つい先日の事です。
コーラルフリークス誌の取材で掲載された某アクアリストさん宅の近隣へ仕事で急遽行くことになったので先様へダメ元でその旨わがままを言うと、スイハイ来てもOK!!と快諾を頂きお伺いすることにしました。
その人とはナオさんです。http://ameblo.jp/rx782vk/
言うまでもなく当ブログでよく登場するお方ですね(笑)
記念すべき初スイハイです!
ブリードに成功されて通年飼育を超えるに至り、ある意味これからギネス申請できるのでは!?
と個人的には思うところがありますよ。
15℃に設定された冷蔵庫タイプという特殊な水槽の構造をじっくり拝見し感心しました。
海を知らないダンゴウオが自宅にいるというのも趣があるなと思いました。
そしてリビングにはSPS水槽(90×60×H45)と隣はサンプで連結した45キューブ水槽があります。遠巻きに見えるサイドビューですが海水の透明度が高いなと思いました。
2つの水槽をテーマごとに分けて飼育するスタイルに憧れます。
右上の眩しいグリーンはスターポリプでその右にはウチから引き受けていただいたトサカも健在でした。
鮮やかなスターポリプやディスクもとてもキレイな発色でした。
この水槽の上部にはいわゆるMAGO-TANKが設置されておりフラグや緊急避難用としての活用に魅力を感じました。
さて本日のスイハイのメーンであるSPS水槽です。
一目でカラフルな色彩がベルリンシステムらしからぬ佇まいにとても驚きました。
自然とひとつひとつを吟味するようにじっくりと見てしまいました。
どれもが基本的にツートンカラーでありポリプが旺盛という印象です。
BIO-ACTIF-SYSTEMの色彩のイメージに近いと言った方が伝わりますかね。
まず最初に色の決め手によく語られがちな灯具についてですがノーブランドでOEM製品としても流通している中華製のLEDを並列して40wのUVを僅かに含んでいるというスポット球を周辺から照射するスタイルです。
高価なシステムLEDを用いているワタクシから見ると特に浅場ミドリイシに対しては厳しい波長のLEDなのかなと!? 理屈ではそんな察しがつくのですが、特筆すべきは全体を眺めた雰囲気はまるでT8の蛍光灯のようなムラの無い均一感がある光の雰囲気があります。
ゆえに水槽の前面側は逆光になりがちという現象は全くなくLEDらしくないのは、それぞれのSPSの色が物語っているようにも感じられました。オールLED化されていますがトータルで300Wを超えた照度を確保しているようで、この辺りがキモかなとも感じました。
サンゴの様子をそれぞれ見てみました。
フラグサイズから大型サイズと種類もさまざまです。
まず最初は個人的な思い入れが強い、我が家から里子で1年位前にお渡した巨大ショウガの破片です。
カメラが8年落ちのコンデジなので灯具の影響も手伝い再現できていませんが、パープル/ピンク/ベージュそれに先端成長点は明るいグリーンのような、とても色素系のソリッドカラーのお手本のような色ではなく複雑な色でした。
こんなカラーのスーパーボールを集めていたなと古く遠い記憶の引き出しが開きました(笑)
毎日自宅で親株を見ているのでその差には驚愕ものでした。
一言で言えば本家超えでミスズ立場なし!(汗)
一番大きなものがコレ
幅30㎝超えはあろうかというサイズで奥行きもあり枝ぶりが密でシルエットに貫禄がありステキです。
先端にかけ淡いパープルっぽくサンゴカニは複数棲家にしているようです。照明の当たらない裏面や入り込んだところも白化はなく健康そうです。
入海時の画像を見せてもらいました。
左後ろのフロー管のサイズからしても全体が2倍超に育っていて枝分かれも激しく育っていますね。
黄色っぽく見えるユビ
先端はパープルのペンキを塗り被せたようなグラデーションで目を引きました。この色は一時的なものではなく長期間に亘り維持しているそうで過去の(下)画像でも分かります。
以前ナオさんから戴いたことがあり我が水槽でも健在のグリーンのヒメマツ
ヒメマツのグリーンが画像ではうまく再現できていません。
これはキレイな明るい蛍光グリーンで見かけるスターポリプよりもさらに強烈な明るさがあるほどです。ポリプも凄いボリュームがありまるでフェルトみたいで肉厚感がありました。
ピンクのハイマツの共肉も同様な厚さを感じました。
どちらも成長についてはかなり環境に馴染んでいるようでその速度は速いそうです。
(ヒメマツの入海直後)
最初にご紹介した我が水槽からのショウガサンゴが偶然性の色ではないようでヘラジカもキレイなイエロー/ピンクのツートンでした。
色素系もキレイに仕上がっておりタカさんのトゲも成長しつつキレイなピンクです。
かつて入海時に褐色系だったものも
淡いクリーム色で先端の成長点がピンク色という魅惑的な姿へ
他にも多数キレイどころがあり全部はご紹介できないので、今後の成長の様子はナオさんブログでのレポートを楽しむことにしましょう。
サンプはろ材が収納されており殺菌灯も稼動していました。
水槽は900×600×H450サイズで飼育水は県内で天然海水を採取したものを使いつつ、人工海水(R社の黒バケツ)との併用だそうです。浄水器は使わず水道水にマスキング剤を使う方法を採用されているところも特徴的です。
画像を撮り忘れましたがCaリアクターも導入しセカンド仕様でMgメディアも用いています。
スキマーは総水量からすると心許無いスペックかと思いきや、最近主流のDCポンプでスキミングを弱める手法を吉だと考えるならばこれはこれでバランスが良い組み合わせなのかもしれませんね。
いずれにしてもSPSの成長や色彩を軸に考慮するとロジックやセオリーばかりに追従方法するよりも水槽キーパの経験を基に構築した飼育方法には大いに興味が湧きました。
ナオさんは海水魚飼育歴30年超であり俗にいう死滅回遊魚などを含め海水魚の採取趣味も楽しまれている筋金入りのベテランさんで経験豊富なのは間違いないです。
今後の展望としては灯具について何か採用する計画があるとの事らしく、これ以上の目指す水景があるとのことでその動向は目が離せないです。
ウチの茶イシたちの一時預かり保育をお願いしたくなりました(笑)
ほぼアポなし訪問にもかかわらず快くスイハイさせて下さりナオさんどうもありがとうございました。文字通り見て学ぶことができたことは大変嬉しく思います。
念願の素晴らしい水槽をリアルに見ることが出来て感激し、今もまだその余韻に浸っているところです!
今後もご指導とご指南の程よろしくお願いいたします。