8年前の1月に投稿した記事(2016.1.19)の振り返り&再投稿です。

 

この年の前年(2015年)にベストセラーとして話題になった『人間の分際』(曽野綾子著)の読後メモでした。過去ブログを振り返ってみて、同書の後半「幸福の秘訣」について語っている箇所、あらためて心に響きます。興味ある方は、ぜひご一読を。

 

 

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曽野綾子さんは1931年生まれ。23歳で「遠来の客たち」という作品が芥川賞候補となり文壇デビューしてから、60年以上作家として活躍されています。

 

同書は、それまでの膨大な作品(小説、エッセイなど)から抜粋し、加筆修正のうえで構成されたもの。

 

「スポーツの世界では、努力すれば必ず報いられる」などという美談が溢れていますが、著者の八十余年の体験によれば、いくら努力してもダメなことは実に多いといいます。

 

努力でなしうることには限界があり、人間はその分際(身の程)を心得ない限り、決して幸せに暮らせない、とも。

 

分際を知らないと、背伸びし過ぎたり、過信が生まれたり、現実を受け入れられなくなる、ということで、本書全体にそのテーマが貫かれています。

 

 

 

目次ページには、第1~7章まで各章に15~27の見出しがあり、計140の見出しが並びます。

 

たとえば、

 

・人間には変えられない運命がある

・深く悩まないでいられるコツ

・苦悩のない人は、人間性を失う

・見た目と幸福感は一致しない

・「もっとほしい」という欲望が不幸を招く

・人に何かを与えることが幸福の秘訣

・老いと死がなければ人間は謙虚になれない

・満ち足りて死ぬための準備

 

ちょっと悩んだり、心が悶々としている時などにヒントになりそうな文言がたくさんあります。

 

そして、私が同書で深く共感したのは、「幸福の秘訣」について語っている箇所でした。

 

私たちは受けることの方が多いが、何か少しでもできることを他者に「して差し上げる」生活をすることが私たちを幸福にする。(P155)

 

☆8年ぶりに振り返ってみたブログから、大切なことを再確認させてもらった感じです。いまの自身に必要なメッセージなのでしょう、きっと。

 

 

人間の分際 (幻冬舎新書) [ 曽野綾子 ]

 

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