イバラカンザシ クリスマスツリーワーム | ミスズの水槽観察日記

ミスズの水槽観察日記

42年前にグッピーからスタートしカクレクマノミブリード10000匹達成!
現在はKR93SPを使いSPSを中心にサンゴ ミドリイシ飼育をしています。
主にミドリイシブログです。
2017年ダイバーデビュー!
2022年6月からミジンベニハゼの繁殖/ブリードをして稚魚も育てています。

2020年1月に水槽を入れ換え、半年経過した7月に水槽の安定感を感じてきて、そろそろ何か新しいサンゴを追加したいなと思うもののコロナ禍ということもあってSPSの海外便入荷が極めて乏しく欲しいサンゴに出会えませんでした。

 

しかしヤフオクにイバラカンザシがその頃よく出品されていて、想像するに国内採取されたような類かも(?)と思いつつ入札すると安価で落札できてしまいました。

 

【掲載画像】2020年7月

微妙な色をしていて、特に中心付近をよく見ると危なさを感じますよね。

 

だからこそ入札争いにならず安値終了したんでしょうし、茶色だと皆さん敬遠するのは納得です。無事到着し入海前によく見ましたが余計な海藻類など付着物は少なめで良好。

 

【2020年7月・入海】

ベースは敢えて褐色という点にはむしろ好感を持っていました。

 

なぜなら主役のカンザシがカラフルなので彩りは他のサンゴに求めるもの!なんて思っていました。

 

しかもイバラカンザシは極小サイズもあり、カラフルで見応えは十分です♪

 

ベースはコモンではなくハマサンゴの仲間。

ボロボロのカンザシが多数!

 

冒頭の出品掲載画像でも分かるようにベースの褐色はグリーン系になる素質を持っていそうな予感。

よくよく見るとイバラカンザシの大半は元気がないようでカンザシのいわゆる傘のような広がり方にも貧弱さを感じました。手前の砂地へ置きました。

 

入海から約3か月

【2020年9月】

ベースのハマサンゴは褐色だからこそ魅力を感じていたのにグリーンに揚がっちゃいました(笑)

 

まぁでもこれはコレで世間的に鑑賞価値が高まったとも言えますね。

約3か月間でイバラカンザシのいくつかひょろ長く、中にはほぼ咲かない危ない感じのものが居たのですが、何が効いたのか証明出来ませんが全体的にたくましくなりました。

 

中央〈⇩〉赤いカンザシのすぐ上あたりはまだ露出しています。

直径と高さともに2㎜くらいの凄く小さなものがいくつかあるのですが、このハマサンゴにはイバラカンザシ計32花ありました。

 

約半年が経過しました。

【2021年1月】

カンザシ自体が元気になったように感じます。

 

⇨でマーキングしてある右隣のパープルハマサンゴに寄りかかってハマサンゴに引越する事象を目撃!

この隣の小さなイバラカンザシも便乗? 䚡管を伸ばしています。

真上から見るとこんな感じで右に居るパープルハマサンゴとは少し離れています。

グリーンのハマサンゴの中央付近は入海時よりも被覆しましたが赤い海藻類が占拠してます。

 

入海から1年が経過

【2021年7月】

イバラカンザシは入海直後に1つ死んで他は元気です。

イバラカンザシを数えてみたらもう1つ小さいのが脱落したようです。

 

しかも1年でいくつか色の濃淡が変わりました。

 

例のパープルハマサンゴに引越ししたイバラカンザシがこんな感じに!

半年前と隣の小さな白系のイバラカンザシも見比べると䚡管を伸ばし完全に棲んでますよね。

 

土台のハマサンゴは䚡管の伸長時に地割れなどはせず上手く潜っていくようです。

入海時にグリーンのハマサンゴの中央付近の赤い海藻が占拠していたところもハマサンゴが勝ちました。ほぼ埋まってきているのが分かります?

さらにその奥の咲きかけて写っている白く大きめのカンザシはパープルハマサンゴに䚡管を埋め立て待ちといった感じ。

 

だいぶ前に気が付いたのですが、黄色い矢印のところのカンザシは真逆の上方に向きを変え移動したようです。

 

【2021年7月】

すぐ上の画像の黄色い⇧で示した青いカンザシの向きが変わったのが分かりますか?

 

さらにじっくり見比べると他にも䚡管を伸ばしたり向きを変えたりしています。その方が都合が良いからでしょう。

 

これらの変遷を見てきて思うのは水流がとても重要と感じました。飼育下に於ける給餌の必要性は正直な所、分からないです。

 

ワーム如きは光合成しないので成長エネルギー源は何か?って話ですよね。

1年間何も栄養を吸収せずにこの変化はないと思いますので、イバラカンザシに聞いてみたいですよ(笑)

 

2年経過【2022年7月】

イバラカンザシはもう2つダメになったようですが30花が健在!

 

ちなみに入海時の中心付近の危いところは跡形もなく完全に塞がれました。

上にあるグリーンのハナヤサイが巨大化して影になってきた事が悩ましいです。

 

前水槽でもイバラカンザシは居ました。

その時、最終的に生き残ったイバラカンザシは通算5年4か月超えが過去最長飼育でした。

 

そして3年経過

【2023年7月】

 

大小さまざまのイバラカンザシをカウントしたら28花が健在です!

 

土台であるハマサンゴは輪郭が大きくなり周辺を飲み込んでいるところに3年という時間経過を感じます。

入海時よりもグリーンの輪郭も拡幅し、ゆっくりですが大きくなってきました。

 

引っ越したイバラカンザシは今となっては、この白っぽい1花だけです。

 

4年経過【2024年7月】

特に変わり映え無いですが、周辺の(オレンジ色のサンゴらの)被覆争いが大変なことになっています。

 

夏休み期間に割るか剥がすか検討中… →移動済み。

 

イバラカンザシは入海直後と比べると明らかに色が揚がってます!

真上のサンゴが大幅に成長し傘状態で暗くなってきたことが心配のタネ。

 

5年経過した近況です。

【2025年7月】

ベースのグリーンのハマサンゴの仲間は被覆面積を拡幅中。そして蛍光の煌めき感は過去最大級!

 

ガラス面に被覆したところは以前カットしたのに再び被覆しようとしています。

 

入海時画像と比べて分かるのは

①イバラカンザシは色揚げできる

②イバラカンザシカンザシは大きく成長させられる

③イバラカンザシは自分の都合で細管の向きを変えることができる

④イバラカンザシはエサを与えていなくとも5年間は生き永らえる

魚の残飯やデトリタスなどを栄養にしていると断定して良さそうです。

 

同時に飼育には間接的かつ強めの水流が良いと思います。

ダイビングでイバラカンザシを見つけることがありますが潮通しの良い浅場に多く水深20mより深いところでほぼ見ないイメージです。

 

余談ですが古参の某マニアがイバラカンザシが死んだ穴に他の穴にいるイバラカンザシをピンセットで抜き出して強制的に引越しさせてカラーバリエーションを自在に整える技を持っていた人を知っています(笑)

イバラカンザシを状態良く成長させる秘訣はベースのサンゴを成長させることが出来る飼育環境が条件のひとつでしょうね。

 

ちなみに撮影画像はありませんが2回ほど水槽内でイバラカンザシが何か細かな粒状のものを大量に放出するところを見たことがあり、ダイビングでも1度だけ同じ光景を目撃しました。

放精だったのか放卵行為だったのか断定できないのが残念ですが。

 

イバラカンザシ好きなアクアリストが増えますように(笑) めざせ10年飼育♪