土日Netfrixで映画「ベストキッド」シリーズの続編ドラマ「コブラ会」のシーズン1と2をイッキ見しました。
「ベストキッド」大好きです。
1が特に最高。
空手有段者の知人は「空手の基本精神を伝えてるのでバカにできない映画」と言ってました。
床磨きやペンキ塗りが防御に効果があるか否かは知人も疑問呈してましたが(笑)
転校早々嫌がらせ・いじめに遭い腐りそうになっていたダニエル少年が、日系のミヤギさんに出会って空手を習い心身ともにたくましくなっていくというストーリー。
「ロッキー」と重なる勇気づけられる作品です。
監督も「ロッキー」と同じくジョン・G・アヴィルドセンです。
2は荒唐無稽すぎる沖縄描写の連発で(汗)
沖縄の人たちは苦笑いしたことでしょう。
かなり無理がありましたね~。
私個人ヒロイン役のタムリン・トミタがすごい綺麗だったことがこの作品の最大の魅力と思っております。
3も映画館で見たかな。
4はビデオで見ました。ダニエルじゃなくて女の子が主役でした。
ドラマ「コブラ会」、1作目の1984年から30数年後が舞台。
ダニエル・ラルーソは高級車販売会社を経営し大成功。
一方コブラ会の一番弟子でダニエルのライバルだったジョニー・ローレンスは仕事を失い家庭も崩壊し荒んだ生活を送っている…。
ストーリーの主役はジョニーです。
ジョニーが指導者としてコブラ会を再興させることを軸に様々なことが展開していき、ジョニーとダニエルの子どもたちの関係性が複雑に絡み合います。
ベストキッド・シリーズ共通のテーマは「非エリート、よそ者と言われる層が空手で心身を鍛え成長していく」なんですよね。
アメリカの所謂スクールカーストは露骨だと言われます。
映画では具体的ではないですがそういう背景で描かれてます。
スポーツエリートとか家が裕福な優等生でなく文化的なことに関心を持つ層を「ナード(nard)」と言います。
日本語で言うと「オタク」が一番近いんでしょうけど、実際はもっと侮蔑する意味があります。
アメリカでは民族的な差別も加わりますから日本より事情が複雑です。
ダニエルは社交的でスポーツやるけどエリートではないので、どっちかというと「ナード」の類に入る少年。
それと特に主張はされてませんが「ラルーソ」ってのはイタリア系の姓ですから、ダニエルがマイノリティ側であることを暗に示しています。
そういう少年がたくましく成長してエリート側のジョニーを倒すので観る側は留飲を下げるわけです。
「コブラ会」シリーズは「ナード」の存在を明確にしてストーリーを進めていくのが特徴的です。
ドロップアウトしそうになるけど空手をおぼえ生きがいを持つ子もいれば、
空手をおぼえたことで過剰に自信を持ち極端な行動に走る子もいる。
ネットドラマだからこそ深堀できるのかもしれません。
またSNSを使ったいじめとか今の時代ならではの描写も多々。
こういうのは日本の学校でも似たようなことあるんでしょうね。
かつてはエリート側だったジョニーがストーリーの当初で世捨て人のようにとなってるのはなかなか衝撃的です。
ネットに疎いというか疎すぎるという設定はやりすぎかなと思いましたけど(笑)
ジョニーを「時代遅れな人」として描くためハードロック/ヘヴィ・メタルが再三取り上げられます。
1980年代のロック、メタルを愛するジョニー。
メタリカのTシャツ着てたり、弟子が「ガンズ聴きました! ラットも最高!」と感化されるシーンなどもあります。
BGMで1970年代、1980年代のロックが結構使われてます。
そっちのほうが肌に合う私からしたら喜ばしいことですが、「時代遅れ」、「前時代的」の意味なので苦笑いしてしまいました。
まあプロレスも昭和のプロレスのことばっかり考えてますから「時代遅れ」上等です!
当然私と同じ世代の人たちが多く視聴すること意識して作品のBGM選んでるんでしょうけどね。
「コブラ会」、とんでもない事態が起こってシーズン2が終了。
シーズン3は来年の1月からNetflixで配信開始だそうです。
今から楽しみ。
「コブラ会」を見たあと、「ベストキッド」の1作目も改めて見ました。
やっぱりミヤギさんがいいな~。
1984年ごろ自動車産業はじめ日本がアメリカの経済を脅かしているころです。
日本が「エコノミック・アニマル」と揶揄され経済面でアメリカから疎ましく思われてる時代。
そんな時代に日系のミヤギさんが日本の空手を通じて思いやりの精神と強さをアメリカの少年に教え、結果たくましく成長させる。誇らしく感じました。
1のエンディングは、ダニエルの勝利を一筋の涙を流しつつ祝福するミヤギさんの笑顔。
見守るミヤギさんの笑顔で終わるからこそ最高でした。
「コブラ会」、「ベストキッド」1作目を見た少年時代を思い出しつつ楽しめました。
シーズン3開始が待ち遠しい!