先日のブログ(第367話)で述べた通り、私の2回の脳梗塞は、いずれももっとも寒い時期で寒波が来た日の夜ないし早朝でした。この時期は、統計的も脳卒中の多い時期だと言われています。色々と原因は考えられます。一つは、この時期は温度差が大きくなり、血圧が高くなりがちです。また、トイレに行く頻度が高まり、それに対応するだけの水分をとっていないと、脱水状態になりがちです。いわゆる血液がドロドロになり、血管が詰まることが考えられます。

 

 私の場合、1回目の脳梗塞の時は、水分を取ることに気を付けていませんでした。当時、私は35歳で大した病気もしなかったので、脳梗塞など全く想像もしていなかったのです。もう一つ、入院した脳外科で私の血液を調べたところ、ATPレベルが下がった時に血小板の活性化される閾値が普通の人よりかなり低いということが分かりました。この事実の原因は、(私の想像ですが)私のゲノムに何らかの遺伝子的問題があるのではないかと考えています。私は、その頃かなりハードな実験を連日やっていて、かなりストレスを抱えていました。それと体内の水分の少ない状態とが相まって、1回目の脳梗塞が起こったのではないかと思います。

 

 

 その後、血液ドロドロにならないように、ずっと薬を飲み続けて、問題が起こることはありませんでした。それで薬を処方していただいていた医師と相談して、退職の頃に薬を若干減らしました。それでも数年間は、特に問題がなかったのですが、2回目の脳梗塞発作があった冬になって、血圧が上がり気味になっていました。その原因は分からないのですが、最近判明した心臓の大動脈弁閉鎖不全が、すでに起こっていたのかも知れません。大動脈弁閉鎖不全になると高血圧になりやすいと言われているからです。

 

 心臓の弁が完全に閉じなくなると、拍動の度に血液が逆流してしまいます。要するに単に逆流が起こるだけではなく、何らかの乱流が起こるわけで、小さな血栓ができやすくなると思われます。それがラクナ梗塞につながり、脳幹部の左の『橋』部分で脳梗塞を起こしまい、右半身不随となってしまいました。梗塞部位自体は大きくないのですが、大脳からの中継地点になっていて、身体に対する影響は全身(と言うか半身)で起こってしまいます。この場合も、2月の寒波が来た日の夜中で、どうも私の場合は、冬の寒い時期が問題なようなのです。

 

 それで、3月になり、桜も咲き出す頃になると、『今年も生き延びたぞ!』というホッとするのです。今年もこの感覚がそろそろ蘇ってきそうです。

 

 次回は、「最近のリハビリについて その105(散歩は速歩が良いらしい!)」です。