エルトンバローズでいいのか

 

2023年勝ち馬 セルバーグ

 

パート2はG1、オープン、3勝クラスから。

 

エルトンバローズ (59kg)

<前走>安田記念8着

小雨が降ってやや時計はかかるようになったがほぼフラットな馬場で、後方の内めにうまく潜り込んだが伸びを欠いた。完全に力負けだが、G1では相手が強すぎた。一方、未勝利から4連勝でラジオNIKKEI賞と毎日王冠の2重賞を制して実績は断然だが、ともに好位のインを追走する展開に恵まれたものでレース内容としてはG2を含む重賞2勝というほど価値は高くない

したがって、59kgのトップハンデを考慮すれば、好走には内側が有利な馬場で先行するなどこの馬の先行力が生かせる展開の助けが必要と認識すべきである。

 

 

カテドラル (58kg)

<前走>安田記念15着

やや時計がかかるほぼフラットな馬場で1枠から後方のインで脚を溜めたが、メンバーが強すぎたにせよまったく見所はなかった。 一方、21・22年の小倉の中京記念や昨年の小倉大賞典など小倉での好走実績が何度もある。特に野芝の小倉は大得意で一昨年は、内側が有利な馬場でベレヌスがスローペースで逃げ切った中をほぼ最後方に近い位置から半馬身差2着まで追い込んでおり、まさに負けて強しの内容だった。

したがって、近走の不振と8歳馬で上がり目は期待しにくいうえに58kgの斤量は楽ではないが、野芝の小倉なら展開不問で差してくる可能性があり、押さえ程度の評価は与えるべきである。

 

エピファニー (58kg)

<前走>大阪杯10着

Bコース替わりもほぼフラットではあったが、スローの前残りの展開で後方からの競馬になって脚を余した感じになったのは多少同情の余地はあるものの、一線級のいない空き家のG1で見せ場すらない力負けであった。 一方、2走前には今回の中京記念と同じ小倉1800mの小倉大賞典を制したが、内側が有利な馬場で道中うまく内に潜り込む馬場と展開の助けにもよるものでレース内容としては着順ほど価値は高くない。 したがって、実績あるコースだということを考慮すれば高い評価を与えるべきだが、58kgの斤量を考え併せれば絶対視までは禁物である。

 

ワールドリバイバル (55kg)

<前走>巴賞14着

Aコース最終週でほぼフラットな馬場ではあったが、スローペースを2番手追走する展開に恵まれながら、ホウオウビスケッツに逃げ切りを許し、デビットバローズには競り落とされて失速してしてしまっており、力負けであった。一方、4走前昨年の小倉日経オープンでは2着している。ただ、この日は雨上がりで内から乾く過程でやや内側が有利な馬場でハイペースで逃げるノルカソルカから大きく離れた2番手をポツンと追走する展開にも恵まれたものでレース内容としては価値はあまり高くない

したがって、小倉では3戦すべて馬券に絡む実績を残していることを考慮しても、休み明けの近2走の結果を考え併せれば、当馬に高い評価は不要である。

 


アスクワイルドモア (56kg)

<前走>スレイプニルステークス16着

前走は1年4か月ぶりの復帰戦でなおかつダート戦なので惨敗でも度外視可能。ただ、2走前のダイヤモンドSでは後方のまま、3走前の中日新聞杯では先行するも直線失速して最下位で京都新聞杯勝利以降は惨敗を繰り返している

したがって、長期休養明け2戦目の変わり身に期待はしたいが、現実的には当馬に高い評価は不要である。

 

 

ボーデン (54kg)

<前走>錦ステークス(3勝クラス)1着

Bコース替わりでやや内側有利な馬場で、ハイペースの前潰れの展開を最後方追走からロスなく内を突いての差し切りであり、レース内容としては着順ほど価値は高くない。また、この勝利は準オープン昇級後9戦目でのものであり、さらなる上がり目は期待しにくい。

したがって、多少斤量に恵まれたところで当馬に高い評価は不要である。

 

 

ソレイユヴィータ (50kg)

<前走>博多ステークス(3勝クラス)7着

小倉開幕週ながらフラットな馬場で速めの淀みない流れを内めの4番手という好位を追走して、直線で一旦は先頭に並ぶも失速してしまった。53kgの最軽量ハンデに恵まれての結果であり、力不足を露呈した。また、2走前の錦Sでも53kgで先行して直線で失速しており3勝クラスのハンデ戦でも通用していない

したがって、斤量はさらに軽くなることを考慮しても当馬に高い評価は不要である。

 

中京記念の登録全馬の前走を中心に事前検討してみた。

今週のポイントは以下のとおり

 

①Aコース4週目の小倉の馬場

 日曜日は不良まで悪化した状態で使われた馬場の傷みがどうか。メインの佐世保Sでは時計こそかかっているが道中内側を通った馬が上位を独占しており、最終週なので外差し有利と単純に考えず、当日のトラックバイアスには注意を払いたい。

 

②天気と気温

 水曜日時点で週末は雨予報。降水量は少なめだが、先週の雨に加えて今週もとなると馬場は全体として時計がかかりそう。気温は連日30℃超なので晴れると一気に内から乾くことを頭に入れておきたい。それから夏馬に注意。

 

③逃げ先行勢が揃ったメンバー構成

 セルバーグ、テーオーシリウス、セオ、ワールドリバイバル、アナゴサンと前でレースがしたい馬が揃った。前でやり合うのか、テーオーシリウスだけ行かせて、セルバーグ以下は隊列が決まったら落ち着くのか、枠順次第で変わりそう。

 

まずは枠順決定を待ちたい。