グローバル化が進む社会で、日本が今後生き残っていく道。
これを考える上で、海外で今何が起きているか、これを把握していかなければなりません。

自分はアメリカでの生活の中で、Best BuyやTarget、Walmartを含め、大手量販店でいかに日本の商品が売れていないかを実感してきました。

陳列されている家電は、そもそもほとんどがサムソンやLGの韓国のブランド、そしてハイアール等の中国のブランドのものばかり。パソコンもLenovoやAsusばかり。

日本の商品は、正直Sonyですら殆どおかれていません。
陳列されていないわけですから、売れるわけがありません。

日本の製品だからといって他国の製品と性能に大差がなくなっている昨今、これから日本製品を何で売っていくのか。

価格で勝負しようとしても、この円高の中、中国や韓国をはじめとするアジア諸国に勝てるわけがありません。

Appleの「i phone」がなぜ売れるのか。Ferrariの自動車がなぜ売れるのか。
価格で勝負しているわけではありません。性能でだけ勝負しているわけでもありません。

性能や価格とは関係なく、商品を売る力。
それはやはりブランド力だと思います。

今、日本は世界の多くの方々からは、すでに「終わった国」、「古い国」だと思われています。
国として勢いがない中で、私企業の自助努力でブランド力を高めていくのは容易なことではありません。

だからこそ、今必要なことは国としてブランド力を上げていくこと。

自分が弁護士時代に専門として行ってきた「アニメ」や「マンガ」は、日本に対するネガティブな感想が多い世界の中でも、特に若い方々からは高く評価されています。

だからこそ、このコンテンツの力を使えば、日本の国のブランド力を上げるし、ひいては日本の製品の国際競争力を高めていくことにつながって参ります。

(ちなみに、コンテンツの力でブランド力を上げていく戦略は、すでに「ハリウッド戦略」や「韓流ブーム」で実証済みです。)

日本のコンテンツブームを単なる「クールジャパン」では終わらせない。

日本を真に豊かな国にするために、値下げ競争に巻き込まれないで、日本の製品を世界に売っていく。

私は、そのためのコンテンツ戦略を考えていきたいと思います。


三谷英弘