見るのは配合だけです
ダービーが終わって2歳馬の新馬戦が始まりました。配合面から今後期待できそうな馬をピックアップして行きたいと思います。
私が見るのは、あくまでも配合だけです。その馬の完成度の高さ、気性、心肺機能、厩舎力(厩舎実績)、外厩等実際のレースでは配合以外の部分が大きな影響を持ちますがその部分は現時点では無視します。
◆プリティディーヴァ <牝> 田中博康厩舎
デビュー:2024/6/16 3回東京6日目 芝1400m
<配合>父Kingman 母Assurance 母の父Teofilo
主導はDanzig4×5・5の系列ぐるみでこの主導の明確性が長所。次いでMr. Prospector5・6×5・7の系列ぐるみがスピードを補強。血の結合状態も良い。Sir Gayloadの系列ぐるみとPrince Johnがスタミナをアシスト。TantiemやWar Admiralのスタミナ要素も押さえられている。父母に不備はなく、影響バランスも良好である。開花を果たせば、芝で距離適応範囲の広い一流のマイラーに育つ可能性を秘めている。
◆ショウナンザナドゥ <牝> 松下武士厩舎
デビュー :2024/6/1 4回京都1日目 芝1600m
未勝利勝ち:2024/6/22 4回京都7日目 芝1600m
<配合>父キズナ 母ミスエーニョ 母の父Pulpit
Storm Cat3×4は中間断絶だが、血を集めるうえでは有効。主導はSecretariat5×5・6の系列ぐるみ。Bold Ruler - Nasrullah、Somethingroyal - Princequilloがともにクロスを形成してSecretariatのスピード、スタミナは全開。Sir Gayloadがスタミナを補給。Northern DancerがNative Dancer、Almahmoudの血を集めてスピードを補給。これらをすべてStorm Cat傘下の収めて血の結合度は良好。父母間に不備はなく、影響バランスも父の母方を強調しつつ、非常にバランスよくまとめられている。開花を果たせば、芝ダート兼用の中距離までこなせる一流のマイラーに育つ可能性を秘めている。
◆サトノカルナバル <牡> 堀宣行厩舎
デビュー:2024/6/22 3回東京7日目 芝1400m
<配合>父キタサンブラック 母リアリサトリス 母の父Numerous
主導はNorthern Dancerクロスを伴うLyphard5・5×5。その父Northern Dancerが同じ5代目に2本あり、またNative Dancerもいて位置には若干の問題を残すも主導としては良好。比較的少ないクロス馬でシンプルにまとめられており早期からの活躍が期待できる。父母間に不備はなく、母の母方を強調しつつ影響バランスも非常に良い。開花を果たせば、芝で一流の中距離ランナーに育つ可能性がある。
◆エリキング <牡> 中内田充厩舎
デビュー:2024/6/23 4回京都8日目 芝1800m
<配合>父キズナ 母ヤングスター 母の父High Chaparral
主導はNorthern Dancer5・6×4・5の系列ぐるみでこの主導の明確性が長所。Djebel - Tourbillon、Crepelloがスタミナを補給。比較的少ないクロス馬でシンプルにまとめられているが、欧州系のスタミナ優位の配合で硬い芝でのスピードの引き出しには不安を残す。とはいえ、持っている血の質は高く、開花を果たせば芝で長くいい脚を使う一流の中・長距離ランナーに育つ可能性がある。
3回東京・4回京都から配合面で面白そうな馬をピックアップしてみました。
私の見解では、新馬戦で勝ったダノンフェアレディよりもショウナンザナドゥが配合的に上とみたので、敢えてダノンは外してあります。
意外に面白そうなのがプリティディーヴァ。今後の動向を注目したいと思います。
サトノカルナバルは派手な勝ち方でしたが、配合的にも魅力充分で1400m戦のデビューですがクラシックを期待できる内容です。
エリキングはなんとなく同オーナーのシンエンペラーをイメージするような配合で、良馬場で切れ味勝負になった時に大丈夫かな?なんて思っています。
また、機会があれば勝手な配合診断(笑)をしていきたいと思います。