「万教が同根である以上、
キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、仏教といった宗教改革を行えば、
必然的にそれは、神道改革に繋がり、自然と大和魂も蘇る」
こうしたことを踏まえて、
宗教紛争の問題を語っていきたいと思う。
なぜならそれぞれの宗教に改革すべき点があるからこそ、
いつまでも宗教紛争が起こっているのであるのだから、
宗教紛争の問題点を探れば、
自然と改革すべてき問題点も見えてくるからだ。
キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、
これらの宗教は「アブラハムの兄弟宗教」と呼ばれることがある。
なぜなら今から三千年前にユダヤ教が興り、
そのユダヤ教の中から二千年前にキリスト教が生まれ、
そしてこの二つの宗教の流れを受けて、
千三百年前にイスラム教が生まれたからだ。
ユダヤ教はユダヤ民族だけの宗教で、
実は彼らの中には、
「我々ユダヤの民は、神より選らばれし民である」
と考える選民思想というものがある。
そこでユダヤ民族の中から生まれたイエスは、
愛の教えを説いて、万人のためにキリスト教という宗教を新たに興した。
しかし当時のユダヤ民族は、
選民思想に染まるばかりか、
彼らが求めていた救世主は、
エジプトで奴隷にされていた彼らユダヤ人を解放してくれたモーゼのような、
政治と宗教の両方から救ってくれる救世主であった。
それに対してイエスは、愛の教えを説き、
心の救済と解放のみを重視して、
圧政を強いるローマ帝国からユダヤ人たちを解放することはなく、
政治とは常に距離を置いた。
そのために当時のユダヤ人たちは、イエスを救世主とは信じなかった。
また当時のユダヤ教の祭司たちの中には、
イエスが愛の教えによって、急速に人々の心を捉えていくので、
自分たちの立場が脅かされると感じた者さえいた。
そのために彼らユダヤの民は、
イエスを迫害し、そして十字架にかけて殺してしまった。
そしてやがて、彼らユダヤの国・イスラエルも滅び、
ユダヤの民は世界中に散らばっていった。
このユダヤ民族の世界への離散を、「ディアスポラ」という。
そしてユダヤ民族の離散と共に、
皮肉なことにイエスの教えもまた、ヨーロッパ中に広がっていった。
すると今度はユダヤの民が、
世界中のいたるところでキリスト教徒たちから迫害を受けた。
これを民族としての業(カルマ)という見方もできるだろう。
そしてイエスの死から600年後、
アラブの地において、
ユダヤ教やキリスト教を基礎にして、
ムハンマドという方がイスラム教を興した。
しかしイエスがユダヤ教徒たちから迫害を受けたように、
ムハンマドを始めとするイスラム教徒たちもまた、
ユダヤ・キリスト教徒たちから迫害を受けることになる。
つまり後にできた宗教は、先に出来た宗教を一応は認めているが、
しかし先に出来ていた宗教は、
後に出来た宗教を認めていない傾向が確かにあるのだ。
すなわちキリスト教はユダヤ教を一応は認めてはいるが、
しかしユダヤ教はイエスを救世主だとは認めず、
一人の預言者ていどに捉えていて、
イスラム教はユダヤ・キリスト教を認めてはいるが、
しかしユダヤ・キリスト教はイスラム教を興した預言者ムハンマドを認めてはない、
という矛盾があるわけだ。
こうした矛盾から宗教の迫害が始まり、永きに渡って争いが続いている。
ちなみに「預言者」というのは、
「未来を予知する者」という意味の予言者ではなく、
「言葉を預かる者」という意味である。
これらのアブラハムの兄弟宗教においては、
古(いにしえ)の昔から、
「神から言葉を預かり語る者」のことを、「預言者」と呼んできた。
そして第二次世界大戦以降、離散していたユダヤの民は、
約二千年ぶりにイスラエルの地に集まり、再び国を築き上げた。
しかしすでにその地には、パレスチナ系のアラブ人が住んでいた。
そのために彼らユダヤの民は、
「自分たちは神より選ばれた民であり、
このイスラエルの地は神より我々に与えられた土地である」
などと考えて、パレスチナ人を追い出し、
彼らを難民にして、その土地を自分たちのものにしたのである。
こうして宗教紛争に再び火が灯された。
しかもこの二千年のユダヤの民の離散の歴史の中で、
彼らは莫大な富を築き、地位と権力を手にしてきた。
ロックフェラーやロスチャイルドといったユダヤの大財閥からすれば、
ビルゲイツや孫正義が持っている資産など、大木とアリほどの違いがある。
そして「キリスト教国家」と言われているアメリカでは、
たえずユダヤ人たちが権力を握っているために、
アメリカは常にユダヤ人国家イスラエルを支援し、
パレスチナ難民を始めとするアラブ勢力には冷たい。
イスラエルが核兵器を持っていても非難しないのに、
イラクが核兵器を開発すると非難するのは、
ここに原因がある。
こうしたことから、いつしか世界には、
「ユダヤ・キリスト教VSイスラム教」
という構図ができあがり、今も宗教紛争が続いている。
もしこのまま宗教紛争が激化すれば、
科学の発展に伴って世界は必ず滅びるだろう。
なぜならイラクが核兵器を完成させるのも、
イスラム原理主義者という名のテロリストに、核兵器が渡ってしまうのも、
時間の問題と言えるからだ。
我々日本国民には、中国共産党による日本消滅の危機もあるが、
しかし我々が地球人でもある以上、
地球が死の星と化してしまう危機もまた、確かにあるのだ。
しかしイスラム系のアラブ勢力は、
日本に対して親しみを感じているし、
それに日本はアメリカやヨーロッパほど、ユダヤ・キリスト教国家ではない。
どちらかといえば日本は、
神道と儒教と仏教が盛んな国であり、
「大和心(やまとこころ)」、
「唐心(からこころ)」、
「仏心(ほとけこころ)」によって築かれてきた、
多種多様な精神性を持った国であり、
東洋の文明と西洋の文明がそれぞれ地球を半周して行き着く終着点でもある。
そんなコロンブスが夢みた黄金の国であり、
日本はイスラム圏でも、ユダヤ・キリスト圏でも無いがために、
この日本だけが唯一、宗教紛争の仲介役を果たすことが出来ると言えるだろう。
これは逆を返せば、
日本には一刻も早く大和魂を蘇らせて、
中国共産党の脅威を打ち払って、
宗教紛争の仲介役に、
慎重かつ積極的に乗り出していく使命があると、そう言えるのだ。
もっと大げさな表現をすれば、
日本が滅びれば、共に世界も滅びる、
ということさえ言えてしまうのかもしれない。
日本が中国共産党によって滅びれば、
宗教紛争の仲介役もいなくなり、
地球そのものが滅びるかもしれないのだ。
だからこそ、大いなる平和を求める魂、
大和魂の復活を急ぐ必要がある。
我々日本国民は、
自分のことばかり考えることをいい加減やめて、
もっと世界に目を向けて、
自分たちの使命の大きさに一刻も早く気がつくべきである。