こんにちは、
アトリエミストラルの櫻井です。
さて、昨日はアトリエミストラルで
明治維新150年記念コンサート
「文明開化の音がする」
が開催されました。
左から
リードオルガンの相田南穂子さん、
月琴の永田斉子さん
箏の鈴木創さん
アトリエミストラル主催の
コンサートは、時空を超えて
その時代に迷い込むことが
多々あるのですが
今回のコンサートは
明治維新前後の人々の
聴いていた音楽を再現
することで、
日本人の特性や
明治という時代
を改めて感じた
コンサートとなりました。
第一部はお箏。
演奏は鈴木創さん。
鈴木さんはアトリエミストラルで
何度も演奏をしていただいており
その柔らかく繊細な音色と
時に色っぽい演奏に
磨きがかかっています。
お箏の歴史、曲の説明を
分かりやすく解説していただいて
お箏や邦楽への理解が
深まりましたね!
第2部はリードオルガン
相田南穂子さんによる
リードオルガンの演奏は
優しく繊細、そして楽し気!
維新マーチ~宮さん宮さん~
で始まった第2部は
当時の人々の生活がまるで
目の前に繰り広げられるかのような
感覚になりました。
使用したのは明治38年製の山葉製
第3部は「月琴」
演奏の永田斉子さんは
リュート演奏家でもあります。
月琴は中国から長崎を経由して
入り、文人の間では
月琴を弾きながら中国語で歌うのが
ステイタスとなっていたお話など、
非常に興味深く
知的好奇心をくすぐられました。
月琴はまん丸のフォルムに
2本ずつ計4本の弦を貼り
べっこうのバチ(ピックのような)で
はじいて弾きます。
当日弾いていただいた月琴は
明治時代に作られたものだそうで
胴体は桐製
ニシキヘビの皮や
大陸らしい装飾が施されています。
月琴の音は、非常に小さく
かつ繊細なんですね。
大勢の前で弾くというより
自分で楽しむ、または数人の
前で、というのがぴったり
(つまりアトリエミストラルにぴったり!笑)
曲は中国らしい音律。
中国語の歌詞がついていましたが
しばらくすると日本語の歌詞を
付けたりしていたらしいですね。
リードオルガンや月琴の
歴史を知ると
外国からの文化を柔軟に取り入れ
かつ、それを日本人に合うように
変化させていったことが
分かります。
西洋や清国に対する
あこがれや尊重がありつつも、
日本人にもなじむ
「音楽」に育てていったのですね。
ここらへんに「日本人らしさ」が
ある気がしました。
また箏や月琴は、現在の中国では
作られてはいるものの
全く違った楽器になってしまっており
現在の日本にある楽器が
よりオリジナルに近いものだそうです。
今回のコンサートは
ただ単に「音楽」を聴くだけではなく
(もちろんそれが主たるテーマなのですが)
その時代、そこに生きた人々
培われた文化などを理解し
またそこから
「日本人とは何ぞや」という
「問い」への答えのヒントが
たくさん詰まっていた
ように思います。
月琴の永田斉子さんに
ヒントをいただき
お箏の鈴木創さん
リードオルガンの相田南穂子さんという
アトリエミストラルにご縁のある演奏家の
方々にご協力をいただいて
実現できた今回の
「文明開化の音がする」
出演した3人の方はもちろん
来てくださったお客様や
当日のスタッフの方
関係したすべての方に
感謝申し上げます。
今後も何か楽しい企画を
発信できたらいいなと
思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。