大人になってからの漫画。
回想
子供時代、漫画大好きというか活字大好き人間。
学校の図書館で、ギリシャ神話/日本昔話/シートン動物記/ファーブル昆虫記/日本・世界名作集/明智小五郎シリーズ/シャーロック・ホームズシリーズ等を読み漁った。
一方、自宅と学校までは4kmあり、その間に本屋が二軒あり、毎日学校帰り立ち読みを繰り返していた。(小学生なので長時間立ち読みしていると、ハタキで追い払われ、その日は帰るのだが。また次の日には来ている。漫画の好きな少年がズラッと並ぶのだが、何故か多分学校に苦情が入ることはなかったような気がする。良き時代だナ。)
半世紀前は月刊誌主流の時代で「少年」「少年画報」「冒険王」等5〜7誌くらい出ており、かつ付録の漫画が3〜5冊くらいついていたので読み切るというようなことはなかった。
また、小学校高学年になると、少年漫画は月刊誌から週間誌に変わってきており、少年サンデー、マガジン、キング、若干間をおいてジャンプ、チャンピオンと出てきたような気がする。週刊誌は、付録漫画がついていなく、単に山積みされているだけなので、立ち読み仕放題だったな。僕も月極で親に漫画一誌だけ買ってもらっており、昔は発売されると本屋さんが自宅に配達してくれていたのだが、待ちきれなくて本屋さんに取りに行っていた。
そんな漫画好きの僕も、成長するにつれて、好きな連載物が終了したりで、だんだん読みたい漫画が減ってきて大学生の頃には 、『ドラゴンボール』のみが読む対象になっていた。 『ドラゴンボール』の連載終了の40歳前後には、まっとうな社会人になっていた。
その後、漫画に接していなかったので、 『漫画を見たい』という欲求はなかった。中国の水滸伝や三国志を読破したいという欲求はあったのだが、小説で長尺物というイメージもあり、ほおっていた。ある日、古本屋に行ったところ、横山光輝の『三国志』(コンビニ漫画 全25巻セット)が目に入り、思わず 今で言う 『大人買い』をしてしまった。
現在
これが、大人になって漫画への再突入だ。その後、少年時代に打ち切りになっていた漫画が、青年誌に続編として、また新シリーズとして掲載されていたことを知り、買い足すようになっていった。当時漫画を読んでいた最盛期とは30〜40年も経過しているので、続編や新シリーズを買うにしても、古本屋が主戦場になっていった。また僕の性格としても、毎週発売されるのを待って買うというより、既に既刊の完結物一気買いが性格にあっていた。
そんなこんなで、好きな漫画家 (横山光輝/手塚治虫/白土三平/星野之宣/川崎のぼる/松本零士/永井豪/ちばてつや/藤子不二雄/楳図かずお/伊藤潤二/石森章太郎/高橋葉介/小池一夫関連/本宮ひろ志 等々)を買い込んでいるうちに、四畳半に本棚を詰め込んで、天井まで積み上がってしまった。そのうち 5分の3 はまだ読んでいない。 (ブログをみてくださる方はわかると思うのですが、僕は趣味が多すぎるので。)
僕の尊敬する人物像は、
1.田沼雄一 〜 「若大将シリーズ」の主人公
2.寅さん 〜 「フーテンの寅」シリーズの主人公
3.安田一平 〜 「俺の空」の主人公
で、ご覧の通り、映画や漫画の主人公たちだ。
なんでこんな漫画の回想録的なことを書いているかというと、発熱して家で寝込んでいたので、本棚から 『どっかん!』というセットを一気読みしたから。
画風的に 『本宮ひろ志』の作品 (僕の漫画の買い方は、個別の作品というより漫画家の描いた作品群という基準で買う。)と思って読んだら、本宮ひろ志先生の作品ではなく、 「能田茂」という人が書いていた。作画が 「本宮ひろ志」風であったので調べてみたら、本宮ひろ志プロデュースとなっていた。多分、本宮ひろ志先生の弟子が描いた作品なんだね。
その内容は、
元甲子園優勝球児のメジャーリーガーが突如現役引退して帰国し、地元の市長となり自主独立と自己責任を政治理念に掲げ、国の補助金拒否、行政機構の株式会社化、税金撤廃、フリーポート設置、地域通貨発行、カジノ構想など、常人には想像もつかないような政策を提案し現実化していくのだが、高校時代から布石を打ち、狙いは一国の首相 総理大臣。
というもの。
この漫画を読んで思い起こしたのが、当時の首相小泉純一郎が大相撲で大怪我をしながらも優勝した貴ノ花に感動して、賜杯を渡すとき
「痛みに耐えて、よく頑張った! 感動した!」
と、大声で叫んだことだ。漫画に感動した。 !