プログノーシス連覇なるか

 

2023年勝ち馬 プログノーシス

 

近年はスーパーG2などという言葉ができて、かつての限りなくG1に近いG2ではなくなったが、表現が変わっても強力メンバーが揃うレースは見ていて楽しい。例によって登録メンバーの有力馬を中心に事前検討してみたい。

<登録12頭:フルゲート16頭>

 登録全馬出走可能

 

パート1は、前走海外組と函館記念組から

 

プログノーシス

<前走>クイーンエリザベス2世カップ(香港G1)2着

香港なので馬場のトラックバイアスの把握は難しいが、次走で安田記念勝ちのRomantic Warriorは終始内側をロスなく回って直線だけ外に出したのに対して、当馬は出遅れて終始外を回らされたことを考えれば、クビ差の接戦でもあり、Romantic Warriorとは能力的には差がないと見ることができる。2走前は金鯱賞ではやや内側が有利な馬場で内を通った馬場の助けがあったが、菊花賞馬ドゥレッツァに圧勝しており、力の違いを見せつけた

したがって、前年の覇者であることを考え併せれば、本命級の高い評価を与えて当然である。

 

 

シャフリヤール

<前走>ドバイシーマクラシック2着

リバティアイランド、ジャスティンパレスに先着しての2着といえば聞こえはいいが、人気薄の地元馬Rebel's Romanceのスローな逃げを楽に2番手追走してそのままなだれ込んだだけの行った行ったのレースで着順ほど内容的に価値は高くない。2走前の有馬記念はほぼフラットな軽い馬場で、内枠からインの4番手を確保してなだれ込みを図るも前からは離されてしまうし、後ろからは差されるしで上位とは完全に力負けと言える内容だった。

したがって、有馬記念よりはメンバーレベルが下がるので相応の評価を与えるべきだが、昨年もドバイ帰りの久々のレースに札幌記念を選んで大敗しており、実績だけで過大評価は禁物である。

 

 

ノースブリッジ

<前走>クイーンエリザベス2世カップ(香港G1)3着

馬場のトラックバイアスの把握が難しいが、マイペースの逃げに持ち込み1000mを60秒を少し切るような平均ペースで逃げ込みを図るも2強に捕まってしまった。2頭に2馬身半くらいの差をつけれれており、力の差は明らかだった。また、3走前の秋天では厳しい流れで、イクイノックスの後ろを追走したが末脚を失くしてしまった。一方、昨年のAJCCでは時計のかかる芝を味方につけて、3番手追走から抜け出して勝利しており、時計がかかる馬場であれば展開次第で好走も可能である。

したがって、洋芝が時計のかかる状態であれば、うまく先行できる展開時には押さえ程度の評価を与えるべきである。

 

 

トップナイフ

<前走>函館記念10着

洋芝としては比較的軽めの馬場で内側有利な状態をスローな流れの3番手追走と展開に恵まれながらもまったく伸びを欠いた。確かに久々ではあったし、1頭分外を回ったとはいえ、勝ち馬の直後を走りながら直線失速しており力負けだった。一方、昨年の札幌記念では強力メンバーを相手に2着しているが、馬場が渋って外差しが利かない馬場になったにもかかわらず各馬が外を回って、勝ったプログノーシス以外は内側を通った馬が上位を独占したもので斤量の恩恵を含めて着順ほどレース内容としての価値は高くない

したがって、当馬に高い評価は不要であり、好走には昨年同様、渋った馬場で内側だけがいい状態ですんなり内側を走れるなどかなりの展開の助けが必要と認識すべきである。

 

 

アウスヴァール

<前走>函館記念3着

洋芝としては比較的軽めの馬場で内側有利な馬場でマイペースの単騎逃げに持ち込めたうえに、内側が有利な馬場の助けが大きく、レース内容としては着順ほど価値は高くない。馬場が軽くなったことで、54kgの軽ハンデが生きた形。2走前の鳴尾記念は内外ほぼフラットな馬場で逃げるバビットを2番手追走したが、4角でムチが入り直線では止まってしまった。

したがって、好走には内側が有利な馬場で楽に逃げが打てるなど馬場や展開の助けが必要と認識すべきである。

 

 

チャックネイト

<前走>函館記念6着

洋芝としては比較的軽めで内側有利な馬場で外枠から終始外を回らされたことを考えれば悲観する内容ではない。2走前の春天こそ力負けであったが、3走前のAJCCではボッケリーニを競り落として重賞勝ちを収めておりG2レベルであれば見劣りしない。

したがって、時計のかかる馬場であれば巻き返しにも充分注意を払うべきである。

 

パート2へ続く