ちょっと違った、センスない!

ホウオウビスケッツ、重賞初制覇!

函館競馬場 芝2000m 良馬場

結果

1着:⑫ホウオウビスケッツ 岩田康誠 1:59.2

2着:④グランディア

3着:⑨アウスヴァール

4着:①サヴォーナ

5着:⑧プラチナトレジャー

 

馬場 Bコース:洋芝としては比較的軽めの馬場で内側有利 クッション値8.3

Bコース2週目ながら、週の始めに芝が刈られ、金・土曜日の散水もなく、水曜日から好天が続いて12日間の開催最終日の洋芝でありながらも比較的軽めの時計の出やすい馬場で、レースをするごとに内側が有利の傾向が強くなった

 

展開:Mペース

ハナを切ったのは予想どおり⑨アウスヴァール。2番手に⑫ホウオウビスケッツが控えて競らなかったのですんなり馬順が決まった。3番手に1馬身で久々の⑩トップナイフが続く。その後ろ1馬身で3頭並走。内に②オニャンコポン、外から⑬デビットバローズ、2頭の間に⑥リカンカブール。2馬身離れて中団の前、内に④グランディア、外に⑮チャックネイト。1馬身で内に⑦エミュー、外に⑯マイネルクリソーラ、さらに外に持ち出した1番人気①サヴォーナ。後方も差がなく、内に⑧プラチナトレジャー、外に⑪アケルナルスター。半馬身で内に⑭ハヤヤッコ、外に③エンパイアウエスト。3馬身離れた最後方に⑤サンストックトンという形。テンの3Fは35.4秒と軽めの洋芝とはいえ、単騎逃げの割にはそこそこのラップ。前半1000mの通過は59.6秒まずまずの平均ペース。但し、離れた2番手以降はややスローペース。

 

3角でアウスヴァールのリードは4馬身。徐々にホウオウビスケッツが差を詰める。ホウオウビスケッツが並びかけて直線へ。その後ろからオニャンコポンとトップナイフだが差が詰まらない。その外に持ち出してリカンカブール、トップナイフとの間を捌いてグランディア。外を回した組がまったく伸びない。100mを切ってグランディアが2番手に上がるが、3馬身以上までホウオウビスケッツが先頭でゴール板を通過した。あがりの3Fは35.7秒テンの3Fよりは+0.3秒時計がかかったが、最後は余裕だったのでほぼイーブンだろう。後半の1000mも59.6秒前後半同タイムの平均ラップのレースだった。

 

ラップ以上に重要だったのは馬場で、1~3着はすべていわゆるインベタの内ラチ沿いを通った馬で、4着サヴォーナも途中から外に出したが、1番枠で前半は内側を走っていた。さらに5着のプラチナトレジャーも終始内ピッタリを回っており、かなり内側が有利な馬場だったことで、内側を通った馬が上位を独占したレースになった。

1着ホウオウビスケッツ:内側が有利になった馬場で、アウスヴァールに行かせてうまく離れた2番手で折り合った。これは競らずにポツンと離れた2番手をややスローのマイペースの単騎逃げと同じ状態にした岩田オヤジの見事な騎乗。すぐ後ろにいたトップナイフとオニャンコポンの凡走に助けられた部分があるにせよ、馬場のいい内側を生かした完勝劇だった。但し、馬場と展開に恵まれた勝利で着差ほど能力差があるわけではないことを忘れてはならない。次走に注目したい。

 

2着グランディア:中団のインで脚を溜めて、直線で馬群を捌いてしぶとく伸びるも勝ち馬からは離されてしまった。2番手以降のペースが落ち着いてしまって、結局あがり時計は勝ち馬と同タイムでしかなかった。とはいえ、オープン昇級後2戦目ということを考えればよく走っており今後に期待したい。

 

3着アウスヴァール:ホウオウビスケッツが控えてくれたことで、マイペースの単騎逃げに持ち込めたうえに、内側が有利な馬場の助けが大きく、レース内容としては価値はあまり高くない。馬場が軽くなったことで、54kgの軽ハンデが生きた形。とはいえ、ドスローの単騎逃げではないので、内側が有利な馬場でマイペースで逃げられる時には注意したい。

 

4着サヴォーナ:予想で書いた不安点が的中してしまった。スタートがいい馬ではないので、後手を踏んだらアウト。そのとおりだった。それでも、馬場のいい内側を捨てて2角から徐々に外めに出して、3角からは外を回って直線も大外というロスだらけの競馬で、外を突いた馬がまったく伸びない中でただ1頭伸びてきており、もっとも強い競馬をしたのはこの馬ではないかと思う内容だった。勝ち馬と同斤量だったことを考慮すれば充分負けて強しの内容だったといえる。もう少し距離があった方がいいかもしれない。改めて秋の巻き返しに期待したい。

 

5着プラチナトレジャー:内側が有利な馬場で、後方のインで脚を溜めて、終始最内を回って直線もインをついてのものでレース内容としては着順ほど価値は高くない。ブービー人気で開き直ってロスのない競馬をした猛蔵の好騎乗を褒めるべきだろう。

 

2番人気のトップナイフは10着。1頭分外を回ったとはいえ、勝ち馬の直後を走りながら直線失速しており力負けだった。これを久々のレースに敗因を求めるのもいいかもしれないが、洋芝でも軽い馬場状態で、実績のない57.5kgで相応の結果といえなくもない。札幌記念を使うのかもしれないが、いわゆる叩き2戦目でも過剰期待は危険注意注意だと思う。

 

期待したオニャンコポンは13着。期待していたのと異なり軽い馬場ではあったが、内側が有利な馬場で2番手以降はややスローのインの3番手追走という最高の状況でこの結果は完全な力負けとしか言いようがない。この馬が結果を出すには、洋芝でも勝ち時計が2分以上になる力の要る馬場が必要なのかもしれない。

 

①軽い目の洋芝、②内側が有利な馬場状態、③2番手以降はややスローな展開とちょっと特殊な条件になった。さらに④馬場が軽くなったことでハンデ差が生きるレースになったことも変数に加わった。難しいレースだった。

私の「函館記念の法則」も見直す時期に来ているかもしれない。

 

馬券は狙い目と「函館記念の法則」が一致した④グランディアから。日曜日にぼやいたように「内前」有利の馬場で「イン差し」を拾って、巴賞の1~3着を切った。結果2着⇒3・4着の馬連が残った。いらないと書いていたリカンカブールやトップナイフを押さえるくらいなら、なぜホウオウビスケッツを押さえないのか。配当を見てびっくりした。3・4番人気の組み合わせで馬連43倍。買えない馬券ではなかっただけにショックが大きかった。冷静に考えれば、アウスヴァールを拾ったのにホウオウビスケッツを無視するってないよなぁ。決めつけちゃダメだよね。

ボヤキの続きになってしまうので、これにて。