氏の発言が炎上しています。
既にご存知の方も多いかと思いますが、その発言の概要は以下の通り。

ーー 日本は移民を受け入れることはできない。だから、平等に貧しくなっていけばいい。その現状を受け入れるべきだ。
(全文はこちらから)

その発言に対していろいろな方が様々な角度から批判をし、あるいはコメントをしています。ここでご紹介するブログもその一つです(とても参考になります)。批判される方も多いですし、批判したくなる気持ちもわかります。

でも、今回の上野氏の発言を通じて、ひとつ進んだと肯定的に評価できるとすれば、それは現状を追認すること、イコール日本の衰退だということをリベラルの権威といっても良いこの方が正面から認めたことで日本の将来を議論するための出発点を共有できたこと、そしてその後の考え方の違いがはっきりしたことだと考えています。
 
上野氏は今後貧しくなっていく日本を受け入れるべきだと結論付けています。でも、全く持って賛同することはできないどころか、正直憤りしか感じません
 
というのも、この上野氏の世代は、人生のほとんどを高度経済成長の中で過ごし、狂乱するバブル景気を享受したど真ん中の世代です。そういう、日本の歴史の中でも有数の恵まれた時間を過ごしてきた世代が、「これから日本は貧しくなっていくから現状を受け入れろ」というのはあまりにも無責任に過ぎる。そう断ぜざるを得ません。
 
僕も移民政策は日本がとるべきものだと思っていませんので、現状を追認するだけでは日本が貧しくなっていくだろうことは意見が一致しています。でも、だからこそ、自分は、今まで規制改革を訴え、産業構造の変化を訴え、そういった取り組みを通じて一人当たりの生産性を上げなければならないと訴えて参りました。
 
確かに産業構造を変革することは痛みを伴うかもしれないし、規制改革を進めることによって個々人が今まで通りの安穏とする生活は過ごせなくなるかもしれない。AIでもロボットでも何でもいいから活用することで、これから少なくなっていく現役世代の生産性を上げていくことでしか、今の豊かな生活を次の世代に引き継いでいくことはできません。
 
我々世代の責任は、次の世代に対してより過酷な将来を押し付けることにならないよう、努力をしていくことだと考えています。「平等に貧しく」などならないで済むためにも、自分は今後も政策提言を続けて参ります。
 
 
前衆議院議員 三谷英弘