中西学引退 | ミスター・プロレス・アワー

ミスター・プロレス・アワー

プロレス、音楽、映画、昭和のこととか

中西学引退試合、新日本プロレスワールドで見ました。

 
中西はじめ天山、小島、永田の第三世代がとてつもなく元気でしたね。
こんなに内容の濃い引退試合は久しぶりに見ました。小橋の引退試合に近いものを感じました。
 
 
中西、規格外のレスラーでした。
闘魂クラブに入団してバルセロナ五輪に出場。
五輪出場後すぐ新日本に入団し、わずか2、3か月ほどでデビュー。
すごいのが入ってきたと思いました。
 
まず体がすごい。
アマチュアのトップアスリートだったとはいえ、中西ほど仕上がった体でデビューしたのってそういないでしょう。
ジャンボや長州でもここまでではなかったですよね。
しいて言えば坂口さんくらいじゃないすかね。
同期の永田、石澤も只者じゃないなと思いましたけど、中西は規格外でした。
 
 
中西のハイライトというと、「40代にして悲願のIWGP奪取」も良いんですが個人的にはやっぱり1999年のG1優勝です。
優勝戦進出決定戦で橋本、優勝戦で武藤を破り見事優勝。
当日武藤が一試合多く消化していたというアドバンテージがありましたが、闘魂三銃士の二人を連破しての優勝はすごかったです。
G1は初期のサプライズ色が薄まり安定路線?になっていたころでしたので、第三世代の中西が力ずくで優勝をもぎ取ったのは
痛快でした。
 
中西の名勝負は数多あるんですけど、私個人が印象に残っている試合を二つ。
 
一つは2000年1月4日、東京ドームでの鈴木健三戦。
健三はこの日がデビュー戦。
前年のG1覇者が新年のドームで新人のデビュー戦の相手をするというのは今の新日本では考えられないんですけどね。
バルセロナ五輪出場から華々しくデビューした中西が数年経ち、同じく「スーパールーキー」と言われた鈴木健三のデビュー戦の相手をする。感慨深いものありました。
このときの中西が強くて厳しかった。
キャリア諸々考えれば当たり前なんですけど、健三が持ってるものを120%出させた上で完膚なきまでに叩きのめす。
最高でした。
 
 
もう一つは2003年の6月かな、武道館での対長井満也戦。
この試合を中西の名勝負として記憶してる方は少ないかも(汗)
長井は魔界倶楽部の一員として新日本に参戦。
結果は中西が秒殺したと思うんですけど、この試合で中西が出したパワーボムが凄まじかった!
「これだけすごいんだから中西パワーボムもっと使えばいいのに」と思ったですよ。
ベイダー、ノートンに引けを取らない破壊力、ド迫力パワーボムでしたもん。
 
アルゼンチンは中西に合った最高の技でしたけど、中西は叩きつける技をもっと積極的に使ってほしいと思ってました。
パワーボムもそうだし、ジャックハマーなんかも中西に使ってほしかったです。
ジャックハマーは藤田が一時期使ってましたけど、極めるべきレスラーは中西だろうと個人的に思ってました。
 
 
中西のレスラーとしての絶頂期であった2000年代前半、新日本は低迷期だったんですよね…
これがもったいなくて。
これは天山、永田にも言えることです。
迷走する新日本を何とか支えてたのは第三世代。
新日本が後ろ指さされてるとき最前線に立っていたのは彼らですから。
真壁、棚橋、中邑、柴田、そしてオカダが新日本を復活させたと言われてますが、第三世代の踏ん張りがなかったら今日の新日本はないでしょう。その中の一人が中西です。
 
引退セレモニー良かったなぁ。
坂口さん、ドラゴン藤波、長州、馳とのショット。素晴らしい。
この4人が引退セレモニーにかけつける、中西だからこそですね。
長州と馳がこういう形で同じリングに上がり一枚の写真におさまるっていつ以来ですかね??
 
とにかく中西に「おつかれさまでした」と心から労いたいです。
本当にすごいレスラーでしたよ!