相手探しと割り切る

 

今年で60回目の札幌記念も芝のコースになってからは34年。近年は別定のスーパーG2として定着してきた。それでも毎年勝ち馬は違っていて、唯一連覇を達成したのが名牝エアグルーヴ(写真)で、3馬身差の圧勝だった。さて、今年は26年振りの連覇達成なるだろうか。

 

データとしては、前走G1で負けて当日3番人気以内の馬が4連勝中。別定のレースだけあって格重視の傾向。ただ、過去10年1番人気で勝った馬は1頭もいない。また、前走がG1で当日2番人気以内の20頭の連対率は50%、複勝率は65%となるが、これが高いと見るか低いとみるかは微妙なところ。

 

札幌記念 出馬表

     <軸不動>
      ◎⑪プログノーシス
      ○③ボッケリーニ
      ▲⑤チャックネイト
      △②ジオグリフ
      △⑨ステラヴェローチェ
      △④シャフリヤール


馬場状態:良馬場(札幌は5週目でCコース替わり。土曜日は曇りの良馬場スタートで朝のクッション値は7.5と洋芝としては標準的な数値のうち。コース替わりだけあってやや内側が有利な馬場でクッション値以上に軽め。1500mの新馬戦ではレコードが出た。日曜日は晴れ予報だが散水はないだろう。傾向は変わらないと思われるので、やや内側が有利な馬場とみておく。)
  札幌:2回札幌開催8日間後3週Cコース(1週目)
  新潟:3回新潟開催8日間全4週Aコース(前開催より4週目)
  中京:2回中京開催8日間全4週Aコース(2週目)

展開:行くのは⑧アウスヴァールでいいだろう。あまり溜め逃げするタイプではないので平均ペースでは流れそう。但し、前走よりも大幅に斤量増。①ドゥラエレーデ、⑥トップナイフ、⑫ノースブリッジも前でレースをするはずなので、前走のアウスヴァールの走りをみれば楽をさせると残りもあるので、各馬早めの仕掛けになりそう。遅めの流れになれば昨年同様に⑪プログノーシスが速めに捲って行くだろう。内側の好位~中団の差し馬に注意が必要になりそう。
 
本命は⑪プログノーシス。1番人気が負け続けているのは気になるが、重箱の隅をつついても仕方がない。後ろからになるだろうが機動力があり12頭立てで比較的楽に動けそうなので普通に回ってくればエアグルーヴ以来の連覇を達成できるだろう。人気でもこの馬で軸不動

相手には③ボッケリーニ。鳴尾記念から宝塚には見向きもせずに札幌へ。いい枠を引いた。内側でロスなく回ってしぶとく伸びるパターンのレースができればチャンスはある。軽めとはいってもそこは洋芝。力の要る馬場は苦にしないので8歳でもG2の2着は指定席のようなもの。

3番手には⑤チャックネイト。前走は内側を通った馬が上位を独占する中で終始外を回らされた上に、斤量58.5kgだったことを考えれば内容的には悪くない。もとより力の要る馬場は得意でもあり、洋芝は向いているはず。この枠ならロスの少ないレースができる。

押さえに②ジオグリフ。好走時は内側有利なトラックバイアスが働く馬場を生かしての上位進出が多くあまり評価はしたくないが、今回も内側有利な馬場で2番枠と幸運に恵まれた。勝ち負けまでは期待しにくいが連下ならひょっとして。さすがに前日3番人気にはちょっと引いたが...

もう1頭は⑨ステラヴェローチェ。現時点ではジオグリフよりも上の評価でいいが、内側有利な馬場で少し外になった分だけ評価を下げた。ただ、意外と前に行きたい馬が多いのでペースが流れた時には内側に入って後方で脚を溜めてプログノーシスが前を潰してくれると浮上する可能性がある。馬場が渋ってくれれば、もっと期待できただろうが残念。

最後に④シャフリヤール。現状では高速馬場の1マイル半がベストのような気がする。洋芝の2000mが合っているとは思えない。それで人気になるならちょっと避けたいところ。馬場がいい内側をうまくロスなく乗ってどこまでといったところ。せいぜい3連系のヒモの押さえまで

過去10年で良馬場は7回。1600m~2000mのG1をステップにした馬が必ず1頭は連対していて、該当馬がいなかった15年を除いて、勝ち馬は1・2枠かG1馬。今年の1番人気は引っかかるが、大丈夫と信じたい。
GOOD LUCK!