*10/30~11/5のNY旅日記*
 
NYには大小さまざまなミュージアムがありますが、今回の旅では、次の3つを訪れました。メトロポリタン美術館、近代美術館(MoMA)、アメリカ自然史博物館です。
 
前者2つは以前(15年前、2001年7月)にも訪れたことがあり、入館料もそれぞれ25ドルかかるので、今回は別のミュージアムに行きたかったのですが、夫が「ピカソ」の作品に再会したいと切望。ピカソの作品数点だけを鑑賞するために25ドル×2館×2人=100ドルも(!)出費する価値があるのかと、一時軽い夫婦喧嘩に発展しそうな雰囲気にもなりましたが(苦笑)、私も、ゴッホの『糸杉』(メトロポリタン美術館)と『星月夜』(MoMA)など、それぞれに気に入っている作品があるので、再訪することになりました。
 
というわけで、以下、メトロポリタン美術館(メット)とMoMAの鑑賞メモです。2館とも入館料が高いだけあって展示物の数も膨大なので、ポイントを絞って鑑賞したいところです。


こちらは、メトロポリタン美術館。入館してすぐの大ホールが、案内所になっています。ここで館内地図を入手し、クロークに大きな荷物を預けます。クロークも時間帯によっては混みます。

私たちが訪れた10月31日は、ハロウィンの飾りつけが華やかでした。


メトロポリタン美術館は、世界4大美術館のひとつ。ロンドンの大英博物館、サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館、パリのルーブル美術館と並ぶコレクションの多さで、その所蔵品は全部330万点と超えるとも。
 
先史時代から現代に至るまでの、幅広い地域の工芸品・美術品のうちの約4分の1が展示されているといいます。展示は地階(地下1階)、1階、2階の3フロアにわたっていて、各フロアとも広く、入り組んでいるので(順路はとくになし)、迷いやすい。私たちは、2階の「ヨーロッパ絵画」にポイントを絞って鑑賞しました。それでも午前中の2時間くらい、あっという間に過ぎてしまいました。


フィンセント・ファン・ゴッホ『麦わら帽子の自画像』『糸杉』『ひまわり』『アイリス』が展示されている部屋。生前にはなかなか作品が売れずに苦労し、のちに精神を病んで、37歳でピストル自殺によってこの世を去ってしまったゴッホ。この世に遺していった多くの作品は、いまなお、多くの人にインスピレーションを与え続けています。私も、ファンのひとり。
 
肉体は朽ちても、魂は生き続けるというのはこういうことなのかと、ゴッホの作品にじかに接するたびに実感するのです。
 
同じ作品を鑑賞しても、感じ方は人それぞれだと思いますが、私は10代の多感な時期(学生時代)に、東京都内の美術展でゴッホの作品群を初めてまじかで鑑賞し、心がヒリヒリする感じを憶えたものでした。『ひまわり』の暖色系の色彩の背後に広がる、言葉にはならない深い闇、あるいは不安感。当時、自分の内に抱えていた深い闇(人間関係における苦悩、将来への漠然とした不安感など)を、見事に代弁してくれているような感じがして、以来、ゴッホの自伝など読み漁ったものでした。
 
15年前ぶりに再訪したメトロポリタン美術館でしたが、ゴッホの作品に再会してよかったです。図録や絵はがきで見るのとは、やはり違います!
 
館内の作品は、フラッシュ・三脚を使用しなければ、撮影、スケッチは自由。ということで、みな思い思いに記念撮影していました。


地元の学校の子どもたち。有名な絵画の前で、先生から直接授業を受けられるなんて、素敵です。
 

メトロポリタン美術館の屋上にある庭園カフェからは、セントラルパークが一望できます。


セントラルパークと摩天楼の景色も、見応えがあります。


館内には、いくつかカフェがあり、私たちは、1階の「アメリカン・ウイング・カフェ」でひと休みしました。


コーヒーとサンドイッチをセルフサービス形式で(2点で約16ドル!)。
 
翌日(11月1日)、ニューヨーク近代美術館(MoMA)へ。ビジネス街であるミッドタウンにあります。展示室は地下から6階まであり、とても広い。4,5階に見どころが集中しています。
 
印象派からキュビズム、シュールレアリズムなど、近代芸術の傑作が集まっているだけあって、平日昼間、常設展示にもかかわらず、たくさんの人!


私がMoMAの中で最も好きな作品が、ゴッホの『星月夜』(上の写真の中央)。15年前に来た時にポストカードを購入したので、いつでも手元で見ることができるのですが、やはり実物の持つパワーは格別です。ゴッホの魂が宿っているのが、実感として感じられるというか...。


主人はピカソの大ファン。なかでも、この『アヴィニョンの娘たち』は気に入っている作品の一つとのことで、部屋の中央に置かれた大きなソファに座って、いつまでも眺めていました。


モネの部屋。『睡蓮』の大作は、椅子に座って、のんびり鑑賞したい気分になります。


アンリ・ルソーの絵画の前で、ミニワークショップが行われていました。
 
MoMAにも、いくつかカフェがありましたが、昼時はどこも満席。なので、近くのスターバックスで一服することに...。
 

 


注文時に「名前」を聞かれ、印字したシールを紙コップに貼り付けてくれました。これなら、受け取る際に他の人がオーダーしたものを間違える心配がないですね...。「KIMIYO」と名前が入った紙カップ、記念に撮影してみました。
 
(つづく)