昨晩、安倍首相が今月21日の衆議院の解散表明を行いました。

増税の延期について国民の声を聞いてみたいという、分かったような分からなかったような、そういう理由ではありましたが、総理の決断は重いもの。

私も一人の政治家ですから、東京5区(目黒区・世田谷区)という私にとっては本当に想い入れのあるこの地にて、もちろん挑戦を受けて立つ所存です。


さて、目下の話題は経済政策です。

GDPの速報値を見て、衝撃を受けていらっしゃる方も少なくないと思います。
7-9期のGDPの成長率は「-1.6%(当期-0.4%)」。

これは昨年同期と比べてプラス、マイナスを示すものではありません。
前の期と比べてGDPが大きくなったか否かを示すものです。

消費税増税直後の4-6期が「-7.1%」と東日本大震災直後に比すほどの大幅な減少だったため、ここまで減った以上はさすがにプラスに転じるだろうと多くの方々が予測をしました。エコノミストの方々もみなプラス成長を見込んでおりました。

そこにきてのこの数値です。
さすがにほとんどの方々は驚きました。愕然とされた方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、私は、この数値をもって「アベノミクスは失敗だった」と断ずることは致しません。
少なくとも、政権交代前の民主党政権や、その前の自民党政権の頃よりはよほど「マシ」になっていることは間違いないからです。

賃金上昇が追いつかない内に、可処分所得を減らす消費増税に踏み出せばこうなることは予め分かっておりました。一言でいえば、自公民の三党合意で決められた消費税増税に踏み出してしまったことから、アベノミクスのシナリオが狂い始めてしまったのです。

だからこそ、みんなの党は一貫して消費税の増税に反対をしてきました。
あくまでも「時期尚早だ」と。

それを振り切っての消費増税。この結果は本当に「もったいない」の一言です。

君子過ちを改むるに憚ることなかれ。
だからこそ、先般の増税を見直すべきと確信しています。

この経済情勢を受けて、みんなの党は、一人ひとりの所得・支出を増やすために 消費税増税凍結・5%への減税、教育・育児・介護分野における給付付き税額控除、償却税制見直し、贈与税減税をはじめとする様々な緊急経済対策を提唱させて頂いています。

与党ではないのでこれを直ちに実行することはできませんが、しっかりと政策提言を続ければ、その政策の正しさが後に実証されると信じています。

「みんなの党」の解党が騒がれてはおりますが、真に日本の将来に有益な政策の提言を行い続けることこそが我々の使命です。

与党にすり寄りではない。野合でもありません。
私は、あくまで愚直に、そしてまっすぐに活動を続けたいと考えております。


衆議院議員 三谷英弘