80歳の芥川賞を目論見、
細々と執筆を続けている
マクロビ料理家の三田実由です!
毎回この↑書き出しから、
このブログは始まるんだけど、
これ、冗談だと思ってない?((+_+))
てことで、今日は、
作品を披露することにした![]()
と言っても、
全文を書くわけにもいかないので、
長編の真ん中辺りのほんの一部分🐀
わけがわからないかも、だけど、
私の文章を味わって頂けたら嬉しい![]()
ではでは、始まり始まり~🌠
雷が2日ほど続き、ほぼ例年通りに梅雨が明け、朝から太陽は街の熱を上げようと、躍起になっている。
百々子が出社して席に着くなり、N塾の江里から連絡が入った。渡瀬真知子の契約を更新したいと言うのだ。あれから何とか慣れてきて、仕事も楽しくなって来たと、本人からは聞いていた。
江里の話では、とにかく全体の流れが良くなっているらしく、当初の目的である『コミュニケーションの円滑化』が少しずつ見えて来ているようなのだ。早速沢口に連絡を入れ、午後のアポを取って訪ねた。
「バイトとは明らかに責任感も違うらしいし、派遣ということで、妙な気負いがない分、室長も使いやすいって言ってるんだ。仕事はまだ2ヵ月だからこれからだけど、前向きで良いらしい。ということで、来年の3月まで伸ばすことにしますよ。」
相変わらず愛想は無いが、沢口が満足していることは、柔らかな頬から伝わって来た。
「今回は川上さんの意欲に押されて、良かったよ。派遣は今までどうも信用できなかったけど、担当の営業さんで違ってくるんだね。正直、最初は綺麗なお嬢さんで大丈夫かと思ってたんだけど、見掛けによらず行動的で驚きました。」
セクハラぎりぎりの皮肉も、素直に聞けた。
今までも百々子なりに、一生懸命取り組んでいた、つもりだったが、そもそも諦める限界が全く浅かったし、“努力”の意味を、身体で初めて理解していた。
百々子は会社に戻り、自分の席に荷物を置きながら、小林の存在を確認した。徐々に心臓の鼓動が速くなり、大きくひとつ深呼吸をした。
「勝手な行動をとって申し訳ありません。」
詳細を話し、謝罪する百々子を、小林は口を真一文字に結んでじっと見ていた。
「契約が取れてもルール違反はフェアーじゃないな。まあ、わかっていたから、今こうして謝罪報告しているんだろうが……ただ、行動力には感心した。
相手先の見学については、ケースによっては許可する。ただし、研修に営業が参加することは認められない。いいな。」
言い方はいつもよりも穏やかだが、視線はきつく、百々子は神妙に頷いた。
「なんとかしたいと思って考えた苦肉の策だと思うし、それをした意味もわかる。とは言えルールはルールだ。今後は変えていく必要があるとは思うが、変えさせたければ、我々営業は数字を出すしかない。」
厳しい表情は変わらないが、小林の本音を受け取った気がして、身体の強張りが少し緩んだ。
「ところで、N塾を諦めなかった理由を知り
たいな。」
これまでの百々子なら、端から投げ出す案件だ。
「沢口課長にキツイ言葉を投げられて、さすがにプライドが傷つきました。でも、仰ることは私も感じていたことで、手を拱いている自分が情けなくて、だったら、ダメ元でやってみよって思ったんです。長いことやってきて、このままだと自分が嫌になりそうでしたから。」
話をする百々子を、小林はじっと見ていたが、気のせいか、見守られているように感じた。
「そうか……まあプロセスはともかく、厳しい状況の中で結果に繋げたわけで、かなり時間を掛けて考えたんだろう。」
そう言って小林は頷いた。叱責を覚悟していた百々子はホッとすると同時に、ずっと敬遠していた上司に対して、わずかな親近感を覚えた。
八ヶ岳から10日ほど経って、夜遅くに前沢から電話がかかって来た。あれからぱったりと連絡が来なくなり、気にはなっていたが、掛けて何を話すかを考えて躊躇していた。
「遅くにごめん。もう寝てた?」
聞こえてきた声が、いつもの明るい調子だったが、語尾が間延びしている。
「大丈夫よ。夜更かしだから。」
「実はさあ、今日沖津と会ったんだ。ヤツは良い男だよ。」
言葉が少しもつれていて、酔っているようだ。
「そうね。私もそう思う。」
「川上さぁ……沖津が、好きなんだろう?」
ジョークなのかもしれないが、感じがいつもの前沢とは違う。
「何それ。訳がわからないんだけど……。」
「あのさあ……沖津は、良いヤツなんだ。
誠実だし、頭も良いし……沖津を好きだろう?隠したって俺にはわかるんだから。」
返事に窮して、ハハッ!と笑いで応じた。
「なぜかって言うと……好きな相手のことはよく観えるからだよ。八ヶ岳の時だってさぁ……」
「あのさぁ前沢君。酔ってるみたいだし、もう遅いから……今度ね。」
このままだと、聞きたくないことを言われ
そうで、キツイ言い方で遮った。
「そうだな……ごめんな……じゃあ、お休み。」
意外に素直に電話を切ってくれて安心したものの2人の間に何かあったのか、気になった。いくら酔っているとはいえ、前沢らしくない。
壁の時計を見ると1時になるところで、迷ったが沖津にかけることにした。呼び出し音の間、N塾の報告をしておかないと、などと無理やり理由を付け加えていた。
前沢の様子だと、沖津も酔って寝ているのでは、と不安だったが、すっきりとした声が聞こえてきた。
「ほんといろいろありがとう。上司には注意されたけど、仕事が楽しいって思えるようになったの。先方に入り込むのも、怖くないって感じ。」
「そっかあ……どうしたかなって気になっていたけど、大丈夫だと思ってたよ。」
仕事の話なのに、携帯からの沖津の声を、ふんわりとした気分で聞きながら、絵美に言われたことが想い出されて頬が火照り、見えないのに慌てた。
「ところで、今日前沢君に会ったんでしょ?」
百々子は、ちょっとトーンを上げて、軽い感じで話題を変えた。
「ああ。会ったけど……なんで知ってるの?」
「さっき掛かって来たんだ。でも、ちょっと変だったから、気になって。」
どうしようか迷ったけど、事情を聞くには真実を言うしかなく、電話でのやり取りを伝えた。
「あいつかなり飲んでいたからなあ……。確かに、百々子さんの話を振って来たけど……」
肝心なところで、沖津は数秒黙った。
「近いうちに、会えないかな?」
何を思って、いきなり誘って来たのかわからなかったが、百々子の気持ちが弾んだのは確かだった。そして3日後に合う約束をして電話を切った。
沖津の職場が虎ノ門にあるので、六本木で待ち合わせをした。
「この店いいね。良く来るの?」
「会社の同期で時々来るのよ。景色も良いし、お料理も美味しいから……でもパクチー大丈夫だった?て、今更嫌いとは言えないか?」
百々子が好きな店に行きたいと言うので、同期3人のお気に入りの、タイ料理店に案内した。この店の、エキゾチックでゴージャスな雰囲気がデートに合っていると思っていた。
「最近は居酒屋専門だから、こんなお洒落な
店、久しぶりだよ。」
目の前の沖津はつぶらな目で微笑んでいる。確かに『目の綺麗な人』とは言えないけど、しじみのような小さな黒目はキラキラ輝いている。
「良かったら、デートの時にでも使って。」
気持ちが知りたくて、ちょっと遊んでみた。
「だったら、次も百々子さんと来るよ。」
「また~」と言って笑った百々子だったが、沖津は黙って微笑んでいて、ドギマギした。
相変わらず沖津は話題が豊富だ。どんなネタでも何かしら意見を返してくるので、盛り上がる。それを伝えると「仕事でいろんな人に会って話を聞くから、単なる耳学問だよ。」と、照れて言ったが、かなりの勉強家であることは、初対面の
コミック誌で十分にわかっていた。
そんな沖津と話をするたびに、百々子は喚起させられる。向き合っているだけでも知らずに活気が出て来るのが不思議だ。
「ところで、前沢だけど……」
沖津に切り出されて、前沢のことが2人で会う切欠だったことを、百々子は思い出した。
「実は翌日、あいつに電話したんだ。で、正直に伝えたよ。」
『正直』の中身がわからないので、百々子は黙って頷いた。
「あいつ、相思相愛だな。て言ったきり、黙ってしまったから、困ったよ。」
さらっと言った『相思相愛』が、興津からの告白なのは間違いなく、とても嬉しかったが、前沢の話を続けた。
「私の態度が、誤解を招いたのよ。ごめんなさい。彼の気持ちを薄々わかっていて、でもあの頃、例の彼とのことで、いろいろあって……その捌け口を求めていたのかもしれない。ううん、そうだった。」
沖津は唇を噛み締め、虚空を見詰めていて、不意に視線を百々子に向けた。
「前沢のショックはわかるけど、だからって気持ちは変えられないし……参ったよ。」
百々子は、ため息を吐いた。ようやく誰のものでも無い人と出会ったのに、また気持ちのまま進むことを阻止される状況にぶつかっている。神様がいるとしたら、一体私にどうさせたいのか、真意を知りたいと思った。
「前沢に会って、ちゃんと話をする。」
百々子は興津を見つめて、頷いくと、同じ視線が帰ってきた。
この話の主人公の百々子は、
アラサー(20台後半)で、派遣会社の営業職。
新卒で入ったものの、時が過ぎただけで、
仕事はそこそこ。
何しろ、恋愛が生きがいだから、
仕事は飾り程度にやれば良い主義。
しかも、好きになるのは、
ややこしい相手ばかり。
一年前からは、妻子ある男性で、
百々子の性格では、上手く行くわけがなく、
結局別れることになって、
仕事にも支障を来してしまった。
そんな時に、大学時代の同期の前沢と、
数年振りにばったり会う。
住まいが近いということで、
改めて2人で会うことになり、
飲みながら仕事の話を語ったところ、
コンサルティング会社勤務の沖津を
紹介される。
アラサー女子の友情.仕事.恋愛を軸に、
主人公の変化(人間万事塞翁が馬)を
描いた☯️
ドラマにしても面白い作品にしたい
と思って書いたんで、かなり軽め。
(芥川賞には程遠い…💦)
これは、どこにも応募はしていない。
でも、この原稿を久しぶりに読んで、
手直してみようかと思っているφ(-ω- )
とは言え、仕事やレッスンで、
自由時間に限りがあるから、
隙間の活用を上手くしないと😃💕
長くなったから、本日はこれにて‼️✋
最後にレッスン情報
只今、5月レッスンの予約受付中❗
日程は、16(木)、18(土)、22(水)
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