122日(土)、東京・三鷹の三鷹市生涯学習センターで開催された講演会「天才の脳はどのように創られるのか アインシュタインから藤井四段までを聴講しました。

 

 
 

講師は東京大学教授の酒井邦嘉(さかいくによし)さん。この講演のリーフレットによれば、「天才たちの脳の創られ方を分析し、効果的な学習方法を脳科学の観点から学んでいきます」とあります。

 

当日先着順で聴講可ということなので、聴講整理券の配られる30分前に行きました。おそらく、小さな子供や孫を抱える人達が子育ての参考にしようとするだろう。あるいは、これから新しく知的な何かを始めようと思ったり、ビジネスや勉強で成功を目指す人達もいらっしゃるだろう、と予想して。

 

到着すると、整理券配布のデスクの前にはすでに列ができていました。結果的に、今回の定員は120名だったところ、あまりにも聴講希望者が多く、主宰者の配慮から追加席が用意され150名が聴講できることになったそうです。すごい人気ぶり!

 

講演開始前には清原三鷹市長の挨拶がありました。まず、この施設の目的である生涯学習の意義を語り、次に、講演のテーマである“天才の脳”から、聴講者一人一人が自分の脳を死ぬまで有効活用できるヒントをもらって欲しい、といったお話。

 

市長であるご自身の脳も、加齢とともに少し怪しくなっているので本講演から何かを得たい、とお話しし、場を湧かせてくれました(笑)。さらに、加齢による記憶力の低下は否めないが、その分、経験を生かし物事を洞察する脳の使い方を知りたい、と。講演に入る前の、清原市長の含蓄のある挨拶も大変印象的でした。

 

さて、講演は、アインシュタインを中心に、将棋の米長(よねなが)、羽生(はにゅう)両名人や話題の14歳藤井四段の天才ぶりを紹介しつつ、天才とは何かについて触れていく内容でした。それはいい意味で、集まった人の予想を裏切る内容でした。以下、ごく一部ですが、聴講メモ。

 

私を含めて、聴講者の多くは、「我が子を天才に育てるには?」とか、「自分の目標を達成するにはどのように脳を使ったらいいのか?」とか、「死ぬまでぼけないようにするには?」といった自身の問題に対して“目から鱗”の答えを期待していたと思います。

 

でも「天才」といわれる人たちに共通することについての解説は、じつにシンプルでした。それは、「自分の頭で、自分の問題を考え抜く」ということ。

 

たとえばアインシュタインは、4歳か5歳の時に父親から羅針盤(コンパス)を見せてもらった際に「どうして針が北を指すのか?」に強い疑問を抱き、その時の疑問を考え続け、のちに相対性理論を書きました。

 

将棋の米長名人は、コンピュータと初めて対戦した棋士として有名ですが、考え抜いた挙げ句、勝つためには、相手についての様々な情報や流行の戦法といったものにとらわれず、「自分の頭で考え抜く」と言う結論に達したそうです。そして、「自分の頭で考え抜く」ためのトレーニングとして、詰め将棋をやったそうです。羽生名人も藤井四段も、同様に、詰将棋を徹底的に考え抜いて自分の思考トレーニングをして、今の地位を築き挙げたそうです。

 

講師の酒井先生は、「自分の頭で、自分の問題を考え抜く」の対極の例として、最近の学生が、インターネット検索で「わかった気になっている」ということを挙げていました。大事なことは考え抜くプロセスなのに、検索でひとまずの答えを得て安易にわかった気になっている、と。

 

「自分の頭で、自分の問題を考え抜く」以外にも、アインシュタインを天才たらしめているキーワードがいくつか紹介されました。

 

幼くして自分の生涯のテーマを見つけることのできた「好奇心」。納得するまで止めない、延々と続く「質問」(「磁場があるから針は北を指す」という大人の説明に対して「では磁場とは何?」「なぜ手元のコンパスが北を指すの?」といった類)。質問するということは、そういうものだ、という常識的な答えで満足しないということでもあります。

 

ここは子育てと少し関連してくるのですが、12歳までに、アインシュタインも将棋の藤井四段も、天才として生涯を送る者としての準備を終えていたという話もありました。

 

アインシュタインは、「月がなぜ落ちないのか」という素朴な疑問から基礎物理学を勉強し、ユークリッドの数式の美しさに打たれて数理理論を学んでいました。藤井四段は12歳にして詰め将棋でプロ棋士を凌駕し、詰め将棋の全国大会で優勝していました。

 

このほかにも“天才の脳”をめぐっていろいろと興味深い話があり、2時間はあっという間でした。

 

私自身の年齢を考えると、いまから“天才の脳”を目指すのはかなり厳しそう(笑)。でも、好奇心だけは旺盛なので、生涯のテーマ(ライフワーク)に対して「自分の頭で、自分の問題を考え抜く」という天才たちの心構えを見習って、過ごしていこうと再確認しました乙女のトキメキ

 

講演会の会場、元気創造プラザ。


 

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