ドウデュース、グランプリ連覇なるか

 

2023年勝ち馬 イクイノックス

 

上半期の総決算は少数精鋭になった。気温も天気も気になるところではあるが、まずはいつものように登録各馬の前走を中心に事前検討してみたい。

<登録13頭:フルゲート18頭>

  登録全馬出走可能

 

パート1は大阪杯組と鳴尾記念組を見ていきたい。

 

ベラジオオペラ

<前走>大阪杯1着

Bコース替わりもほぼフラットな馬場で、スローな流れを積極策で外めから2番手追走する展開に恵まれてのもので、和生の好騎乗は評価されてもG1勝ちというにはレース内容的には価値はあまり高くない。実際に2走前の京都記念では斤量が+1kg重いプラダリアに競り負けており、能力的にも若干上という程度である。

したがって、G1馬に敬意を表してそれなりの評価は与えるべきではあるが、あくまでも勝ったのは空き家のG1だということを認識すべきである。

 

 

ローシャムパーク

<前走>大阪杯2着

ほぼフラットな馬場ではあったが、スローな展開を後方から追走。バックストレッチで捲って3角でも外から差を詰めて4角も前2頭の外を回してのもので負けて強しの内容。かなり厳しい内容でも連対を確保したのは立派で、大阪杯組ではこの馬が一番強いのは間違いない。2走前の香港遠征は良いところなく敗れているが、初の海外で度外視可能。3走前のオールカマーではマイペースで逃げるタイトルホルダーを力でねじ伏せて1馬身以上の差をつけておりすでにレース内容としてはG1馬に遜色ない。函館記念の走りを見ても、道悪は下手ではない。

したがって、当馬の巻き返しには充分注意を払うべきであり、相応の高い評価を与えるべきである。

 

 

ルージュエヴァイユ

<前走>大阪杯3着

後方を馬群から少し離れた位置で気分良く追走して、4角を最内でロスなく回って、直線も内ラチ沿いを掬ってあわやの3着。これは菅原明良の好判断・好騎乗に依るものでレース内容としては着順ほど価値は高くない。各馬が外に振ってくれたので嵌っただけ。2走前の京都記念では、内外ほぼフラットで重めの良馬場で、1番人気で2着だったベラジオオペラを見るような位置でレースを進めたが、直線では上位2頭からは大きく離されてしまったように完全に力負けであった。また、3走前のエリ女では2着しているが、内枠の3頭が上位を独占する圧倒的に内枠有利な馬場に恵まれたもので着順ほどの価値はない
したがって、当馬に高い評価は不要であり、好走には前潰れの展開や差し有利なトラックバイアスが強く働く馬場の助けが必要と認識すべきである。

 

 

プラダリア

<前走>大阪杯6着

ほぼフラットな馬場ではあったが、スローな展開を中団のインを追走。直線でも伸びてはいるが勝ち馬とは位置取りの差で力負けではない。実際に2走前の京都記念では、内外ほぼフラットで重めの良馬場で、3番枠から好位をロスなく追走して直線は5分どころを伸びて追いすがるベラジオオペラを競り落とした。1kg斤量が重かったが道中のコース取りを考えるとベラジオオペラと力は互角といえる内容だった。一方、これでG1では5回走ってすべて馬券に絡めず、ダービーの5着が最高である。

したがって、馬場や展開の助けがありそうな場合だけ押さえ程度の評価を与えれば充分である。

 

 

ソールオリエンス

<前走>大阪杯7着

ほぼフラットな馬場ではあったが、ローシャムパークの後ろから捲って行ったが伸びきれなかった。ローシャムパークとは完全に力の差がはっきりした。展開が向かないレースではあったが内容が乏しかった。2走前の中山記念では、極端に内側が有利な馬場ではあったが脚を余す形で4着に終わっている。一方、弱い世代との評価は定着したが、皐月賞馬であり世代トップクラスには変わりがない。

したがって、馬場や展開の助けがありそうな場合だけ押さえ程度の評価を与えれば充分である。

 

 

ヤマニンサンパ

<前走>鳴尾記念4着

軽くて速い内外ほぼフラットな馬場で、平均ペースの中団の外めを楽に追走する展開に恵まれたが直線外めからNo.2のあがりで追い込むも届かなかった。確かにこれは位置取りの差であって力負けではない。とはいえ、上位2頭はG2以下では好走できてもG1では勝ち負けまで持ち込めていないメンバーである。また、一昨年春にオープン入りして以降、8戦して1回も連対できておらず、重賞では馬券圏内の走りができていない

したがって、メンバー強化を考えれば、当馬に高い評価は不要である。

 

 

カラテ

<前走>鳴尾記念6着

軽くて速い内外ほぼフラットな馬場で、平均ペースの中団の内めで2着のボッケリーニとほぼ同じ位置を追走しながら伸びを欠いた。前走こそ6着だが、昨年の新潟大賞典勝利以降は2桁着順の凡走を繰り返しており、ピークを過ぎたといえなくもない。

したがって、転厩2戦目での変わり身を期待したところではあるが、ピークを過ぎた当馬に高い評価は不要である。

 

パート2に続く。